毎日の介護生活を潤してくれるのが、メディアが伝えてくれる世の中の動き、話題である。これらは、恰も、連続ドラマが推移して行くようで「さあ、今日はどうなるのだろういか」との興味と関心を掻き立てくれる。
そういう意味では、今の看板ドラマは、
福田氏、
麻生氏の自民党の総裁選の戦いで、勝負がついたといわれる中でも、判官贔屓ではないが、頑張っている
麻生氏の言動に興味はある。若しかすると、意外に票を集めるのではとも思っている。 また、
福田氏の登場で戸惑っている小沢民主党の次なる戦略も面白そうだ。
一方、スポーツ界では、阪神、巨人、中日の三つ巴も、日替わりで首位が交代する激しい戦いが展開中で、ゴール目指しての最後の戦いが大変な盛り上がりを見せている。特に、
JFKの三人の押さえを持つ阪神の戦いに興味が集まるが、生身の人間である三人が、どのように頑張るかは、ファンをひきつけて止まないだろう。
短編ドラマだが、今日最終日を迎える女子ゴルフで、
飯島茜選手が、日本人初の三週連続優勝を成し遂げるかどうか、更には、それを更新して四週連続に期待を繋ぐか、興味は尽きない。
朝青龍の動向、大相撲秋場所、株の動き、各種裁判、毎日起きる事件など等、チャンネルが多すぎて、追い切れない毎日で充実している。
連載(239) 難病との闘い
第九章 介護生活の実態1 平成19年春から夏 (18)
(2)2007年3月22日(木)晴れ (その4)
「大変なの!」久子の特徴で、何事も大げさな表現をすることが多く、また下らないことでも言って来たのかと思っていると、早口で「母親が昼間、庭で転倒して頭を打ち、一人で歩いて、近所の佐藤外科病院に行って来た」と告げた。これは下らない話ではなく、びっくりの話だ。
「ええ! 母が一人で歩いて病院に? そんな馬鹿な!」と一考は話の内容に不安を覚えて呟いた。
「そうなの。あの年なので、一人では出掛けないよう幾度も言ってあるんだけど」久子のいつもの癖で、少し興奮していて早口だ。
「何時頃の話なの?」若しかしたら、自分が山科に雅子を送迎している間なのかもしれないと思いながら確認した。
「お昼過ぎのようよ。階段の下からあなたに声を掛けたようだが、返事がなかったので、自分で病院に電話して行って来たというの」
「お昼過ぎなら帰っていたよ。でも、そんな声は聞こえなかった。まあ、二階の部屋にいると聞こえないことが多いけれど」少し弁解気味に一考はそう言って姉の顔を見た。
「先ほど病院へ行って確認すると、一人で歩いて来られたので、看護婦さんがびっくりしたと言っておられた。とにかく、95歳の老人が、頭に大きなこぶを作って、ふらふらと歩いて来られたので、何があったのかと心配したと言っておられた。ちょうど、先生が医師会の会議に出ておられて不在だったので、直ぐに呼び返してもらったらしいの」
「二階のあの部屋が問題だね。緊急の際の連絡方法を考えておかないといかんなあ。それで怪我の方はどうなんだ?」一考は、責任を感じながら弁解し、診断結果を確認した。
「レントゲンを撮ってもらったようで、今のところは異常がないらしいが、何しろ、年が年だけに、暫く様子を見る必要があるというの」
「分かった。まあ、不幸中の幸いだった。庭になんかに出て、余計なことをしないように言っておいてくれよ」一考は、そう言ってみたが、母親の大事な時に連携が取れなかったことに遺憾を覚えていた。
この日は、六カ国会議で北朝鮮の代表が、勝手に帰ってしまうという事態が起きていて、世界的にも遺憾な不安が拡がっていた。いずれにしても、母親の状態が大事に至っていないことで、一考はほっとしていた。
翌日、母親と二階の部屋に短縮ダイアルで直結できるようにし、母親にその扱い方を教え込んだ。いずれにしても、二人の面倒を看なければならない一考も大変だ。(以下、明日に続く)
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