プロフィール

相坂一考

Author:相坂一考
滋賀県大津市出身
07年1月に推理小説「執念」を文芸社から出版
14年7月に、難病との戦いを扱った「月の砂漠」を文芸社から出版

このブログは3部構成です。
 1.タイトルへの一言。
 2.独り言コラムで、キーワードから世の動きを捉えようと試みる。
 3.プライベートコーナー
   (2015-06-03に修正) 

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1323 下村脩氏の人生に感動

 当月の日経新聞に連載されたノーベル化学賞受賞者の下村脩氏の私の履歴書は凄く読ませる内容だった。

1.独り言コラム
 同氏の名前が「脩」(おさむ)で、この漢字は、筆者の本名に使っている漢字で、何となく親しみを覚えていたこともあるが、当月の「私の履歴書」を拝読して、同氏の歩んで来られた人生に大きな感動を覚えた。
 その一つは、「どんな難しいことでも、努力すればできるという信念」で研究に携わって来られたひたむきな研究への姿勢である。本格的な研究の第一歩として取り組んだウミボタルの発光物質のルシフェリンの結晶化に、誰もが予想もしなかった方法で成功する。確かに、幸運もあったにせよ、努力を続けなかったら出来ていなかった訳で、同氏がその信念を強くされた背景は良く理解できる。つまり、同氏は、与えられた土俵では、常に精いっぱいの戦いを続けてこられたという姿勢に感動を覚えるのである。
 更に、同氏は、それまでに仕えた恩師に恵まれていたことも印象的だった。最初の長崎医科大附属薬学部で出会った安永峻五教授の内地留学という配慮、その留学先の先生を紹介するために付き添って名古屋まで出て来るが、会おうとしていた先生が不在だった。この辺りが人生の実に微妙な綾の最たるくだりで、結果的に、名古屋大学の平田義正教授のところで受け入れてもらう。そこでもらったウミボタルの発光成分ルシフェリンの結晶化のテーマが同氏の行く先を大きく支配した。そもそも、このテーマに出会わなかったら、その後の下村氏の人生は全く違ったものになっていただろう。この課題に取り組んで10箇月後に偶然、その成功に至るのだが、そこでも同氏の持って生まれた努力が結実した賜物なのだろう。
 そこから、一旦、長崎大学薬学部の助手に戻るが、ルシフェリンの結晶化の成果を知った米国プリンストン大学のジョンソン教授から一緒に研究しないかと声を掛けられる。そこで、相談を受けた薬学部長の小林五郎教授もご立派で、その申し出に賛同されて米国留学に向かうことになった。峻五、五郎というお二人の「五」のご縁が大きかった。海外に出ることを知った平田先生が、アメリカに行く以上は博士号を持っていることの大事さを説き、手続きなどをやってくれたという。この辺りの、周りの先生方の厚い配慮には心温まるところである。
 なお、平田義正先生の名前は、筆者にも親しみを覚える繋がりがある。極めて優秀な先生だそうで、そこを卒業された何人かの方と、筆者が東レに入社して基礎研究所に在籍していた時に一緒させてもらったが、彼らの優秀さを目の当たりにして、強い刺激を受けたことを思い出す。
 米国に渡って以降も、下村氏の不屈の努力は延々と続く。オワンクラゲとの取り組み。家族も揃ってのオワングラゲを採り。そして、遂に、その発光のメカニズムを解明につながり、その基の蛋白質であるイクオリンに行き着く。その後の更なる苦難な研究の果てに、緑色蛍光蛋白質のGFPの解明に至るのである。  
 何しろ、研究対象となったオワングラゲの数は、何十万匹と言った大変な数だったそうで、捕獲そのものの努力を考えてみるだけでも、この研究の大変さの一端を思うのである。
 最後に、他の研究者によって、このGFPが医学において、マーカー蛋白質として欠くことのできないツールとしての重要性が見つけられ、それがノーベル賞に結びついたという辺りにも、同氏がもって生まれた恵まれた真面目な人間性を慮った神の偉大な配慮という一側面を思うのである。
 今日の最終回もなかなか読ませてくれる。研究に行き詰まった時にどうするかの質問に「がんばれ、がんばれ」と答えたとある。冷たく聞こえたかもしれないが、結局はこの単純なこの言葉に尽きるというのだ。そして、最後に「あらかじめ予定されている成功などはない」と結んでおられる。大変重みのある言葉だ。
 いずれにしても、山あり、谷ありの大変な人生を乗り切ってこられた下村脩先生の人間ドラマに改めて強い感動を覚えたのである。特に、同氏に数多く訪れた「人生の分かれ道」での選択で、結果的には全てが正解の選択であったことを思うと、将棋に喩えれば、恰も50手以上の長手数の終盤の将棋を間違いなく指し切ったな鮮やかな着手の連続で相手玉をしとめたようで、まさに稀有の天才と申し上げても過言でないと思う。
 それにしても、いつも思うのだが、日経新聞のこの私の履歴書は素晴らしい読み物だ。今年に入って特にそう思う。細川護煕、木功、高原慶一朗(ユニチャーム)有馬稲子、河竹登志夫(演劇研究家)野田順弘(オービック)の方々の人生は大変面白かったし、明日からは元野球監督の広岡達郎氏が登場する。筆者には、また新たな楽しみが始まることになる。
 余談だが、この企画はどんな具合に人選が行なわれているのだろうか、筆者には興味深い。何しろ、一年に12人しか選ばれない貴重な人選なのだから。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時20分起床。体重、61,2Kg.なお、7月度の平均体重も61,2Kg.で前月(61.5Kg)までずっと増加傾向にあった体重に漸く歯止めが掛かった。天気は、今現在は(AM5時)曇り空
 昨日の雅子は痰も少なく症状は安定していた。午後には車椅子での散歩。この安定した症状が持続してくれれば退院も遠くはないと思われる。この日は、看護婦さんからの痰を吸引しましょうかの申し出を始めて断った記念すべき日であった。

3.連載、難病との闘い(1288) 第五部 どこまで続くこの苦闘(65)
  第一章 十年目の闘い(63)

 (3)アクシデント&トラブル(25)-接触事故の顛末 ⑥-
 翌朝、一考は冴えない気分で病院を訪れた。前日の夕方の接触事故については、雅子には、心配をさせない程度にジョーク交じりに軽く伝えた。そして、余計な費用も必要ないし心配することはないと付け加えた。雅子がどんな気持ちで聞いていたかは分からない。
 その話を終えて暫くした時である。10時少し前だった。珍しくポケットの中にある一考の携帯が振動した。何処からか電話が入ったのである。一考は、急いで病室を出て廊下の窓際で受話器を取った。相手の保険会社の代理店の方からの電話だった。こちらの保険会社の名前を知りたいという。どうやら、保険会社同士で話し合いを始めるようだ。一考は、その電話が終ったところで、自分の携帯の着信履歴を調べてみた。するると既に自分の保険会社と思われるところから着信があることが分かったので、折り返し電話を入れたのである。
 案の定、一考が考えた通りで、この事故を担当される山倉(仮称)さんと云う方が電話に出て来られた。その声ではまだ若い30代ぐらいの女性である。彼女は、早速、事故の詳しい話を聞きたいという。そこで、一考は、得たりや応と今回の事故の詳しい状況を報告し、事故に対する自分の考えをも詳しく伝えたのである。ポイントは、事故が起きたその道は熟知した通いなれた道で、幾ら風雨が強かったとは言え、自分には非があるとは思えないと強く訴えた。
 それに対し山倉さんの話は、昨夜相談したトヨタの担当のSさんが話してくれたとほぼ同じ内容だった。つまり、本事故は、幹線道路にわき道から侵入した車が、直進して来た車と接触事故を起したよくあるパターンで、今までの判例を見る限り、生憎の激しい風雨で見通しも良くなかったことを勘案すれば、わき道から割り込み車が不利な立場にある典型的な事例だという。
 しかし、一考には、自らがこれといったミスをしたという自覚はなく、そのように一般的な判断をされることへの不満と理不尽さを覚えたのである。そんな馬鹿なという思いが強かった。何しろ、相手はまだ二十歳そこそこの学生で運転のキャリアー浅く、未熟な運転者ではないか。一考は、とても納得できなかった。(以下、明日に続く)
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1322 誰が責任を負うのか

 チームやグループが大きな戦いに敗れたり、犯罪や事故を起したら、然るべき人が責任は負わねばならないのは世の常だ。ポイントは誰がどのタイミングで、どんな形で責任をとるかである。

1.独り言コラム
 昨日の民主党の両院議員総会は、菅内閣への参院選敗北への責任追及で荒れた総会となった。小沢一郎グループの反菅体制への動きが活発で、権力闘争は容易に治まりそうにない。
 参院選に関しては、直前まで選挙対策の旗を降っていたのは、小沢さんであり、その戦略もかなりの強引なものだったことは棚上げで、交替した枝野幹事長、安住選対委員長を責めるのは如何なものか。この反菅ムードの中では、9月の民主党の代表戦は予断を許さない。
 111歳で東京都の最高齢者とされていた足立区の男性が、30年前に亡くなっていて、ミイラ化した遺体が見つかったという。「即身成仏」したということで自室に閉じこもっていたというが、何とも馬鹿馬鹿しく、気持ちの悪い話だ。年金をもらっていたと言うから明らかに詐欺である。この場合の責任者は一緒に暮らしていた長女や孫になるのだろうが、しっくり来ないニュースである。現代のミステリーとでも申し上げておこう。
 今年のプロ野球のセ・リーグでは、ペナントレース前には、ダントツでその強さが評判だった巨人軍が、このところずっともたもたとしていてすっきりしない。どうしたのだろうか? あれだけの優秀な人材を揃えているだけに、その指揮を執る原辰徳監督の責任は大きい。アンチ巨人ファンの筆者は、暫しは気分良く高見の見物だ。
 監督の交代劇では、交流戦が始まって直ぐに成績の悪さに責任を取ったヤクルトの高田繁監督が辞任がある。不思議なことに、その後のヤクルトはまた元気を回復している。責任をとった高田監督としては辛い立場だが、トップを代えるのも、気分一新の一つの戦術であろう。
 その点、個人で戦うスポーツは余計な気遣いは不必要で気楽な一面がある。責任は全て自分にあるからだ。昨日から始まった女子ゴルフの全英オープンでは、期待されていた宮里藍選手は4オーバーと大きく出遅れた。トップが4アンダーと早くも8打差だ。どこまで追い上げるかだが、…。日本選手では上田桃子がイーブンパーで最上位である。
 中原誠16世永世名人との不倫で話題になったあの林葉直子さんは、その責任をとって(?)将棋界を引退していたが、昨日15年ぶりにプロ将棋に復帰して対局を行なった。相手は筆者の好きな中倉彰子さんだったが、林葉さんに途中見落しがあったようで、短手数で完敗だったようだ。
 同じ将棋界の話題だが、ビッグトピックスが生まれた。女流の中井広恵六段が昨日の対局に勝って18連勝を果たし、女流の連勝記録を塗り替えた。因みに男性では神谷広志七段の28連勝がある。大相撲の横綱白鵬の47連勝の場合もそうだが、連勝を許した相手の棋士や力士には何の責任も伴わない。賞金がもらえず、自分の成績が悪くなるだけの自己責任だけである。
 大麻などの覚せい剤常習者ということで芸能界から離れていたあの酒井法子さんがようやく離婚が成立していたことが昨日判明した。これからは、酒井さん自らが責任を持って子供を育ててゆくという。早くも芸能界復帰の話もちらほら、幾らなんでも早すぎるぞ。ノリピーファンは健在だとか。喉もと過ぎれば熱さを忘れる、か。そういえば、今日からまたあの暑さが復活するようだ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時10分起床。体重、62.0Kg,晴れ模様。
 昨日の雅子は、朝方は少し痰で悩まされたが、その後は、まずまずの症状だったようだ。一考は朝の9時半過ぎから3時頃まで、武田病院などの所用で外出していたので、細かい様子は把握出来ていないが、帰った時点では痰も少なく安定していた。

3.連載、難病との闘い(1287) 第五部 どこまで続くこの苦闘(64)
  第一章 十年目の闘い(62)

 (3)アクシデント&トラブル(24)-接触事故の顛末 ⑤-
 一考が愕然としたのには、この事故に関する限り、自分にはほとんど非がないと信じていたからである。接触した直進車が、前を良く見ていて、一考の左折にコーディネートして、自分の車のスピードを少し落としてくれれば、何事も起こらなかったことは確かである。それなのに、一考の車を追い抜く形で横切ったのは、信じられないドライブ行為だった。
 「入院中の妻の付き添いで毎日通院していて、あの道はもう何百回も走っているので、熟知している道なんです。この日も、一旦停車ラインを少しオーバーした形で、直進車から見え易い位置取りでしっかりと止まって、左折のタイミングを見計らっていた。そして2台の車をやり過ごした後に、ちょっと距離が空いたのを確認して、いつものように右手を挙げて挨拶を送り、やおら、左折作業に入ったのです。じっと前方を注視してくれれば、左折の車を見逃すはずはないのですよ。これは、直進車のドライバーの明らかな前方不注意だと思うのですが、…」
 この一考の不満に対し、Sさんは、分からないことはないが、相手は、急にわき道から飛び出して来たと主張するでしょう。第三者がこのケースを査定すれば、相坂さんの主張は、なかなかそうは理解してもらえないのだと、Sさんは一考の不満に淡々とコメントしてくれたた。何しろ、国道161号線は幹線道路であって、そこにわき道から進入を図ったパターンでは、そんな事情は考慮されないのだという。一考は、そのSさんの説明に大いに不満だった。一考は、更に自らの見解を懸命に訴えた。
 「両車の傷跡が、自分の右側前輪タイヤの上部、相手の左側後輪上部という位置から判断すれば、左折はほぼ終った状態でのぶつかりであり、しかも、スピードを上げて追い越しているのですよ。これは、明らかに操作ミスではないでしょうか。前方不注意と操作ミスがあったのですよ」
一考にしてみれば、この道はもう500回近く通っていて、知り尽くした道であり、こちらにはミスはないと言いたかったのである。
 とりあえず、その日は、Sさんに保険申請に必要な書類の作成をしてもらい、修理期間の対応などの打ち合わせを行なった。帰り際に、Sさんからは、この機会に新車への切り替えの示唆があった。9月までは補助金の10万円などがあるので、80万円ぐらいの持ちだしで可能だというのだ。気持ちは動かなかったが、「考えて見ます」ということで、カタログを受け取って帰宅した。自宅に着いたのは7時15分頃だった。さすがに、一考は、今までにないがっくりとした疲れを覚えていた。(以下、明日に続く)

