新幹線の「
のぞみ」の名付け親が、
阿川佐和子さんだと知った。昨日のフジテレビ「
笑っていいとも」で、ゲスト出演の彼女がその顛末話してくれた。
JR東海から命名の選考委員に選ばれた彼女が、出席したその会の終り間際になって、最終的に残った有力候補名の「希望」に対し、大和言葉で「
のぞみ」ではどうかと提案したそうだ。その後、委員会から最終決定の連絡があって、「
のぞみ」に決まったことを知らされ、びっくりしたというのだ。
その話には裏話がある。
阿川佐和子さんのお父さんの
阿川弘之さんは、大変な鉄道マニアだそうだ。選考委員に選ばれたのも、最初は父の誤りではと思ったそうだ。彼女が、そのことで、お父さんに意見を求めると「JRの今までの命名は、その殆どが、大和言葉が採用されてきている。そのことを心しておいた方がいいよ」と云うことだった。その日の会議の終り頃になって、彼女がその助言を思い出して、決まりかけていた「希望」に対し「
のぞみ」という言葉を思いついたというのが事の真相だという。因みに、最後の候補には、「希望」のほかに「きらら」とか「ツバメ」があったようだ。
筆者が思うのは、幾つかの候補の中からどれかを選ぶというのも大変な作業だが、もっと大変なのは、新たな候補を搾り出す作業である。それには、発想力の豊かさが求められる訳で、父の助言があったとはいえ「
のぞみ」という名前を搾り出した彼女の発想力は大したものだと思う。
さて、世の中は、今日も多くの「
のぞみ」に期待を掛けている人たちは多い。例えば、「食傷気味の
六カ国協議だが、それでも今度こそは、大幅進展への期待」から始まり、「大地震の被災者達は、一刻も早いライフラインの復旧、生活の安定化」を、政治に関しては、「参院選での新しい日本の政治の新展開」を、大相撲ファンは「久し振りの日本人力士、
琴光喜の大関昇進」を、阪神ファンは「後半戦での劇的な追い上げ」などなど多彩な「
のぞみ」がてんこ盛りだ。
連載(179) 難病との闘い 第七章 あれこれ対応に大わらわ(13)
11月30日の昼過ぎ、新刊「執念」50冊が著者用に送られて来た。胸をときめかせながら、梱包を解き、仕上がった本を取り出した。初めての自分の子供との対面といった気持ちだった。思ったよりも分厚い仕上がりに、その重みを実感した。赤ちゃんを抱き上げるような気持ちで、一冊をそっと取り出し、感慨深げにじっと眺めてから、中のページを繰ってみる。積み重ねて来た努力の結晶だった。長い間見てきた夢が現実になったと思うと、ここまで来たかの思いに、本の表紙をさするようにして、じっと眺めて暫し感慨に耽った。
そして、先ずは、仏様に一冊を供えてから、母親に一冊をプレゼントした。翌日からは、なるだけ多くの方に読んで頂きたいと、先輩、知人、友人の方々に、押し付けがましかったが、一方的に、次々と40冊ほどを送付した。
反応は早かった。多くの方から、「それなりに面白かった」「力作」といったコメントを頂戴した。特に嬉しかったのは、送付して僅か数日後に、親しい先輩から分厚い手紙を頂戴したことだった。「よくやった!」と過分のお褒めの言葉に感動した。また、ある女性からは、一晩で読みきったというメールもらったことも、とても嬉しい反応だった。
とにかく、受け取って頂いた多くの方からは、リップサービスであったにせよ、過分のお褒めの言葉を頂戴し、その努力がそれなりに評価されたことが嬉しかった。
その一方で、その方たちの反応の違いに興味を持った。というのも、それまでのお付き合いから得ていたその人柄とは違った反応が、幾つか見受けられたからである。例えば、物を書く人ではないと思っていた人から、分厚い書状を頂戴したのに驚かされる一方で、細々と感想を書いてくれると期待していた人からは、ほんの簡単な一言の感想だけといった具合で、それまでのその人に対する見方を大幅に修正しなければならなくなった人もいた。がっかりしたのは、受け取ったことに対しても、何の反応もない人がいたことだった。いずれにしても、人様々だと改めて感じた次第である。
感激が最高潮になったのは、12月31日の昼前だった。いつもの買い物をするジャスコ店内で、買い物に行ったついでに、4階にある旭屋書店に顔を出した時だった。なんと、5冊の「執念」が、正面の目のつきやすい場所に横積されているのを発見したのである。それは、まさに、生まれたばかりの我が子との感激的な出会いだった。年取ってからの子供だけにかわいい訳で、急いで家に取って返し、写真機を持って再び本屋に戻り、その記念撮影をしたのである。近くにいる妹夫婦の長男が、直ぐに買いに言ってくれたようだった。彼は、まさしく日本で最初のこの本の購買者だったはずである。
かくして、その日の夕方に帰って来た長男、次男夫婦たちと孫を交え、初めて一家全員が揃っての食事をしながら、この本の話題に花を咲かせ、新年を迎えることになった。
なお、年末に投函した年賀状には、雅子の分も含めて、「執念」の出版を紹介し、出来るだけ多くの方々に読んで欲しいとPRを行なっていた。(以下、明日に続く)
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