1321 命に決断

 かつて、人の命は地球よりも重いと言った総理がいたが、命に関わる決断は、法治国家である以上、法律に則った形で公平に行なわれなければならない。

1.独り言コラム
 福田康夫内閣の法務大臣だった鳩山邦夫氏は、その在任1年間で、13人もの死刑囚に死刑執行を決断したのに対し、法務大臣就任後10ヵ月を越えたが、まだ一度もそれを決断していなかった千葉景子法務大臣が、遂に2人の死刑囚に死刑執行を決断し、昨日、自らがその執行に立ち会ったという。
 元々、彼女は死刑廃止論者だと言われていた方で、今回、何故変心したのか分からないが、思い切った決断だったことは確かである。先の参院選で落選したことや世論の動き、更には、死刑囚の数が今までの最大の109人に達していたことが、その変心に何らかのインパクト、プレッシャーを与えたのかも知れない。法治国家である以上、決められたことはきちんと公平に実行するのが筋であろう。主義主張も大事だが、どうしてもその任務を果たせないなら、法務大臣を引き受けるべきではない。
 サザンオールスターズの桑田佳祐さんが、食道癌治療に専念するために、当面の芸能活動を全て取り止めるという。同氏のようなポピュラーソングには関心の低い筆者には、同氏について具体的なコメントは出来ないが、あの堅物のコラムニストの勝谷誠彦氏が大変お気に入りであり、一世を風靡したアーティストだけに、多くのファンはびっくりしているだろう。とにかく、同氏が命を優先し、その治療に専念するわけで、全ての仕事を取り止めたのは、とても大事な決断であった。
 ところで、昨日も書いたが、日本テレビの山本真純アナの自殺は痛ましい。スポーツ紙に寄れば、育児ノイローゼではと言った記事もあった。自らの命はそんな粗末にする決断だけは行なってはならないと改めて思う。
 一方、終息宣言が出た宮崎県の口蹄疫だが、牛、豚合わせておよそ29万頭に及ぶ殺処理が行なわれた。病気の拡大を抑えるためには止むを得ない殺処理の決断だった。しかし、たかが家畜の命だといえど、畜産業者にとっては、彼らの命そのものであり、その決断には複雑な思いがあったに違いない。
 さて、気になるのが、このところの日本の総理の命である、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎という2世、3世の3人の総理が揃いも揃って、折角獲得した総理を、一年という短命で終えた。退任に際しての決断には、それぞれ断腸の思いで躊躇したことは容易に想像できる。それだけに、菅総理には、二の舞、いや、四の舞いだけは絶対に避けて欲しいという国民の願いは大きいようだ。世論調査で、菅内閣の支持率は低下しているが、辞める必要はないという意見が多いのは、その証であろう。
 熱中症による犠牲者が、かつてないほど多く報告されている。今朝のNHKのニュースでは、この夏で都内だけで75人が熱中症で亡くなっていたことが判明したという。一人暮らしのお年よりに多いようだ。命を守るということでは、政治も何らかの決断が必要なのではなかろうか。ここに来て、熱中症が、新たな死亡原因の一つとして、クローズアップされて来ていることに、びっくりである。
 要するに、時として、命を捨てる覚悟で物事に取り組む姿勢は大事だが、命を大事にする決断に不覚があってはならない。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床。体重、61.5Kg.久し振りに雨が降っている。
 昨日の雅子は痰に悩まされた一日だった。拭って上げるのに、一日でチッシュ一箱を使い切った。そんなことは初めてだった。それでも、午後には3日ぶりに車椅子での散歩を行なった。
 なお、雅子の病気は、直接には命が云々と云う類ではない。しかし、適切な治療法がないのが辛い。iPS細胞技術が使えそうなら、最初の適用者に手を上げる決断は出来ているのだが、…。

3.連載、難病との闘い(1286) 第五部 どこまで続くこの苦闘(63)
  第一章 十年目の闘い(61)

 (3)アクシデント&トラブル(23)-接触事故の顛末 ④-
 何だか嘘みたいな簡単な事故確認だった。それを終えて接触事故を起した相手とも別れた一考は、自分の車に戻って、とにかく、ほっと一息ついていた。さて、とりあえず、どうすべきかと暫く思案した一考だったが、いつもお世話になっているトヨタの担当者のSさんに報告すべきだろうと考えて連絡を入れた。しかし、生憎不在だったので、電話に出た方に、接触事故があったこと伝えて欲しいと頼んで自宅に向かった。大したことのない接触事故だったことで、運転そのものには全く差し障りはなかった。
 車が走り出して気分が少し落ち着き始めると、一考は、帰る途中にそのトヨタの店に寄って、今後の相談するのがいいのではと思い始めていた。この種のことは、早く手を打っておくことに越したことはないだろうと考えたのである。
 トヨタの店に着いたのは、6時半近くになっていた。幸い、外出中だった担当のSさんが待っていてくれて、相談に乗ってくれることになった。知識の乏しい一考には、何かと心強いことだった。
 Sさんは、先ずはそのぶつかった辺りを点検しようということで、二人揃って車を駐車してあるところに向かった。この時点では、一時は豪雨のような激しい雨は弱まっていた。事故で接触した部分をじっと見ていたSさんは、「これは、そんな簡単なことではないですね。そのドアの継ぎ目にも少しずれが出ていますよ」そう言って、直ぐに技術の専門の方を呼んで、二人でその辺りの模様を確認し話し合っていた。
 点検を終えて、Sさんと一考はロビーに戻った。向かい合って腰掛けると、Sさんは事故の詳しい模様の報告を求めた。一考は、その辺りの様子を細かく報告した。じっと、一考の報告を聞いていたSさんは、一考の思いとは全く違う見解をさらりと言ってくれたのである。
 「相坂さん、このケースは事故の発生状況からみて、わき道から出てきた一考さんは不利ですね。この種の事例は多いのですよ。しかし、幸いなことに、今加入している保険は全てカバーしていますので、余計な失費には繋がりません」
 一考は、自分が不利であるという面白くないSさんの説明に愕然とするのだった。(以下、明日に続く)

1320 合鍵

 何事にも、その成否には、その鍵となる要因、原因がある。人は、それを知りたいのだが、大抵の場合、大事な部分には鍵が掛かっていて、なかなか真相は掴めないこと多い。そんな場合、それをオープンにする合鍵が欲しいのだが、…。

1.独り言コラム
 日本テレビの山本真純アナが、実家の近くの仙台で飛び降り自殺したという。びっくりである。幾つかの番組で、何回か見たことがあって、なかなか綺麗な理知的な方という印象が強く、筆者の好みのタイプのアナウンサーだった。一般のサラリーマンの方と結婚されていたというが、一体何があったのだろうか。まだ34歳で、これからだというのに、お気の毒である。
 決して野次馬的な興味ではなく、筆者は彼女の自殺せざるを得なかった背景を知りたい。誰しもそうだが、心の中は鍵が掛かっていて、外からは誰にも推し量れないことが多い、合鍵があったらと思うことがしばしばである。せめて、旦那さんのコメントでも知りたいが…。
 いずれにしても、女子アナの世界は華やかだが、使い捨ての厳しい世界でもある。ご冥福をお祈りします。
 合鍵といえば、NHKの「追跡、A to Z」という番組で、ブラジル人を中心とした窃盗団が、盗んだ車を販売している犯罪を追跡していた。そこに登場してくるのが、イモビライザーという車のキーの中身を書き換えるツールである。驚いたことに、中国では、これが一般に販売されているという。もともと、鍵を失くした人に売るということで、中国では公に売っており、日本でもインターネットで手に入るという。
 窃盗団は、それを使って車を盗み、販売しているというのだ。こんな合鍵は何とかしてもらわないと困るが、犯罪者に言わせると、日本ではお金のいっぱい入った金庫が鍵も掛けずに路上においてあるとうそぶいていた。大変な世の中だ。
 さて、プロ野球の後半戦が始まったが、セパ共にその初日で首位が入れ替わった。セでは巨人が大敗し、阪神がしっかり勝って待望の首位に、パではソフトバンクが楽天のエース岩隈久志投手を打っての逆転勝で、西武に代って首位に躍り出た。
 両リーグ共に暫くは一進一退の展開を続けるだろう。この4チーム以外でも、中日、ロッテ、日本ハムだって逆転の可能性が残されており、最後まで分からない。勝敗を決めるこれから鍵は、やはり投手力となろう。その点では、巨人、阪神共に今一つのようだ。しかし、その一方で、この世界では、強力打線の援護と云う合鍵が存在しており、その点で、阪神は3外人が鍵を握っていそうだ。
 海の向こうではイチロー選手が一歩一歩200安打に向かって進んでいるが、あと64試合で75本が必要だ。決して容易なターゲットでない。ここでの鍵は同氏の精神力だろう。合鍵は弓子夫人のサポートだろう?
 政界も流動的だ。社民党の辻本清美さんが離党、与野党の駆け引きも水面下でいろいろと活発のようだ。何と言っても大きな鍵は、小沢一郎氏の資金管理団体である陸山会の政治資金規正法違反を審査している検察審査会の結論だ。この結果次第で、政治は大きく動くことになろう。菅総理にとっての合鍵は、奥さんの伸子夫人の存在だと言われているが、…。さあ、菅総理は、この難局をどう乗り切って行くのだろうか。少々心配である。 

2.今朝の一考、昨日の雅子
 2時半起床。体重、61.4Kg.朝に入浴。今日も予報は晴れ模様だが、今は雲が多い。(4時半現在)
 昨日の雅子は、血圧は少し低目であったが、痰は落ち着いていて、比較的穏やかな一日だった。午後には予定通り入浴。雅子にとっての鍵は、痰を抑える治療なのだが、うまい合鍵は未だに見つかっていない。

3.連載、難病との闘い(1285) 第五部 どこまで続くこの苦闘(62)
  第一章 十年目の闘い(60)

 (3)アクシデント&トラブル(22)-接触事故の顛末 ③-
 相手の車の反対側に回って、車の傷の具合を確認した一考は、改めて運転席のところに戻り、その女性に話をしようとしたが、依然として、お母さんに来てもらうまで待って欲しいと言う。改めてその女性を見るとまだ学生のような感じだった。「どうして、お母さんなんか呼ぶんだ。あなたはもう暦とした大人だろう。当事者だけで十分じゃない」と声を掛けたが、その女性は、とにかく、お母さんが来るまで待ってとの一点張りで、自分が話している電話の相手の母親との電話に出て欲しいというのだった。
 一考としても、この種の事故は初めて経験することだったので、こういう場合にどうしたらいいのか分からず、暫し躊躇したが、取りあえず、彼女が渡してくれた携帯電話を受け取った。何を話したかは良くは覚えていないが、お母さんは、とにかく警察を呼んで事故確認をしてもらうことを主張した。そして、その話の成り行きから、お母さんから警察に電話を入れてもらったのである。
 一考の頭の中では、警察が来ると言うことは、事が厄介になるのではとの不安があった。示談と言うことで、当事者同士で話を着けるのがいいのではと思っていたからである。しかし、後で分かったのだが、保険を使うためには警察による事故証明は不可欠だったのだから、一考は、自分の無知を反省するのだった。
 とにかく雨が激しく、寒さを覚えるくらいだった。周りの暗さも増してきていて気分は極めて憂鬱だった。10分か15分ぐらい待ったのだろうか。そのお母さんと思しき方が、もう一人の男性と一緒に車で駆けつけて来たのと、警察の車が来るのが殆ど同時だった。関係者一同は、一考の車が駐車している傍にあるバス停のような屋根があるスペースのところに集まった。さあ、これから何が始まるのだろうかと不安を覚えていたが、二人の警官が、それぞれの事故を起した当事者から事情を聞き、車検、免許書、連絡先などをメモしていた。それが終ると相互に連絡先を交換した。そして、今後は、両方の保険会社が話し合うことで合意し、あっという間に解散した。これでよかったのかという不安を一考は抱いていた。(以下、明日に続く)

1319 訃報記事相次ぐ

 梅雨明け後から一転しての酷暑である。そんな中で、訃報記事が目立っていて鎮痛だ。それだけに、逆に、なるべく明るく、楽しく、元気に過ごしたいものだ。

1.独り言コラム
 暑い日が続いている。熱中症による死者も1週間で57人にも達しているという。そんな酷暑の中で、著名人の死亡記事も少なくない。今朝の新聞では、女優の早乙女愛さん、バレーボール中村祐造さんのお名前を見つけた。昨日は、数学者の京大の名誉教授の森毅さん、数日前にはシャンソン歌手の石井好子さんも亡くなられている。早乙女さんは51歳の若さだという。ご冥福をお祈りします。
 筆者は、森毅先生に数学を教わった出来の悪い一人の学生だった。高校時代は数学が得意だったのだが、大学に入って急に苦手になってしまったのには、自分が驚いたくらいだった。それでも、森先生の授業には柔らかさがあったのを思い出す。
 ミュンヘンオリンピックで活躍された中村祐造さんとは、同氏が現役の最盛期の頃、全日本のメンバー数人の方たちと東レが経営していた赤坂のシャンピアホテルに来ておられた時に、たまたまだったが、筆者の友人とそのタイミングでそのホテルを訪れたのだが、その際にその友人から紹介してもらったのだ。その友人が、東レのバレー部の幹部だったので、その世界には顔が広く、彼らとも懇意の仲だった。その際に、おまけということで、皆に色紙にサインをしてもらうことになった。しかし、それは、バレー選手の一行が急に出掛ける時間なってしまい、お一人の名前を書いてもらっただけに留まった。それでも、筆者には忘れられない良き思い出の一つで、今でも記憶にしっかりと残っている。
 さて、スイス南部で氷河特急が脱線転覆し、神戸の女性が一人が亡くなられた。折角の楽しみが暗転した気の毒な事故だった。まさに、人生は、一寸先はまさに闇である。
 埼玉の山中で、救助中のヘリが墜落し5人が死亡するという痛ましい大きな事故が起きた。遭難した女性を救助しようとしての事故で、いわゆるあってはならない二重遭難となった。ホバリング中でのトラブルで、ヘリが不安定な気流にバランスを失ったようだ。遭難されていた女性も亡くなられたというから、最悪の結末で、お気の毒で申し上げる言葉もない。
 ヘリのホバリング中のトラブルというと、社民党の辻元清美さんの離党のニュースにも、そんなイメージを受ける。民社党がもたもたとホバリング状態に中での墜落に匹敵する出来事である。福島みずほ代表と考え方が合わず、バランスを崩して離党に繋がったようだ。存在感のある辻本さんを失うことになり、言ってみれば、社民党の死亡記事を思わせる離党である。その上、亀井代表の国民新党と組むというが、ますますその存在感は覚束なくなる。
 まだ死亡しておらず、生きてはいるが、今の菅内閣は、その存在感はとても覚束なく、もはや、死に体に近い状態である。今週末から臨時国会が始まるが、立ち直れるのか、その成り行きを見守りたい。
 そんな暗いニュースの一方で、楽しい期待の幾つかのイベントも始まる。まずは、今日から再開されるプロ野球の後半戦だ。微差にまで追い詰めてきた阪神、シーズン前には独走が予想されていた巨人だったが、今やそんな状態ではない。果たして、逆転は可能かどうか、興味深い展開が続くだろう。
 また、女子ゴルフでは、明後日から全英オープン、高校野球では、目下各地で甲子園を目指す予選がたけなわ、続々と甲子園出場高が名乗りを上げて来ている。8月になれば、恒例の全国大会が行なわれる。因みに、我が滋賀県では、県下随一の進学校の一つである彦根東高校が今日準決勝を戦う。若しかしたら、代表にも、といった夢が残されている。
 とにかく、暑い夏は、明るく楽しく過ごしたいものだ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時50分起床。体重、61.1Kg。今日も暑い晴天
 昨日の雅子は朝から熱があり、10時の測定時では37.3度、午後2時には38.4度もあって、車椅子での散歩は中止した。しかし、見た目には、それほど苦しそうには見えなかった。幸い、痰の量はそれほど多くはなかったのは幸いだった。

3.連載、難病との闘い(1284) 第五部 どこまで続くこの苦闘(61)
  第一章 十年目の闘い(59)

 (3)アクシデント&トラブル(21)-接触事故の顛末 ②-
 国道161号線の南行きは、直ぐ少し先にある交差点を左折すれば、琵琶湖大橋を渡る道に通じていることから、その辺りの南行きの車は少し混んでいて、それほどスピードは出ていなかった。5月23日、日曜日の夕方のことである。
 一考は、南下してくる車の様子を慎重に見極めながら左折の操作に入った。2台の車をやり過ごし、次の車までは少し距離が空いていたのを確認しての左折行動だった。この時にも、いつものように右手を軽く挙げて、真っ直ぐ走って来る車に合図を送っていた。但し、直進して来る車のドライバーが、その右手を挙げたのを見たかどうかは定かではなかった。しかし、それでも、一考は、その車の前に入れてくれるだろうと判断しての左折だった。
 自分の車の先端が、ちょうど左折して曲がり切ろうとした瞬間だった。思わぬ接触事故が起きたのである。スピードを落としてくれるだろうと思っていた直進車が、瞬間、一考の車の前を追い越すように突っ切ったのだった。 その瞬間に、小さな衝撃があり、カチッとしたぶっつかったような鈍い音がした。一考は、「しまった、やられた」と思ったが、もう遅かった。追い抜いたその車はそのまま走って、直ぐ左にある中華料理店の駐車場に入った。一考は瞬間、どうしようかと躊躇したが、その車に続いて駐車場に入った。この時の一考の気持ちは、その車に対して「けしからん!」といった赦せない気持ちだった。追い越すとは何事なんだ、といった憤慨の気持ちだった。
 激しい雨が降っていて、傘を差して外に出るのが厄介なくらいだった。それでも、外に出て、先ずは自分の車のダメージ状況を確認したが、車の右前のタイヤ付近に少し傷があって、よく見ると少し凹んでいた。もう大分暗くなっていたので、よくは見えなかったが、そんなに目立つ凹みではなかった。とにかく、ほっとして、今度は少し離れたところに停車している相手の車に近づいて、先ずは、その車の番号を手帳に控えた。滋580 と5X2Yだった。(XとYは敢えて秘す)
 かなりの激しい雨に濡れながら、相手の車に近づいて運転席側の窓ガラスをゆっくりとノックした。ドライバーは若い女性だった。ちょうど携帯で電話中だった。彼女に確認すると、目下、母親に来てもらうように話しているので、待って欲しいという。こんな事故に巻き込まれたのは初めてで、さて、どうすればいいのか迷った一考だったが、とりあえず、相手の車の傷つき具合を確認した。ここでも、薄暗くてよく見えなかったが、一考の車と同じ程度の凹みが、左側の後部の車輪付近にあった。しかし、車の色が黒なので、その凹みの程度はよく分からなかった。とにかく、幸いだったのは、ともに人的な被害はないことだった。(以下、明日に続く)

1318 全力を尽くしての闘いは美しく感動を呼ぶ

 何事かを成し遂げるとことで得られる達成感、充実感は、大きな励みのエネルギーを生む。スポーツでも、遊びでも然であって、政治であっても同じであって、菅総理、頑張ってと思わず声を掛けたくなるのだが、…。

1.独り言コラム
 昨日は、終日、FNS26時間テレビの211Kmの駅伝に挑戦したヘキサゴンチームの走りが気になっていて、病院で妻の付き添いをしながら、断続的ではあったが、テレビを覗いたり、その音声を聞くなどでフォローしていた。そして、最後のフィナーレは自宅に戻ってテレビを見ていた。
 決して、そこまで演出したのだとは思わないが、放送時間ぎりぎりでアンカーの山田新太郎がよろめきながらゴールに倒れこんだのだが、時間内に到着するかどうかで、はらはらさせられる結末で、図らずも番組製作者の思惑にはまってしまったと思いながらも、番組はそれなりに盛り上げる形となった。
 この酷暑の中で、走ったみんなは本当によくやったと思う。女性の3番手のMisonoさんが健康上の理由で走れなかったが、待機していた波田陽区さんが急遽代走することでカバーして、11人での完走劇を完成させた。
 走った11人の中(いずれも、以下敬称略)では、第1区のつるの剛士が途中で腰を痛めて苦戦して始まったが、第2区の小島よしおは順調に、3区の波田陽区は最長距離の26Kmを無難に、4区の崎本大海も大過なく、5区の庄司智春は急な坂道にも関わらず非常に健闘して、タイムの貯金を作る活躍だった。一方、女性陣の中では第6区の矢口真理が意外な好走、里田まいも16Kmという長距離をしっかりと頑張った。二人の女性はなかなか魅せてくれたと思う。また後半では、第7区の藤本敏史も無難に頑張り切り、第10区の上地雄輔は元野球選手のキャリアーを生かして、しっかりした走りきった。それでも、一番の功労者は、やはり波田陽区だろう。Misonoさんの分の14Kmを合わせて40Kmも走ったのは凄かった。一発屋芸人に終らぬように、島田紳助の配慮もあって、その期待にしっかり応えていたようだ。とにかく、同氏はこの駅伝では縁の下の力持ちの役割を果たしていた。
 とにかく必死で頑張っていたランナー達が、普段のクイズ番組で見せるお馬鹿さんぶりとは一味も、二味も違って輝いていた。その一歩一歩の必死の走りに、ご苦労さんと申し上げておこう。
 ちょっと気になったのが、ずっと車で中継していたフジTVの中村光宏アナと解説していた千葉真子さん達で、二人はいつ睡眠を取っていたのだろうか。延々25時間、これまた大変ご苦労さんだったと思う。
 それにもう一人、よくやったのは、アシスタントを務めた中村仁美アナだった。終始明るく大きな声で盛り上げていた。時々、大きな口を明けて、馬鹿笑いするのが持ち味のようだが、フジテレビの美人揃いのアナウンサーの中では、一味違うタイプのアナウンサーである。暴れ馬の島田紳助を相手によくマネージしていた。この方も、何時寝ていたのだろうかと気になる人だった。
 筆者は、久し振りにこの種の番組を見てしまったが、思っていたよりも面白かったと思う。参加された皆さん、本当にご苦労さんでした。皆良くやったと思う。
 良くやったと言えば、大相撲名古屋場所での横綱白鵬である。筋書き通り47連勝で白星街道を驀進した。野球賭博の問題から端を発した暴力団との問題がますます広がりを見せ、今やその収拾は大変なようだ。そんな悪環境の中での全勝はご立派の一言である。コラムニストの勝谷誠彦氏は、同氏のブログの中で、多くの休場者がいて、あまり価値がないとコメントしていたが、逆に、そんな荒れた環境の中での史上初3場所連続全勝優勝は凄い結果であって、その価値は相当に高いと思う。何処まで、この白星街道を突っ走れるのか、ますますその行方が注目される。このまま突っ走れば、九州場所の7日目がビッグな日になるかもしれない。69連勝は遠いようでも、一歩、一歩、近づいて来ている。
 ゴルフでは、フランスで行なわれていたエイビアンマスターズでは、2日目を終って宮里美香選手が単独トップに立ったことで期待していたが、その後は、優勝をかなり意識したのだろう、スコアーは乱れて落ち込んだものの、終って見れば10アンダーで6位タイに食い込んだ。今季最高の成績のようだ。特に最後のホールでイーグルは凄かった。その他の日本人選手では、不動祐理、馬場ゆかりが粘って9位タイと上位に食い込んだ。二人とも良く頑張ったと思う。今週末に行なわれる全英オープンでの一層の活躍を期待している。
 間寛平さんも頑張っている。遂に、17カ国目のカザフスタンに入国したようだ。延々と続く地味な走りの積み重ねを続けている。まだまだ先は長いが、塵も積もればで、ここでも、一歩、一歩日本に向かってシルクロードを東に向かっている。凄い努力の賜物だ。
 そう言った凄い努力とは無縁なのが、今の政治の世界のように見える。水面下の覇権争いが怪しくうごめいているようだが、世間の見る目は厳しく、今朝のJNN系列の世論調査の結果では、菅内閣の支持率は、遂に40%を切った。ここでは、逆に支持率は、一歩、一歩降下している。頑張って欲しいが、何だか自信を喪失しているようなのが気掛かりだ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時10分起床。体重、61.0Kg.今日も晴天。暑くなりそう。
 昨日の雅子は少し熱があった。また、血圧も低めであったことから、午後の車椅子での散歩は取り止めた。このところ、体調はいい日と、そうでない日が入り混じっていて、安定していない。

3.連載、難病との闘い(1283) 第五部 どこまで続くこの苦闘(60)
  第一章 十年目の闘い(58)

 (3)アクシデント&トラブル(20)-接触事故の顛末 ①-
 ここからは、筆者にとっては、不覚の事故の顛末を詳しく紹介する。結果は、全く納得し難い極めて不満な裁定で妥協した。雅子の毎日の付き添いを欠かすことが出来ない事情から、裁判に持ち込むのも適切でないと判断したためで、全く不本意で屈辱的な敗北で終った。
 本来、一考は、運連は好きな方ではない。何事にも不器用な人間であることから、運転は、むしろ苦手で、サラリーマン時代には、将来は自分では運転しないと決めていた。しかし、思わぬ雅子の病気で、どうしてもやらざるを得ないという事態に追い込まれての変心でハンドルを握ることになった。。
 そんな事情から、一考が本格的に車を使い始めたのは、定年後に東京から緊急帰郷して以後である。それでも、この5年間で、既に3万キロ以上も走っていて、それなりに自信も持ち始めていた。だからと言って、その日、油断していたと言ったようなことは決してなく、いつも通り、ハンドルを握る際は、慎重の上にも慎重な心構えにあったことは申すまでもないことであった。
 ただこの日は、一日中、雨風が激しい一日だった。そんな天候を考慮して、いつもよりも少し早い16時30分頃に病院を出て帰宅の途に着いたのである。日曜日だったことから、国道沿いにある第一駐車場はクローズされているので、病院の裏手にある第二駐車場を出て、病院横の真野川に沿った脇道から、国道161号線に出ようとしたのである。激しい雨風のため、もう辺りは薄暗くなっていた。
 ところで、雅子がこの病院にお世話になって早いもので、もう一年近くなる。従って、この真野川沿いの脇道から国道161号線に出るコースも、一考には通いなれたいつもの通り道の一つであった。それでも、この日は天候が悪く既に薄暗くなっていたので、いつもよりも慎重にハンドルを握っていた。
 一考は、いつものように、その脇道から国道に出るところの一旦停車ラインで暫く止まって、左折進入のタイミングを待っていた。国道を南下して来る車は微妙な間隔で続いていたので、一考は慎重を期して暫く待機し、2台ほど通過して行くのを見送った。そして、次に続く車と少し距離があったので、これなら行けると判断し、やおら左折操作に入った。思いも寄らない接触事故は、その直後に起きたのである。(以下、明日に続く)

1317 FNS26時間テレビ

 毎年夏には、日本テレビ系列とフジテレビ系列は、いわゆる○○時間テレビと題して長時間のバラエティ番組を放映する。夏の暑さを吹っ飛ばそうというお祭り番組だ。今朝も、フジテレビが一足先に、昨夜からFNS26時間テレビを放映中だ。メインキャスターの異能の島田紳助氏には、このところ少々食傷気味の筆者だが、…。

1.独り言コラム
 筆者は、毎朝、テレビを点けっ放しにして、このブログを書いている。その際、点けているテレビは、この4月からは、ウイークデイは、日本テレビ系列の番組が定番である。朝一番の4時からの中田有紀キャスターの「おはよん」から始まり、引き続き、読売テレビの「す・またん」、そしてズームインスーパーを点けたままにしていることが多い。
 しかし、今朝はフジテレビのワイドバラエティー、FNS26時間テレビを点けているが、今の時間帯はわいわいがやがやの面白くない時間帯だ。(4時半現在)
 筆者がこの番組を点けている訳は、24時間駅伝「絆」に興味を持ったからである。いわゆる、お馬鹿さんと呼ばれている11人の芸能人たちが、全長211Kmという長距離に、駅伝形式で挑戦するのに興味があるのだ。かなりの特訓を積んでこの日に備えたはずのメンバーだが、果たして、この酷暑の中を走り切れるのか。それぞれが使命感を持って襷を繋げる頑張りには、視聴者を惹き付ける何かがある。
 案の定だった。スタート区間の22Kmを任された、つるの剛士さんだったが、途中で膝を痛めたようで、15Kmを過ぎた辺りからアップアップとなり、最後の数キロは気力で走り、ばったりと倒れ込んで襷を2区の小島よしおに渡した。たまたま、そのシーンを見ていたのだが、あのお正月の箱根駅伝を髣髴とさせる熱いものがあって、ちょっとした感動を覚えたのである。こう言えば、安っぽいフジテレビの演出に、脆くも引っかかってしまったと思うのだが、それなりに、捨てがたい感動を提供してくれていたことは確かである。
 その後は寝てしまって、暫くは見ていなかったが、小島よしおは順調に走り切ったようで、同氏から襷を受けた3区の波田陽区が最長区間26Kmを頑張って走り切った辺りで、ちょうど目が覚めて見ていた。ここでも、倒れ込んだ苦しそうな波田氏に、あの間寛平さんからのメッセージを読み上げるといった具合に、なかなかの見せ場を作ってくれている。そして、目下、4区の崎本大海が21kmを受け持って走っていて、あと数キロで襷リレーとなりそうだ。
 この後は、急な上りの5区を庄司智春が引き継ぐ。それでも、まだ全長211Kmの半分には達していない。今日はこの後に、矢口真理、里田まい、MISONOさんの3人の女性たちが走る。夏の暑さの中で走り切れるか心配だが、今のところ、何とか放送時間内のゴールは可能なペースにあるようだ。人間、必死に頑張っている姿には、それなりに感動を与えてくれるものだ。単純な一考は、どうやら、今日はこのレースを、付添いの合間を見てフォーローすることになりそうだ。
 ところで、今年の4月から始まった読売テレビの朝のワイド番組の「す・またん」(関西ローカル)だが、最初はタイトル同様になかなか馴染めない番組だった。それと云うのも、朝からふざけた会話のやり取りが多過ぎるからだ。特に、ニュースを解説する辛坊治郎氏が、それまでの全国区からローカルに転じたのだが、それが元々の同氏の柄なのか、柄でないのか分からないが、おふざけ的な会話が多過ぎて、ニュースそのものの神聖な部分が犯されているようで嫌だった。加えて、その会話の相手になっている森たけしアナの間の抜けたような応接も、最初は気にいらなかった。しかし、慣れは恐ろしいもので、今ではそれほど抵抗なく受け入れている。
 そんな筆者に、このチャンネルを変えさせなかったのには、三人の女性アナの存在があった。二人が、ローカルの川田裕美アナと虎屋温子アナの超明るいキャラクターで、あと一人は、ネットしている全国区のズームインの西尾由佳里アナの存在が筆者を惹きつけてくれていたからである。特に、川田アナは明るさでは突出している。この業界では珍しい和歌山大出身だが、その存在感は大きい。一時、視聴者を朝起すコーナーがあったが、その時に掛ける声の大きさとその言葉がとんでもない異色のものだったのが強く印象に残っている。
 そんなことで、この朝の時間帯は、4月以降は、ずっと日本テレビ/読売テレビの系列を点けっ放しである。一時はTBSのみのもんたの「朝ズバ」を見ていたこともあったが、今は昔である。

2.今朝の一考、」昨日の雅子 
 3時半起床。61.2Kg.直ぐ入浴。今日も天気は良さそう。
 このところの雅子は、時たま襲う痰を除けば、症状は比較的安定している。時々、一考の顔を見て何かを訴える表情を見せる。何を言いたいのか気になるが、今一つ、はっきりしない。一考が一方的に話しかけて様子を窺う毎日である。

3.連載、難病との闘い(1282) 第五部 どこまで続くこの苦闘(59)
  第一章 十年目の闘い(57)

 (3)アクシデント&トラブル(19)-施設アクティバ解約 ⑩-
 有料施設、アクティバとの解約の手続きが終ったのが4月半ばのことで、この時点からの一考の心配は、雅子に何時退院のタイミングが巡って来るかであった。引き受け手としてお願いしている特養のケアタウンKには、その辺りの事情を話してあるとはいえ、また入居の待機順位が上がって来ているとは言え、まだ、正式に入居OKの確約を頂戴したわけではない。あくまも、待機状態にあって、雅子の症状を勘案しながら必要なタイミングを捉えて、正式な入居のお願いを申し入れることから始まるのだ。従って、うまく、タイミングが合って、入居許可が頂けるかどうかは、一考には心もとないことであった。そういう意味では、ケアタウンKとは逐次連携を保持しておく事が大事だった。
 ところが、解約から一ヶ月ほど経過した5月の下旬に入って間もなくのことだった。思わぬ言葉を、看護主任のYさんから聞いたのである。彼女からは、大変だった臀部の祷瘡が完治したということから「そろそろ、退院の日程について検討する必要が出てきましたね」というお言葉を頂戴したのである。唐突のこの言葉に、一考は、ドッキリして主任の顔を見たのだった。
 それまでの一考の気持ちとしては、このままずっと病院暮らしが出来れば、それはそれで良しとしていた。それだけに、いろいろと不安はあったが、有料施設、アクティバの解約に思い切って踏み切ったのだったが、その直後のこの「退院」の示唆は、まだまだ入院が続きそうで、ノンビリと構えていた一考には、まさに虚を突かれた寝耳に水の話だった。自分の読みに、大きな蹉跌があったことに、一考は思わず、Y看護主任に「ええ!!」と声を発すると同時に、「えらいことになった」という焦りを覚えたのである。
 しかし、一考の判断では、雅子の症状は不安定で、決して退院に堪えられる状況にあるとは言い難いと見ていた。一考は、ともかく、今暫くは様子をみる必要があろうとY主任には訴えた。
 ところで、順番待ちしているその特養だが、施設名は「ケアタウンK」という。西大津バイパスのインターから出て、国道161号線に向かう途中にある。JR駅では大津京駅と唐崎駅の中間あたりで、一考の自宅からは車で5分程度と近いところであって、場所的には極めて便利なところである。若し、この施設に移れれば、一考の毎日の通いも、その距離は、それまでの1割程度に収まり、ずっと楽になるのが大きな魅力だった。
 将来の一考の年金事情とそういった環境事情を勘案して、このケアタウンKに入居申請したのが2年前の8月で、昨年末には、待機順位は、上がって来ているという中間報告を受けていたが、このタイミングで、すんなり受け入れられるかどうか別問題で、一考の胸中では不安が先行するのだった。
 さて、看護主任のYさんから、想定外のタイミングで「退院」の示唆を受けた一考は、その直後からその対応に大いに腐心することになる。そのことについては、「章」を改めて、その後の展開を詳しく紹介することにしている。ご期待下さい。(この項は今日で終わり、明日からは、不覚の接触事故の顛末を連載の予定です)

1316 空振り

 空振りは、した方はがっかりだが、させた方は、如何にも痛快である。しかし、大きなプロジェクトでの空振りは、手厳しい批判の対象になってしっかりと叩かれる。

1.独り言コラム
 日本でのプロ野球オールスターゲーム第一戦が昨日福岡ヤフードームで行なわれた。セパ交流戦では、低調に終ったセ・リーグが堂々の快勝だった。筆者は、生中継は見ていなかったが、その後のニュースで見る限り、最後の抑えに登板した阪神の藤川球児投手の16球はなかなかのものだったようだ。ロッテの里崎智也、西武の片岡易之、中島裕之の3打者を全て直球勝負で空振り三振で仕留めた。あっぱれである。改めてその球威の凄さを見た気がする。この3人の空振りを見ていると、させた藤川投手だけでなく、させられた3打者もちょっとした快感を覚えていたようにさえ見えた。
 厳戒態勢の中で来日した大韓航空機爆破事件の犯人の金賢妃元死刑囚は4日間滞在したが、昨日、無事韓国に戻った。彼女との何回かの面談で、拉致被害者の家族たちには、精神的な面での勇気付けを与えられて満足気味だったが、新しい情報と云う面からは、当初の予測通り、全くの空振りだった。その一方で、彼女の受けたVIP待遇に内外からの批判は多いが、テロにでも遭ったら国際的な非難は大変で、そう意味では止むを得ない対応だったのだろう。筆者の完走は、相変わらず軟弱で、彼女の美貌にかまけて、まあ、いいじゃないの? としておこう。
 菅総理が、支持率がV字回復したのを見て、有無を言わさず一目散に逃げ込んだ形になった参院選だったが、結果は空振りどころか無残な惨敗に終った。その後の同氏の表情は冴えずに暗いままだ。先の衆院選で、民主党は大きく振りかぶり、予算の組み換えで埋蔵金を引っ張り出せば、いわゆるばら撒き政策は可能であると大風呂敷を広げていた。しかし、支分け作業そのものは脚光を浴びたものの、その仕分けの結果は得られたものは雀の涙並みで、空振りもいい処だった。
 そう言えば、数日前から、鳩山前首相の言動が気になり始めた。一昨日は、豪腕、小沢一郎氏と会食したり、菅総理に忠告するなど出しゃばっている。総理を退任する際にもう選挙に出ないと宣言し、政界からの引退を表明していただけに、最近の言動をみていると、空振りじゃなく、振り逃げ的な行動でみっともない気がする。「殿、いい加減にされては如何か」と申し上げたい。
 小沢一郎の資金管理の問題を審査している検察第五審査会だが、結論が延びるということで、審査員6人が入れ替わるという。それじゃ5月から審査している仕事はパーになる訳で、空振りもいい処だ。確か、審査会は3ヶ月以内の結論を出すことになっていたのではなかったのか? 如何にも腹立たしい話である。
 そんな中で、横綱白鵬は順調に45連勝に到達、あの大鵬の記録に並んだ。毎日が記録更新で目が離せない。何処まで伸ばすのだろうか。一度の空振りも許されない厳しい闘いの連続だが、このまま勝ち進めば、年末の九州場所七日目で、あの双葉山の不滅の大記録に届くことになる。大いに楽しみである。
 目が離せないということでは、今フランスでおこなわれているLPGAのエイビアン・マスターズで、二日目を終って、あの宮里さんがー9でトップに立っている。前年優勝した宮里藍さんではなく、宮里美香さんだ。あと二日、美香さんには、何とか、この夢のような活躍が空振りに終らず、最後まで頑張って優勝をして欲しい。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時20分起床。体重、61.1Kg.今日も暑そうだ。
 昨日の雅子だが、やはり、痰が多く苦しむことが幾度かあったが、それ以外では安定していた。要は、痰を抑えることなのだが、何とかならないものだろうか。

3.連載、難病との闘い(1281) 第五部 どこまで続くこの苦闘(58)
  第一章 十年目の闘い(56)

 (3)アクシデント&トラブル(18)-施設アクティバ解約 ⑨-
 解約が決まった以上は、4月30日までには部屋を明け渡さねばならない。翌日から、一考は、少しずつだったが、部屋にある荷物の運び出しを始めた。2年半の滞在と言っても、その内、病院に10ヵ月ほどいたので、実際にアクティバで雅子が生活したのは1年8ヶ月ほどだった。雅子の終の棲家とまで考えての入居だったが、こんなに早く退居することになるとは想定外のことだった。
 さて、運び出す荷物と言っても大したものはなかった。入居当初は、月一回の頻度で京都の吉田病院に通院していたことから、外出用のコート、セーターなどの衣装もあったが、それ以外は毎日の着替えの衣料が大半であった。見た目には嵩高かったが、いずれも軽いものが多く、何回かに分けて少しずつ運んだ。しかし、大型のマッサージつき電動椅子、冷蔵庫、それにテレビについては、自分一人ではどうにもならず、また、車のサイズが小型であったことから運ぶのは無理だったので、購入した電気屋さんに運んでもらうことにした。
 しかし、その電気屋さんは大変忙しく、運び出しの日程がなかなか決まらなかった。少々苛々し始めた一考は、タイムリミットの4月末を数日後に控えた日の夕方に、日程を確定するために、先方からの返事を待ちきれず、店を訪ねて直接交渉を試みたのである。
 幸いなことに、その時に、いつもお世話になっている店員の方がおられて、一考の顔を見ると「分かりました。今からやりましょう」ということになり、急遽車を出してもらう事になった。たまたま、この日は、若い人が休みだったが、一考がその代りに手伝う形で何とか自宅に運び入れることが出来た。特に、マッサージつき電動椅子については、その出し入れが、部屋の入口が狭くでそこからは出来ないことから、部屋の外側のガラス窓を外して作業をしなければならず、苦労したがなんとかその日に完了した。
 これで、荷物の運搬は全て終ったと思っていたら、アクティバから連絡があって、医薬品関係が残っているという。駆けつけてみると、雅子の栄養剤が3ケース、72個分、それに、注入用の注射器などの消耗品が購入済みということで引き取ることになった。それらの処置について、少し悩んだが、栄養剤については、琵琶湖大橋病院で使ってもらうことで話がついた。しかし、注射器については、今でも、玄関脇の二人の部屋に山積されたままである。
 一考が、今一つ悩んでいるのは、持ち帰った雅子の衣装等の衣料品の整理で、いまだにすっきりとは片付いていない。しかし、今の雅子の病状からは、もう着ることもない衣装が多くと残っていて、その処置に悩む今日この頃である。衣装も着てもらって初めて輝くもので、クロークやタンスの中にハンガーで吊るしてあるのを見ていると、何とも気の毒な雅子を思ってしまう。これらは、どうすればいいのだろうか。今もって答えは出ていない。(以下、明日に続く)

1315 大騒動、大混乱、大接戦

 酷暑の中での大騒ぎ、大混乱は頂けないが、死力を尽くす大接戦は、暑さを吹き飛ばしてくれる効果があって、大歓迎だ。

1.独り言コラム
 物々しい厳戒態勢の中で、VIP待遇を受けた元死刑囚、金賢妃様の拉致被害者達との一連の面談は無事終了したようだ。ご同慶の至りと申し上げたいが、大山鳴動の割には、得られた情報は、これと云うものはなかったようだ。多くの方が「生きておられますよ、頑張って下さい」という裏づけのない空手形のような言葉をもらって、勇気付けられたとその意義を強調していたが、これは明らかに、高いお金を使った一つの政治ショーだったと言う感は拭えない。拉致被害者家族達が、韓国に行って会えば済む程度の話で、明らかに税金の無駄遣いだ。 
 新幹線が新大阪―姫路間で始発から10時間も止まって、酷暑の中で6万人以上の方々に大迷惑を掛けた。トンネル整備用の保守車両が停止していたレール整備用の保守車両に追突した事故によるものだという。両車には衝突防止装置が着けられていたが、正常に作動しなかったという。
 JRも幾つかの会社に分かれているが、中でも、JR西日本は少しおかしいのではないか。一昨日も、会社に不満を抱いた車掌が緊急用の信号を送る装置の部品を抜いていたというとんでもない事件が発覚した。5年前のあの福知山線の大事故以来のたるみはなおっていない。
 大相撲名古屋場所の11日目で、十両の山本山が佐田の海戦で敗れた際に左ひざを痛めて立てなくなった。同氏は関取で最も重い体重265キロを誇る巨漢力士であったため、負傷で緊急搬送される際は、一般のストレッチャーでは運べず、力士用の車椅子に乗せて救急車に押し込むという一幕で、一般の方の搬送とは大違いで、その対応に大わらわだったという。
 一方、参院選での惨敗後に菅総理が小沢一郎元幹事長に会って謝りたいと面会を求めていたが、当の小沢さんは、かくれんぼしていて会えず仕舞いだった。その小沢氏は八丈島に釣りに向かうところでやっと姿を見せた。何を釣るのかが話題になる中で、直ぐにとんぼ返りで東京に戻った。そして、昨夜は都内で鳩山前総理にあって1時間ほど話あっと云う。不気味な動きで、菅さんも安閑とはしておられない心境だろう。臨時国会は30日に開かれるが、ヤマ場は9月初めに行なわれる代表選で、菅対小沢の対決は、それに向かって沸騰してゆくのだろう。大接戦の戦いになるのではとの見方がある。
 昨日行なわれた将棋の名人戦挑戦者を決めるA級順位戦の二回戦の一局、谷川九段と久保利明2冠の対局行なわれた。朝の10時から始まった対局が終ったのが、今朝の3時過ぎで延々17時間超の大熱戦だった。対局は一旦千日手の差し直しとなったが、谷川九段がその大接戦を制して出だし2連勝として、取り敢えずは、挑戦者争いの単独トップに立った。さすがに筆者も、途中は寝ていたが、2時頃に目を覚ました時点からの終盤は、はらはらしながら終局までを楽しんだ。大接戦の攻守の応酬に大興奮だった。
 2022年のサッカーW杯の誘致に日本が立候補している。FIFAの役員達が早くも昨日までに、その拠点である大阪、東京などのの視察を終えた。この話は12年も先の話である。2016年の東京オリンピックを逃しただけに、何とか勝ち取って欲しい。若し決まれば、列島の盛り上がりもさぞかしと思われる。しかし、筆者は自分の年齢から見て覚めた気持ちで成り行きを見守ることになろう。
 良く似た話で、数ヶ月前のニュースだったが、リニアー新幹線の価格の話題で、東京―大阪間の料金が、のぞみの価格の1000円アップぐらいになるというのを新聞で見た。何時頃の話かと思ってよく読んで見ると、東京―大阪間が開通するのは2045年の話だという。
 このような先の長い話には、幾ら夢のある楽しい話であっても、筆者は、もはやリアリティを感じられなくなっていて、大騒ぎも、大興奮も関係ない話なのがちょっと寂しいし、複雑な心境だ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時15分起床。体重、61.3Kg。今日も暑そうだ。
 昨日の雅子も前日同様で、痰には苦しんだが、それ以外では落ち着いた一日だった。午後2時頃から、1時間ほど車椅子で散歩した。要するに、痰がなくなってくれれば、退院は可能となるのだが、…。

3.連載、難病との闘い(1280) 第五部 どこまで続くこの苦闘(57)
  第一章 十年目の闘い(55)

( 3)アクシデント&トラブル(17)-施設アクティバ解約 ⑧-
 しかし、物事はそんな一考の期待する筋書き通りには進まなかった。世間話を交えた挨拶が終わったタイミングで、予てから一考が考えていた腹案を話し始めたのである。その中身は、具体的には、次のような内容だった。
 1.今回のことで、契約金の返還は行なわない代わりに、雅子の部屋の使用権利は残しておく。
 2.雅子の入院中は、その部屋はアクティバは自由に使用が出来て、誰かに貸し与えるのも結構である。 
 3.雅子が退院する時点で、雅子の入居できる部屋を用意する
 4.但し、入院中に支払い続けている毎月の管理費は、退院して適当な部屋に入居できるまでは支払わない。
 こうすることで、アクティバサイドは、契約金の返却をしなくて済む。更に、雅子の部屋の活用で新たな営業益を確保できるのに対し、一考は、入院中は経費は支払わないで済むが、解約金の返還を受けない。その間、その契約金は生きたままの状態とし、退院した際に再入居するのに、新たに契約金は支払わずに済むというバーターなのだ。まあ、まあ、双方にそれなりのメリットがあると一考は考えての提案だった。
 しかし、木田係長は、この提案にほとんど関心を示さなかった。持ち帰って上司と相談するというようなこともなく、ばっさりと切り捨てた。その理由としては、このアクティバには、もはや部屋には余裕がなく、待機者も沢山いるので、雅子の退院時にすんなりと部屋を用意するのは難しいというのだった。しかし、一考は、新しくオープンしたユニットもあって、部屋が空いていることは承知していたが、それ以上は、その事については固執することは止めにしたのである。こうして、一考の腹案は、提案即却下されたのである。木田係長はなかなかのやり手である。
 一考にしては、大きな思惑外れだった。少なくとも、多少は乗ってくれるのではとに期待があっただけにがっかりだった。アクティバとしては、基本方針として、そこまでして、例外ケースを作りたくはなかったのだろう。
 そこで、致し方なく、契約書に則って解約て話を進めることになった、解約手続きはごく簡単だった。一枚の書類にサインして提出すれば、それが全てだという。いすれにしても、雅子の終の棲家だと思って入居したのだったが、2年半という、あっという間の短い滞在で終った。4月15日に解約に必要な書類を提出したことで、解約手続きは滞りなく完了した。(以下、明日に続く)

1314 ピンチがいっぱい

 至る処に大ピンチの気配である。ピンチはチャンスというが、とても、そんな甘い状態でないピンチがいっぱいだ。

1.独り言コラム
 日本では、梅雨明け直後に極端な酷暑に見舞われている。昨日だけで熱中症で5人が亡くなった。猛暑で日本列島はピンチである。一方、ロシアでは猛暑で6月の全国の水死者は1240人以上だった。その95%が遊泳禁止場所での事故で、大半が遊泳前に飲酒をしたことが原因とみられる。驚くべき死者の数にびっくりである。
 北朝鮮の元工作員、金賢妃が来日中で、昨夜はめぐみさんのご両親の横田夫妻と食事を共にされたという。どんな話が交わされたかは分かっていないが、もう二十年以上も昔のことで、今更、事件の核心を突くような話が出て来るとは考え難い。せめて、このことが、事件を解決する切っ掛けになってくれればと思う。とにかく、時間が経過するだけ、拉致被害者達のピンチは深まって行くばかりである。
 その北朝鮮が韓国艦船を撃沈させた事件で、目下韓国ソウルを訪問中のヒラリー・クリントン国務長官が、資産凍結などの厳しい追加制裁を発表する。北朝鮮を強く刺激する内容のようで、ピンチに追い込まれた北朝鮮がどんな対応に出て来るかが注目される。
 それよりも注目すべきは、北朝鮮では金日正総書記の健康状態である。認知症が更に進んでいるようで、大ピンチのようだという。あのピョンヤン放送が、以前の内容と同じ放送を流したことで、同氏の健康が相当悪化しているのではとの憶測が流れている。
 大ピンチと言えば、そのピンチのレギュラー席を占めているのが菅内閣である。臨時国会を巡っての駆け引きが行なわれているが、基本政策の面でしっかりした姿が見えないのが心もとない。影の実力者、小沢一郎元幹事長の動きに多くの人が注目している。
 今朝の毎日新聞には、公立小中の学校の耐震化率が73%と出ていて、7500棟が震度「6強」で倒壊の恐れがあるという。地震国日本では、やはりピンチであるといえるだろう。なお、都道府県別では、最悪が山口県の53.0%、危険な棟が最も多いの北海道の503棟である。
 さて、大相撲の世界だが、その後も暴力団との関係で、元大関、若島津の松ケ根親方の名前が浮上して来た。あの小柄な歌手だった高田みずえさんのことが心配だが、女将さんとして大変だろうと思う。
 そう言えば、少し前には貴乃花の名前も出て来ていた。今や相撲界は、暴力団とはずぶずぶの関係がありそうで、どうしようもない大ピンチにあると言えそうだ。まあ、言ってみれば、相撲界はずっと持ちつ持たれつの関係で興行してきたのではなかろうか。そうだとすれば、この問題は、そんなに簡単には終わらないだろう。手の打ちようのない大ピンチはまだまだ続きそうだ。
 そんな中で強行された名古屋場所は、悲喜こもごもだ。横綱白鵬の連勝は続いていて大鵬の記録にあと二つに迫っていて、その面では盛り上がっているようだが、観客の数も今一つで、その上、人気の大関魁皇関が、昨日から休場した。前日の琴欧州との取り組みで左肩を痛めたためである。
 通算19度目の休場で、来る秋場所は大関として13度目のかど番の場所となる。同氏は、大関から陥落すれば引退を表明しているだけに、秋場所は、現役継続を掛けての大事なかど番となる。言ってみれば、大ピンチである。入幕後の通算勝ち星の数が1006勝で、千代の富士の1045勝の記録を追っている。更には、幕内での勝ち星数828勝や幕内在位場所数102場所などは、目下記録更新中だ。魁皇関には、何としてもこの大ピンチを克服し、秋場所までに体調を回復させて、先ずは大関の地位を死守して欲しい。
 株価が対ピンチだ。昨日も期待していた反発もなく続落していた。心配は、今朝の米国ダウが更に100ドル以上も下げている。そうだとすれば、東証も今日も大きく下げるのではとの心配がある。下手すると、9000円割れも目の前で、大、大ピンチである。
 とにかく、ピンチがいっぱいで、先行きが心配な今日この頃である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時20分起床。体重、61.2Kg.今日も酷暑のようだ。
 昨日の雅子は、熱は少しあったが、痰はまずまずの様子だった。午後には3時頃から車椅子でほぼ1時間の散歩を行なった。猛暑の中を少し外に出て、外の空気に触れさせてみた。風があったので、それほど暑くは感じなかったようだ。

3.連載、難病との闘い(1279) 第五部 どこまで続くこの苦闘(56)
  第一章 十年目の闘い(54)

 (3)アクシデント&トラブル(16)-施設アクティバ解約 ⑦-
 かくして、施設のアクティバ解約を断行するに当たって、必要と思われる手を打ち終えた一考は、意を決して、一年半ぶりの上京で充実感を得て戻って来た3日目の4月12日に、正式にアクティバに対し、その交渉を開始した。意を決しての行動だった。交渉の担当窓口は営業部で、木田係長それに、介護部の新任の係長が同席した。木田さんは、小柄だが、お客との折衝ではなかなかの腕をもったやり手の係長である。
 思えば、3年前のことだった。この施設を雅子の姉達から紹介を受け、何とか入居させて欲しいと幾度もお願いを繰り返して、懸命に申し入れを行なった。その際には、この木田係長がキーマンだった。幸い、その願いが漸く叶えられて入居させてもらったのが、ほぼ2年半前の07年12月のことだった。その時点では、ここが、雅子の終の棲家になるかもしれないと考えていた。しかし、人生は皮肉なもので、1年ほどして、経費があまりにも高すぎることから、一考の企業年金が大幅にカットされる75歳になる前までには、もう少し安い国が運営している特養に変わる必要があろうと思い始め、その入居申請を行なったのだった。
 それにしても、契約して2年半での解約は想定外である。人生の先行ってものは分からないものだと一考はつくづく思うのだった。
 打ち合わせは、アクティバ施設の楽裕館の一階の応接室で行なわれた。あの木田係長とも、こうしてきちんと向かい合って顔を合わせるのは久し振りのことだった。
 さて、この打ち合わせに臨むにあたり、一考には一つの腹案があった。それは、あくまでも、今直ぐに解約を申し出るのではなく、暫くは様子見の間を置くという考え方だった。雅子が急な退院のケースの受け入れ場所の一つの候補として、このアクティバを温存しておこうというのである。そういう意味では、この腹案は、あくまでも一考に都合のいい願望的な一方的なお願いの側面があった。
 それでも、その内容は、両者が納得し易いように、アクティバサイドと一考サイドの両方でウイン―ウインの結果が得られることを勘案した内容としていた。しかし、それがすんなりと受け入れられるとは思っていなかったが、議論する価値はあると一考は考えていた。(以下、明日に続く)

1313 日本列島スリリング

 梅雨が終ったと思ったら、大変な酷暑が日本列島を襲っている。そんな中で、暑さを吹っ飛ばすような幾つかのスリリングなドラマで展開されていて、まさに、ハラハラドキドキのエキサイティングな日本列島である。ここに来て、阪神タイガースの強さが目立っている。

1.独り言コラム
 昨日は朝早くから日本政府のチャーター機で羽田空港に到着した金賢妃元北朝鮮工作員の長野県軽井沢への移送で、その通り道となった沿線ではスリリングな警戒体制が執られていた。同氏の今回の入国は、超法規での扱いである。
 その移動途中では、不測のテロを警戒して、彼女の顔や姿は傘などで覆い隠されていたが、夕方からの拉致被害者の田口さんの家族との面会後の報道を見る限り、彼女のかつての容色が今なお健在であった。美人だったことで死刑が回避された理由に改めて納得である。今日は、焦点のめぐみさんのご両親である横田さん夫婦との面談が予定されている。何か、新しい事実が出て来るのだろうか。ちょっとしたスリリングを期待している人もいるだろう。
 ところで、菅総理だが、今後の同氏の今後の政治対応にはスリリングさがいっぱいだ。参院選の大敗でその顔つき、姿勢には迫力が乏しくなっている。中でも、期待していた国家戦略室の権限を縮小、官邸主導も看板倒れになるということで批判がいっぱいだ。とにかく、難問山積、さあ、このピンチを菅総理はどう乗り切ってゆくのだろうか、スリル満点である。
 その一方で、八丈島に魚釣りを楽しもうとした小沢一郎氏も、それを取り止めて東京に戻ったという。政治資金に絡む検察審査会での結論が遅れることになって、9月初めの民主党の代表選挙に同氏がどんな戦略を執るのか、スリリングな駆け引きが展開されることになる。
 株の動きもスリリングだ。東証は昨日は9300円にまで下がってしまった。しかし、今朝の米国ダウは、前日比75ドルの上昇したことで、少しはほっとしているが、何しろ、連休を挟んだここ四営業日で500円近い大きな下げであるだけに、ここら辺りでの反発に期待したいのだが、…。
 昨日のプロ野球はスリリングのてんこ盛りだった。中でも、セリーグの3試合は、全てがさよならゲームというエキサイティングな試合のオンパレードだった。巨人がヤクルトに延長戦で、相手のエラーでの幸運なさよなら勝ち、中日も横浜に和田一浩選手のさよなら打で1-0で辛勝した。中日は、これで5試合連続無失点勝利と言うプロ野球新記録を作った。さて、今日は、どうか、である
 圧巻だったのは、首位巨人を追う阪神が、延長10回の表に2点を奪われながら、その裏に、林威助、鳥谷敬両選手の劇的なホームランで逆転さよなら勝ちという願ってもないスリリングな展開で大きな勝ち星を奪った。確かに、今年の阪神はよく打つチームだ。筆者は、10回の途中経過をインターネットで広島が2点取ったのを見て勝負あったと思っていただけに、結果を知ってびっくりだった。阪神ファンは、このところ堪えられない嬉しい夜が続いている。
 一方、遂に42連勝を達成した横綱白鵬だったが、昨日の稀勢の里戦では、土俵際でスリリングな際どい勝負となった。一瞬、稀勢の里の手が早く着いて連勝は続いたが、あと、5日間の名古屋場所は盛り上がるのではなかろうか。
 暑い夏で日本列島は、多くのスリリングなドラマでエキサイトして、夏の暑さが吹っ飛はすのがいいのでは、…。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時20分起床。体重、61.5Kg.今日も大変良い天気、暑くなりそうだ。
 昨日の雅子は、終日、痰で苦しんでいた。それでも、午後には入浴。なかなか楽にしてもらえない。厳しい闘いが続く。

3.連載、難病との闘い(1278) 第五部 どこまで続くこの苦闘(55)
  第一章 十年目の闘い(53)

 (3)アクシデント&トラブル(15)-施設アクティバ解約 ⑥-
 一考からの施設、アクティバ解約のこまごまとした説明を聞いていた義兄は、特に反対といった意向も示さず、単に「そうか、そうか」といった淡々とした返事だった。まあ、ここまで来れば、旦那に任しておこうと思われたのだろう。こうして、アクティバへの入居を勧めてくれた雅子の義姉や実姉にも、同様な考え方を伝え、それぞれの理解をもらったのである。3月末のことだった。
 ここまで来ると、アクティバ解約に対して、事前に必要な対応をほぼ済ませてはいたが、一考には、もう一つ大事なステップが残されていた。それは、雅子の主治医に、その辺りの事情をそれとなく伝えておくことだった。医師にしてみれば、一考サイドのその種の事情を聞いたからといって、特にどうこういうことはないにしても、退院を決めるに当たっては、患者が何処に戻るかは無関心とはいかないだろう。そこが、一考の狙いだったのである。
 K先生にも、実の兄姉達に話したと同様に、退院に際しては、特養に申請済みで、待機順番も上がって来ているので、対応は可能と期待していること、若し、退院時にタイミングが合わない最悪の場合でも、自宅に引き取り在宅介護で繋ぎたいという考え方も伝えたのである。
 一考の狙いは、そういう事情を伝えておくことで、先生が雅子の退院を決断される際に、雅子の受け入れ先である施設の受け入れのタイミングを勘案して頂けるのではという少し甘えた考えがあった。
 この時点での一考の本心を正直にいえば、入院生活が長引いて、ここまで来てしまった以上、雅子には悪いが、ずっとこのまま入院状態が継続してくれれば、それはそれで良しとする気持ちであった。そういう意味で、一考は、決して退院を急いでいないという考え方をK先生に理解して頂ければという含みを伝えたかったからでもある。
 K主治医は、瞬間、少し不機嫌そうな顔をした。それと言うのも、一考の言わんとする含みは分かるにしても、長期の入院を希望している患者側に、主治医として「はい、分かりました」とは言える訳はない。それは当然な反応だろうと一考は思うのだった。要するに、一考としては、そんな考え方を持っていることがK先生に伝わってくれれば、それでよかったのである。4月に入って間もなくのことだった。(以下、明日に続く)

1312 俵万智の場合

 子供を女性が引き取って育てるシングルマザーの事例は多くなっている。俵万智さんの場合もその一例で、子供が欲しくて、好きな人の子供を生んで一人で育てているという。筆者は、そんなケースの相手となった男の気持ちに強い関心を抱いている。

1、独り言コラム
 先日、病院に向かう車の中で、テレビ朝日の徹子の部屋で、あの「サラダ記念日」でブレークした俵万智さんの対談を部分的に聞いていたことは、既にこの欄で紹介した(1300をご参照)。
 今では、彼女が息子さんを育てることに生きがいを持っているとの話だった。気になった、その子供の父親についてはノーコメントで、子供には、どうやらもう既に亡くなっていると話しているようだった。
 その彼女の生き方に強い関心を持った筆者は、直ぐに、彼女が書いた自伝的な小説「トライアングル」を取り寄せてて興味深く読ませてもらった。この小説では、それまでに関係のあった三人の男性を登場させる設定となっている。一人が早大時代から付き合っていた「アイツ」、二人目が、仕事を通じて知り合った写真家のM、そして、もう一人が、飲み屋で知り合った7歳若いフリーターで、いずれも深い関係を持った男達である。その中で、彼女が心から愛していたのは、写真家のMで12歳年上で既に結婚して子供もいる家庭持ちである。彼女が、Mさんの奥さんに嫉妬するとか、別れて欲しいとかいった気持ちがないのが珍しい。
 小説の後半で、彼女が女性として子供を生む限界年齢と言われる40歳が近づくにつれて、何とか子供を欲しいと思案した上で決意する。その場合、その相手としては、当然そのMしか考えられないと彼女は考えるところで小説は終っている。
 その最後の部分で、彼女は、結婚については「お互いの関係がよりよくなると思えるなら結婚すればいい」と考え、自分の場合は「結婚と恋愛はセットにならない」と言い切っている。そして子供を持つ事については、「たぶん、子どもは何かのために生むのではない。私がその子に会いたいから生む。会いたい気持ちをあきらめたくないから生む。」というのが自分の主張のようである。
 そして、彼女はその決意を大胆にも実行に移した。この小説が自伝であれば、彼女の子供の父親はMであろう。
筆者の関心は、「そのMの子供を生むに際して、彼女はMの了解を得ていたのだろうか、いや、そうではなく、Mに負担を掛けたくないの一心で、密かに彼が意識しない虚をついた形で妊娠への行動に出たのだろうか。」という点である。
 若し、前者であれば、Mの気持ちは実に大胆である。家族以外に別の子供を持つということを決意するのは、そんな容易なことではない。この場合の男の気持ちはなかなか理解できない。徹子の部屋での彼女の話では、子供には一切会っていないということのようだから、Mの気持ちは、それで収まっているのだろうか。
 若し、後者のケースだったとして、Mが全く気付かない中での俵万智さんの思い切った行為で生んだということであれば、Mは俵さんに子供が出来た事実をどう解釈しているのであろうか。恐らく、その子供は自分の子供ではなかろうかと一時的に悩んだに違いない。しかし、今では俵さんと子供が逞しく生きているという事実にほっとし、密かに温かく見守っているのだろう。
 筆者は、後者のケースのようなMの気持ちを味わうのも、もう一つの幸せを満喫できそうで、ちょっと憧れてみるのである。しかし、この場合は、あくまでも女性に生活力が伴っていることが前提である。いずれにしても、俵万智さんは大胆な人生をエンジョイしていると申し上げておこう。
 蛇足だが、彼女はなかなかセックスの表現がお得意のようで、至る処に「おっ」と思う表現が出て来る。参考に、その一例を引用しておこう。
 「Mは顔をずらして私の下腹部にむかった。ムカデがなめくじに変わる。これをされると、全身の力が抜けて、足の付け根に次々と花が咲くような錯覚に見舞われる。そして、もっと敏感な部分は、食虫植物になって、近づいて来るなめくじを待っている。」

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時40分起床。体重、測定をうっかりして忘れていた。今日も暑そう。
 昨日の雅子も、朝方は痰に苦しんでいたが、午後には比較的軽くなって穏やかな一日だった。午後には、3時頃から1時間程度車椅子で散歩した。

3.連載、難病との闘い(1277) 第五部 どこまで続くこの苦闘(54)
  第一章 十年目の闘い(52)

 (3)アクシデント&トラブル(14)-施設アクティバ解約 ⑤-
 解約額の試算は、入居申請を扱った営業部が担当していた。そこで、具体的に、4月末と8月末、それに今年度末の3つのタイミングについての返還額の試算を依頼した。3月半ばの頃である。数日後に営業部から試算結果の返事があった。それによると、一考が思っていたよりも返還額は大きかった。正直なところ、高々数百万円ぐらいの返還だろうと軽く考えていたのだったが、それを少し上回っていた。例えば、4月末で解約すれば、半分とはいかないまでも、そこそこの額の返還があるという。そういう試算を知ると、一考の気持ちの中では、解約促進に拍車がかかることになったのである。
 そこまで確認した段階で、一考は雅子の実兄に自分の考え方を打ち明けた。3月にご夫婦揃ってお見舞いに来てもらった時のことだったと思う。その時の具体的な説明は、次の内容を骨子としたものだった。
 1)このところの雅子の症状からして、この入院は長引きそうであること。加えて、この病院には年単位の長さで入院している方も結構おられること、
 2)入院しておれば、雅子の症状の変化に応じてタイムリーに適切な対応が施してもらえるので安心であること。つまり、ここでお世話になっていることが、雅子には都合がいいのではと考えている。
 3)自分の経済的な面から、その方が大変有利であること。實を言えば、何もなくても、一考が75才になるまでには、国が経営しているいわゆる特養に変わりたいと考えていて、既に1年半前に申請済みであること。それと言うのも、75歳で企業年金が大幅にカットされることになっていて、その後は、毎月が持ち出しの生活になるといった事情についても説明した。
 そういう意味では、いずれは、アクティバの解約は想定済みであって、言ってみれば、その切り替えを前倒しで行なうに過ぎないのである。
 幸い、申し込み済みの特養施設での待機順番も徐々に上がって来ていること、更には、退院時の対応策についても、既に、その特養の窓口の方にも、その辺りの事情を説明してお願いの布石を打っていることを話した。(以下、明日に続く)

1311 有り難さと怖さ

 今日は海の日で祝日だ。あっという間の梅雨明けだったが、最近は、毎年その直前の豪雨で多くの犠牲者が出るのが、日本列島の風物詩(?)になってしまっているのが、何とも痛ましい。

1.独り言コラム
 昨年では兵庫県佐用町で多くの犠牲者を出したが、今年は広島県庄原と岐阜県可児市が豪雨に襲われ被害が目立った。全国で、豪雨による死者が10人、行方不明が5人の犠牲者が出ている。
 その一方で、梅雨明け直後の昨日の日曜日は、早くも多くの海水浴場で賑わったが、既に全国で5人死亡、3人行方不明の水の犠牲者が出ている。これまた大変痛ましいことである。それがないと人間が生きていないと言う「水」だが、大変な凶器になる訳で、水という存在の有り難さと怖さの紙一重の違い、両刃の剣を改めて思うのである。
 有り難さと怖さの紙一重を知るということでは、昨日のプロ野球ではその典型的なゲームを見せてくれていた。その一つは、巨人が最終回に、抑えのエースのクルーン投手が、横浜の新加入のハーパー選手に、逆転、満塁、さよなら本塁打を喫した。3点差からの逆転、満塁さよならホームランを喫したのは、巨人軍では56年ぶりということのようだ。もう一つは、その巨人を追う阪神が、後半で打線が爆発してヤクルトに逆転勝ちして、巨人に半ゲーム差に迫った。阪神ファンは堪らない嬉しい2試合だったろう。いずれにしても、有り難さと怖さが交錯する面白いゲーム展開だった。
 全英オープンは南アフリカのウエストへーゼンの初優勝で、今朝幕を閉じたが、石川遼選手は2アンダーで27位に終った。雨と風が厳しい難しいリンクスコースと戦った石川選手には、その桧舞台で戦えると言う有り難さとちょっとしたミスが導く怖さを実感した4日間だったと思う。素晴らしい経験を積んだ訳で、何時の日か、ここで優勝争いをする日も遠くないのではなかろうか。
 有り難さと怖さの紙一重は政界でも健在である。今度の参院選で、菅内閣は怖さを、自民党とみんなの党は有り難さを味わっている。さて、各党がそれぞれが次なる手を模索する中で、姿を隠していた豪腕、小沢一郎元幹事長が10日ぶりに姿を見せ、悠々と八丈島に飛んだ。釣りを楽しむということのようだが、大きな釣りを狙っているのだろう。
 その豪腕、小沢氏も検察審査会では、目下俎板の上にあって、その審査が進行中だけに、今度の参院選での敗北と言うチャンス到来に、有り難さと怖さを味わっていると思う。
 巷間、よく言われていることだが、有り難さと怖さは、まさに紙一重である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時40分起床。体重、61.1Kg.今日も暑くなりそう。
 昨日の雅子だが、このところ比較的落ち着いた症状である。時々襲う痰が雅子を苦しめるが、それを取り除いてあげると落ち着きが戻る。要は如何に痰を押さえるか、である。午後にはこの日もリクライニング付きの車椅子で散歩を行った。体位を変えてやることに意義があると思っている。

3.連載、難病との闘い(1276) 第五部 どこまで続くこの苦闘(53)
  第一章 十年目の闘い(51)

 (3)アクシデント&トラブル(13)-施設アクティバ解約 ④-
 まあ、そんなことにはならないだろうと思いながらも、もし、繋ぎの在宅介護と云うことになれば、雅子を受け入れる部屋の準備はしておかねばならない。今まで、使っていた部屋ではあまりにも狭く、不適当と思われたので、リビングを整理して、そこに専用ベッドを置くことを考えたのである。そして、具体的にそのイメージを確認するために、早速、そこにあった雅子の鏡台や応接セットを2階へ運んで、部屋の模様替えに取り掛かった。気が早すぎるが、思い立つとじっとしていられなかったからである。
 しかし、若い時ならどってことのない模様替えも、この年になると容易ではない大変疲れる作業だった。特に、荷物運びが思っていた以上に骨が折れた。ソファーなどを2階に運ぶのが大変だった。それでも、なんとか運び終えた。そこに、なんとかベッドを置けそうだが、このベッドの移動は一人では出来ない、タイミングを見はからって、購入先のサービスを受けて行なうつもりである。
 次に一考が考えたのは、何時のタイミングで、アクティバ施設の解約を断行するかだった。差し当たっては、その解約時での一時金の返還金が幾らぐらいになるかを知っておく必要がある。
 契約時の話では、契約金の償却期間は5年ということになっていた。つまり、5年経過すれば、返還金はゼロということである。しかし、途中解約の場合の具体的な返還額については充分には承知していなかった。それと言うのも、契約時では、解約なんて毛頭、頭になかったからである。
 そこで、早速、その返還額を試算することにした。仮に4月末で解約すれば、入居期間は、2年半弱ということになる。そこで、契約書を取り出して来て、具体的な返還金についての扱いがどうなっているかを確認したのだが、肝心のその計算式の係数が契約書には記入されていなかった。これは、大変な見落としで、こんな形で契約のサインをしていた自分のうかつさを反省するのだった。
 そこで、あくまでも参考のためだと念を押した形で、アクティバの窓口に試算をお願いしたのである。あくまでも参考のためと念を押したのは、この種の話で、解約と言う話が一人歩きすると、雅子本人への介護士さんや看護婦さんの対応に差し障りもあるかもしれないという懸念があったからだった。(以下、明日に続く)

1310 立ち向かう

 「強敵に立ち向かう」とか「困難に立ち向かう」といったように、「立ち向かう」という表現には、どちらかと言えば、男や男達が、必死に、懸命に戦う様子を思い浮かべる。

1.独り言コラム
 先ほどまで、全英オープン三日目の中継を見ていたのだが、石川選手らがホールアウトするまでは、大変な強風の中でのプレーが続いていて、まさに強風に立ち向っての懸命な戦いだった。その石川遼選手も強風に悩まされて苦戦の連続だったが、何とかイーブンパーの41位タイでホールアウトし、今夜からの最終日の戦いに入る。期待のスターも大舞台では、なかなか、思うようにはプレーをさせてもらえないようだ。
 さて、政府の方針に立ち向かって、種牛の殺処分に異議を唱えていた宮崎県高鍋町の薦田長久だったが、昨日、遂に、やむを得ず、国の方針に同意せざるを得ず、民間種牛6頭が即、殺処分された。これで、農場周辺も制限が一部解除されたようだ。あの東国原知事宮崎県知事も、一時は、国家権力には立ち向かう姿勢を見せてはいたものの、その考えを撤回し、その強気の姿勢も竜頭蛇尾に終った。
 前立腺癌の放射線治療で中断していたアースマラソンを再開した間寛平さんだが、その再開後も、既にほぼ1000Kmを走破した。これで、実質的に走った距離は、日本国内が692Km、アメリカ横断が4830Km,そしてヨーロッパに上陸後は、8760Kmを走りきり、走った総距離は14282Kmに達している。まさに、身体を張って、地球に立ち向かっていると言えよう。これからは、いよいよシルクロードに立ち向かうことになる。それを乗り切れば日本が見えて来る。頑張れ!寛平さんだ。
 参院選で敗北を喫した菅総理が、逆風に立ち向かって頑張らねばならないのだが、見た目には元気がない。謝りたいと言いながら、あの小沢元幹事長に面談を申し入れているのだが、一体、何を謝るのか良く分からない。
菅総理には、この難局に立ち向かって日本丸をしっかりと引っ張って行ってもらいたいが、何だかその動きに、それまでの勢いが見られない。公明党との連立で乗り切ろうとの考えもあるようで、暫くは、その辺りの成り行きを見守りたい。
 大相撲は、野球賭博の疑惑でその開催が危ぶまれていた名古屋場所だが、その芳しくない流れに立ち向かった形で強行された。そして、そこでは期待通り、横綱白鵬がしっかりと連勝記録を39に伸ばしている。ここまで来れば、大鵬の45連勝に留まらず、あの双葉山の69連勝に立ち向かって戦って欲しい。何処まで白星が続くのかが楽しみである。
 もう一つ、あのメキシコ湾で噴出していた原油をストップさせることにどうやら目処がついたという。地球の自然な猛威に立ち向かって、手の施しようがなく、どうしようもなかったと心配されていただけに、このニュースには愁眉を開いた感じである。BPを始め関係者の努力を多としたい。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時20分起床。体重、60.9Kg.梅雨明けで今日も暑くなりそう。
 昨日の雅子は、痰が時々苦しめていたが、全体としては、まずまずの症状だった。久し振りに長男の太郎の見舞いを受けて、目を開けて歓迎していた。午後には、車椅子での散歩も行なった。急な梅雨明け宣言だったが、外はもう酷暑を思わせるものがあった。雅子にも、暑い夏に立ち向かっての戦いが始まる。

3.連載、難病との闘い(1275) 第五部 どこまで続くこの苦闘(52)
  第一章 十年目の闘い(50)

 (3)アクシデント&トラブル(12)-施設アクティバ解約③-
 特養、ケアタウンKの窓口のTさんはまだ30代の若く見える明るいしっかりした女性だった、Tさんには、以前、在宅時に、雅子の施設でのショートステイをトライしようと検討した際に、家にまで来て頂いて事前打ち合わせをしたことがあり、幸いにも既に面識があった。
 そのTさんとの面談では、率直に、近々アクティバを解約したいと考えていることを打ち明け、最新の雅子の症状を説明し、退院のタイミングが来た時点で、うまく入居が可能な対応をお願いしたのである。それに対し、彼女は、直ぐにOKだとは言えないが、その時の状況を見た上で判断したいということだった。いずれにしても、全体の感触では、そういうニーズが生じた際には、多少の待ち時間を考慮すれば、かなり脈がありそうだと一考は受け取った。
 お話を伺っている中で、一つ厄介な事情があることを知った。それは、この施設では、夜間には、看護士さんがおられないと言うのである。従って、痰の吸入などの医療行為を夜間に必要とする場合が対応できないというのである。それは困ったことだと思いながら、その日はTさんと別れた。
 しかし、その事については、幸いにもごく最近になって法律が変わり、4月からは看護士さんでも訓練を積めばOKということになったのである。実に、タイミングの幸いな朗報だった。後に、電話でTさんにも確認すると、そういう方向にあることは事実だが、まだ具体的に対応できるような体制にはなっていないと言う説明だった。
 さて、一考の究極の心配は、退院が急に決まって、直ぐに病院を出なければならない場合の対応だった。Tさんの話でも、部屋が空くまでの繋ぎの時間が必要になる。差し当たっては、それまでの期間を退院を延ばしてもらうお願いをすることになろう。病院も出てゆくところの決まっていない患者をむげに追い出すようなこともしないのではないかと、一考は楽観的に考えていた。
 そうは言いながらも、最悪の対応は考えて置くことも必要だろうということで、少々頭を悩ましたが、その場合は、自宅に連れ戻り、在宅介護を頼んで繋ぐことにせざるを得ないと考えた一考は、かつて、在宅時にお世話になったケアマネージャーにその可能性を確認してみた。すると、彼女は、それは何とか対応可能だろうと返事をくれたのである。(以下、明日に続く)

1309 逆鱗に触れる

 独裁者、ワンマン、豪腕などの逆鱗に触れた場合、どんな対応でその危機を回避するかは、社会を生き抜く処世術の中でも、誰もが知りたいことである。

1.独り言コラム
 菅総理が小沢一郎に面会を求めているが、今のところ連絡がつかないようだ。菅総理が謝りたいといっているのが解せないのだが。ついこの間「暫く静かにして頂いた方がいい」と大胆に言ってのけて国民の喝采を浴びたのは、組閣を終えた直後のことだった。しかし、この言葉は豪腕、小沢元幹事長の逆鱗に触れたことで、そのことで謝って勘弁してもらおうと言うのかもしれない。それなら、菅氏のあの発言は、人気を得るためのジェスチャーだったと言うことになる。
 一方の揶揄された豪腕は、怒り心頭に達したに違いない。その菅内閣が参院選に敗北した。小沢元幹事長も、直前まで選対委員長を務めていただけに、もちょっと片腹痛い結果ではあったが、そのお返しのチャンス到来であることは確かである。さあ、どんなドラマが始まるのか、楽しみなシチュエーションである。
 一般的に、ワンマン、独裁者と呼ばれる存在に仕えるには並みの神経ではもたない。筆者もかつて、サラリーマンの初期の頃に、当時の権力者の一人に買われて仕事をさせてもらったことがあったが、その場合でも、ご機嫌斜めの時には、それなりに苦労したことを思い出す。それでも、大事にされている場合は、仕事も楽しかったし、他人から見れば、随分といい格好をしていたと思う。
 要するに、自分が評価されている場合でも、うっかりして逆鱗にでも触れたりすると、それまでの積み重ねが一気に瓦解してしまうことにもなりかねないし、その結果、徹底して干されたり、苛められたりして、それまでとは打って変わっての扱いを受けることになる。従って、言動にも、自ずからそのワンマンのご機嫌を伺いながらの対応とならざるを得ない。
 民主党内での小沢氏の存在はまさにそんな大変な存在であるようだ。周りの者はぴりぴりした状態で豪腕の顔色を窺うことになる。かつての仲間だったり、ブレインとして買われていた人たちでさえも、そんな聖域はなく、うっかり逆鱗に触れれば、あっという間に切り捨てられてしまう。最近では、あの藤井裕之元財務相や渡部恒三元副代表でも、陸山会の政治資金のことに関して、反小沢的なことを口にしたために、あっさりと切られてしまった。そのように、小沢一郎氏から、今までに袂を分かった人は数知れない。
 そんな小沢氏の豪腕ぶりを見ていると、あの秀吉が利休さえをも切腹に追い込んだ史実を思い出す。秀吉は、利休を単なる茶頭としてだけではなく、戦略を練るブレインとして高く買っていただけに、利休が秀吉の逆鱗に触れたのは、一体なんだったのかに、筆者の興味は今でも大きい。その真の理由に確かめたいと思っているからである。
 そのことに関しては、幾つかの要因が巷間取り上げられている、①利休の木像を聚楽第に設置したこと、②売僧で儲けたことへの不満、③朝鮮出兵へに疑問を口にしたこと、つまり戦術批判である。④利休の娘を側室に所望した秀吉に、利休が応じなかったこと、⑤利休が切支丹だったのではない、といった内容である。作家、野上彌榮子さんがその小説では、③をもっとも重要視して書いていた。
 しかし、筆者が思うのは、二人はもともと異質な性格、物の考え方の持ち主だった。互いが補完する形で利用しあっている間は、順調な人間関係にあった。しかし、本質的な違いが抑えらなくなってきたことが、救いようのない亀裂になってしまったと見るべきだと解釈している。切腹の最後の段階で「許して」と一言、利休が言えば、秀吉も許すことにしていたし、秀吉も、利休に、そう言って欲しかったのが本音であったようだ。しかし、利休がその誘導に応じなかったのである。利休にすれば、これ以上、秀吉に仕えることを拒否したと言うのが真相だろうと見ている。つまり、これ以上の妥協し、顔色を窺う生活を由としなかったのであろう。かくして、利休は最後は自分の意思を通したのだった。我慢にも限界があったのである。
 小沢氏の逆鱗に触れたことで、選挙に敗北し、追い込まれた政治環境の中で、菅直人総理の心の動揺は小さくない。今後のどのような対応で、このピンチを切り抜けようとしているのであろうか。じっくりとその展開をフォローさせて頂こうと思っている。政治はまさにドラマである。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時起床。体重、61.1Kg.お天気は良い。
 昨日の雅子は朝方少し熱があったが、痰は比較的落ち着いていた。最近は少し良くなっているように感じる。午後には昨日出来ななった車椅子で散歩を行なった。この状態が続けば退院が見えて来るのだが、…。

3.連載、難病との闘い(1274) 第五部 どこまで続くこの苦闘(51)
  第一章 十年目の闘い(49)

 (3)アクシデント&トラブル(11)-施設アクティバ解約②-
 一考が、霧子さんが解約に反対しなかったということに意外さを思う背景には、元々は、彼女が今のアクティバ入居を勧めてくれた一人だったからである。実際には、実兄のお嫁さんの香子さんと二人が、雅子の次姉がそこの独立棟に入居することになったことから、二人が一緒であれば何かと融通が利いて都合がいいとの考えての勧めだった。それに、霧子さんにしてみれば、幼い頃から、早逝した実の母親代わって面倒をみていた立場だっただけに、今の不憫さを思い、今後のことを慮り、せめてこれからの人生で、落ち着いた生活環境を希望されての勧めであったのは当然な考え方だった。それだけに、そこを解約ということには、強く反対されると思っていただけに、一考は、拍子抜けするような感じであったが、一方で、我が意を得たりでほっとするのだった。
 さて、施設を解約するに当たって、一考が考えておかねばならなかったことは幾つかあった。その一つは、解約後に、雅子が退院することになった場合の対応である。それについては、一考には既に腹案があった。それは、将来のことを考えて、アクティバに入居した翌年の夏に、国が経営する特別養護老人ホーム、つまり、特養に入居申請しておいたのである。それが、昨年末になって、そこから連絡があり、その待機順位が大分上がってきているという報告を受けていたのだった。従って、そこへの入居が、うまく繋がってくれればという期待を持っていた。
つまり、いずては、自分が75歳になるまでには、アクティバの解約は行なうつもりでいた訳で、そのタイミングを早めることになったと解釈できるのである。
 そういう事情の変化もあって、一考はタイミングを見計らって、その特養の窓口になって頂いているTさんを訪ねた。4月に行なった楽しい上京から帰って直ぐのことだった。とにかく、最新の待機順位やその施設のことについてのお話を伺うのが目的だった。
 その特養施設は、前年には、天皇皇后両陛下が来県された折に、お見舞いに立ち寄られたことで話題になった施設で、ケアタウンK(仮称)いう。自宅から車で5分程度の大変便利なところにある。何しろ、アクティバまでが20分近く、琵琶湖大橋病院は30分ぐらいかかることを考えると、毎日の行き来が随分と楽になることで、一考にしても大いに都合が良い環境、条件を備えていた。(以下、明日に続く)

1308 生中継 

 今、地球上で起きていることを同時進行の形で知ることは、自分が、今、生きているという実感を生で味わうことが出来て、人生がより感動的になると思うのだが、…。

1.独り言コラム
 今年も全英オープンゴルフ(男子)が日本時間の昨夕から始まった。今年で139回というから、とんでもない長い歴史を積み重ねて来た大会である。今年は、日本からも9人が参加していて、その活躍が期待されている。
 筆者が驚いたのは、その中継を、テレビ朝日が、今年は第一日目から、午後7時から翌朝の4時まで、途中の10時からの報道ステーションの時間を除いただけの長時間を生中継してくれていることである。実質、7時間半以上に渡る中継でファンには堪らないはずだ。
 これだけの大サービスをしてくれる背景には、やはり、石川遼選手の存在が大きいのだろう。筆者は、昨夜は報道ステーション以降は寝てしまい、3時半頃に目を覚まして続きを見たのだが、まあ、よくやってくれるとびっくりだった。解説の木功、レポーターの松岡修造、解説の羽川豊、戸張捷の各氏らも随分と頑張っていた。筆者は、あの松岡さんの独特の表現によるレポートは嫌いではない。
 さて、期待の石川遼選手は、昨日は現地時間の午前中のラウンドだったが、4アンダー17位タイの好結果で第一日を終えた。続いて、谷口徹が2アンダー、宮瀬博文が1アンダーと3人がアンダーパーでホールアウトしたが、池田勇太、藤田實之、小田孔明、小田龍一、薗田峻輔の5人の「田」の付いた選手が出遅れた。まさに、デンデン、である。
 出場選手が150人を越える大きな大会だけに、二日目までの予選ラウンドは午前と午後の組に分かれてラウンドするが、このコースはリンクスコースで気象条件が午前と午後では大きく異なることが多く、選手たちには幸不幸が付き纏う。二日目は石川遼選手は午後2時45分のスタートで、ここをどう乗り切るかが、この大会での成績の大きな鍵になりそうだ。頑張って欲しい。初日に出遅れた「デンデン」の人たちの奮起を楽しみにしている。なお、今日の中継は午後11時以降で、石川遼選手のティーオフに合わせているようだ。
 一方、NHKが生中継を中止した大相撲名古屋場所だが、連勝記録更新を継続中の横綱白鵬が順調に白星を伸ばしている。今場所全勝優勝を飾れば、47連勝に達し、大鵬の45連勝を破って歴代三人目の記録保持者となる。また、魁皇の勝ち星記録なども更新中で、生中継はなくても、記録面で大いに楽しめる場所である。根底にある暴力団との関係がきちんと整理できるのか、そちらの方の進捗の模様の中継があれば、もっと関心が高まるかも知れない。
 生中継で、筆者が興味をもつのが国会中継だが、そこでは政方針演説、所信表明演説、党首討論、予算委員会などが生中継されるのだが、水面下での各党の画策などは国民そっちのけで行なわれていて、国民の政治への関心を削ぐことになっているのは残念だ。戦いだから、その裏舞台を見せる分けにはいかないというのだろうが、あまりにも裏取引など見えない部分での動きが大きすぎて、国民の不信をかっている。
 ところで、その注目の豪腕の小沢さんは選挙前の9日から姿を隠している。何かを画策しているのは確かだが、菅総理がお詫びしたいと面会を求めても無視しているようで、さすがに豪腕の存在感の大きさを表している。そんな最中、昨日、2007年度の陸山会の資金管理について検討していた第一検察審査会は、不起訴不当の結論を出した。改めて、東京地検での捜査が行なわれることになる。それとは別に、目下審査が進められている04年、05年度の問題を審査している第五審査会での二回目の審査が進行中だが、その結論が8月以降に先延ばしされた。このため審査員の入れ替えが行なわれ、先に起訴相当と判断したメンバー6人全員が交替し、新しいメンバーでの審査となる。なんだか、ある種の画策が行なわれたようで気になる先延ばしだ。願わくば、この審査会での審査の様子を生中継してくれればと思っている国民は多いはずであるが、…。
 私事だが、筆者の車の走行距離が昨夕に自宅に帰宅した時点で、走行メーターがジャスト40000Kmを示していた。毎日、どのくらい走っているかを記録しているのだが、ジャスト40000Kmにはしみじみしたものを思える。雅子から運転を引き継いだ時点では1750Kmであった訳で、それから6年目でほぼ地球一周の距離を走破したことになる。これから、どれほど走ることになるのか、それは、ケ・セラセラで考えないことにしているが、雅子の症状については、生中継に近い形で毎日のブログに記載し続けるつもりである。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時40分起床。体重、61.0Kg.今日はお天気は良さそうだ?
 昨日の雅子は、実兄夫婦のお見舞いを受けた。大きく目を開けて感謝の意を示して迎えていた。
 症状は、数時間に一度ぐらいの頻度で痰が纏まって出ることで苦しむが、それ以外では比較的穏やかである。リハビリは予定通り受けたが、車椅子での散歩は、対応の不備で取り止めとなった。

3.連載、難病との闘い(1273) 第五部 どこまで続くこの苦闘(50)
  第一章 十年目の闘い(48)

 (3)アクシデント&トラブル(10)-施設アクティバ解約①-
 雅子が昨年8月に再入院したまま年を越して暫くした頃だった。一考の頭の中に、そのままになっている介護付き有料施設のことが気になり始めていた。そのまま放置しておくことへの疑問が芽生え始めていた。契約とは言いながら、使ってもいない施設に、毎月の管理費の支払が馬鹿馬鹿しく思えてきたからである。入居時に比べると、食事代と介護費用はカットされているが、それでも、年金生活者にはきつい20万円/月なのだ。それに比べて入院費は社会保険の恩恵もあって数万円である。
 その上、雅子の症状から、退院と云う2文字が遥か彼方に行ってしまっていることもあって、いつ施設に戻れるかの見通しが立っていなかったからでもあった。同時に、雅子には気の毒だが、こうして、ずっと病院でお世話になっているのも悪くないと思う考えも頭の片隅に潜在していた。体調が悪くなれば、直ぐに適切な処置を取ってもらえる訳で、安心してお世話になっていられるという精神的な安心感が大きかった。
 その上、一考が将来気にしている経済的な面での心配に対しても、解決への手掛かりが得られるからでもあった。つまり、このままずっと施設のアクティバで継続してお世話になるとしたら、一考が75才になった際に企業年金が激減することで、経済的にはプライマリーバランスが大きく崩れ、毎月、大きな持ちだしになってしまうという難題があったからである。
 それが、この病院で、ずっとお世話になれば、病院代だけで済ませることが出来て、その場合には特定疾患患者としての対応を受けられて、経費の大きさは大幅に縮小されるのである。
 そんなことを考え始めた時だった。それは、確か、今年の2月の中頃に、雅子の実姉の霧子さんが、お見舞いに来られた時だったと思う。一考が、予てから考えていた「アクティバを解約する」ことについて、それとなくと呟いたところ、霧子さんからも、想定外だったが、その考えに賛意を示してくれたのである。霧子さんも、こうして、病院でお世話になっている方が安心できるからとの判断だったようだ。そのことを切っ掛けに、一考は、施設アクティバの解約の話を前向きに考えることにしたのである。(以下、明日に続く)

1307 画策

 なんらかの目的を果たすために、知恵を絞ってその対策を考えるというのは当たり前のことだが、画策というのは、それを水面下で行なうことを指すのだろう。野次馬的に見ると、その種の画策は、厳しい環境下であればあるほど、ドラマティックで面白い。

1.独り言コラム
 ねじれ状態をどう乗り切るかは、選挙後の菅内閣にとっては、死命を左右する課題である。水面下ではいろんな動きが画策されているようだ。
 豪腕、小沢一郎元幹事長が雲隠れしている。大事な局面で、同氏が見せる一つのパターンである。何かを画策していると見るのも当然な流れである。菅内閣が誕生する際に、暫くは静かにしていてもらうのが良いと名指しで揶揄した大胆さは国民の喝采を得たのだったが、それは、小沢氏の逆鱗に触れた許せない一言だったはずである。心中にはむらむらと沸き起こる「只では置かないぞ」という憤怒の塊があったはずだ。
 しかも、ドラマは皮肉なもので、その許せない相手は、今や選挙に負けて手負いの身になって、ねじれの苦しい状況に追い込まれている。いよいよ、その怨念を晴らす時が来たというのが、小沢氏の偽らない心境だろう。
 しかし、その小沢氏も手負いの身である。陸山会の資金問題で目下、二回目の検察審査会での審議が進んでいて、間もなくその結果が出るタイミングである。ここで、若し、二度目の起訴相当以上の判断が出れば、政治家としては「万事休す」となる可能性が高い。それだけに、上申書を出して、今はひたすらに、不起訴判断が出ることを祈っているに違いない。そういうことで、大きなチャンス到来なのだが、今の時点では表立って動くには早すぎるのだ。地下にもぐっての画策が妥当な対応なのだろう。
 同氏の場合は、その画策のスケールは大きく、そのねじれ解消のための手練手管を弄しているはずだ、その対象は、みんなの党、公明党、更には自民党に何らかの仕掛けを講じている可能性がある。豪腕のあっといわせる手品的な手法に注目しておこう。
 その一方で国民新党の亀井静香代表が動いている。民主党との統一会派を破棄して、民社党を抱き込んで統一会派を作り、衆議院での与党2/3確保を画策しているのだ。突如、求愛された社民党の福島みずほ代表も戸惑った表情で党内で議論すると言っているが、所詮、水と油である。纏まったとしたら、それこそ、見え見えの数を睨んだ離合集散に過ぎず、国民からの信頼を失うことになるだろう。
 さて、画策といえば、最近では、米ロのスパイ交換や核開発を巡るイランとロシアの友好関係が歪んできている動きを見ていると、その裏では大きな画策が行なわれているのだろうと思ってしまう。その一方で、イランの核技術者のシャハラム・アミリ氏がアメリカにいたことが判明した。拉致されていたとするイランの主張を受けて、アメリカは本人の意志を受けてイランに帰国させることになったという。ここでも、裏の画策は相当なものであったと思われる。
 ところで、名古屋場所を強行した相撲協会だが、暴力団との関係も、ここに来て、元大関、千代大海にまで疑惑が拡大していて、四苦八苦といったところである。裏では、昔からの繋がりがあって、底の知れない深みがあると言われている。魑魅魍魎の世界で、いろんな画策が行き交いしているのだろう。先行きはあまりにも読み難い。
 そんな中で、横綱白鵬が36連勝を果たし、平成の朝青龍の連勝記録を塗り替え、次なる目標の大鵬の45連勝に向けて驀進中だ。歴史を書き換えるかも知れない大記録の誕生が期待されているのだが、それに相応しくない薄汚い裏の世界の存在に、ファンも今一つ吹っ切れない場所になりそうだ。ただ、連勝記録そのものにはいちゃもんをつける余地はないはずだ。

2.今朝の一考、昨日の」雅子
 4時起床。体重。60.3Kg.小雨がぱらついている。
 雅子の様子はこのところ変わり映えはなく、同じような症状が続いている。時々痰が纏まって出るのが見ていて気の毒だが、全体として落ち着いて来ている傾向にある。
 一日中大変な雨だったが、午後には、リハビリの後に、車椅子で館内を散歩して気分転換を図った。

3.連載、難病との闘い(1272) 第五部 どこまで続くこの苦闘(49)
  第一章 十年目の闘い(47)

 (3)アクシデント&トラブル(9)-CP故障⑤-
 さて、どうするべきか。この際、修理を諦めて、思い切って新しいコンピューターを買うべきか。一考は、受話器を耳に当てながら、暫しの間どうしようかと迷っていた。そこで、改めて、心配だったメモリーの保存状況を確認すると、それは大丈夫と言う。その返答が決め手になった。つめり、それならば、使い慣れた女房の必要性を高く評価し、高価ではあったが、その値段での修理を思い切って決断したのである。
 ところが、それから二日後、再びソニーから連絡が入った。新たな修理箇所が見つかったと言うのである。外壁が割れて壊れていると言うのである。この説明に「ああ、やっぱり」という思いが一考の頭の中を駆け抜けた。3月初めに落っことした際の樹脂の破片のことが甦ったのである。
 このことについては、今回の修理に出すに際して、全く報告していなかった。大したことでないだろうと軽く見て、若し、何かがあっても、メーカーの方で確認し対応してくれると思っていたからである。
 相手の電話に耳を傾けながら、そのことで、新たな経費のアップに繋がるのではという不安が一考の脳裏を駆け抜けた。正直言って、それ以上高くなると、新品を買うべきだと言う考えが強くなる。そういうことで、一考の頭の中は少し混乱していた。
 しかし、幸いなことに、その連絡して頂いた技術屋さんからは、見積りの後で見つかったので、それまでの見積りを改めて見直すことはしないという。なかなか男気のある対応だと一考はその意気を感じながら、ほっとして、引き続き修理作業を頼んで電話を切ったのである。それにしても、使う目的が殆ど趣味的なものだけに、余計な金のかかる趣味を持ったものだと自嘲気味に苦笑いをしたのである。
 そのコンピューターが修理を終えて戻って来たのは、翌週になってからで、5月16日のことだった。メモリーのバックアップを取って、悲壮な気持ちで修理に送り出してから、8日ぶりの帰還だった。早速、その治り具合を確認してみた。ちょっとした、そわそわ感があって緊張したが、お陰でしっかりと治っていて、さすがに、使い心地は申し分なかった。暫く離れていた恋人に再開できたような嬉しい気持ちだった。
 翌日からのブログもこの戻って来たコンピューターを使った。さすがに、指先はスムーズに動いた。一考はその使い勝手のよさに、思わずほっとした幸せ感を覚えるのだった。(以下、明日に続く)

1306 最多隣接国(アフリカ編)

 W杯サッカー南ア大会はスペインの初優勝で閉幕した。なかなか盛り上がった大会だった。この機会が、アフリカ大陸の地図を見る機会に繋がった。そこで見つけた最多隣接国(アフリカ大陸編)を紹介してみよう。

1.独り言コラム
 W杯サッカーは、世界が盛り上がった宴だった。心配された治安、安全面でも大きなトラブルもなく成功裡に終ったのは何よりで、自信を得た南アでは次のオリンピック候補都市に名乗りを上げるという。
 スペインでの凱旋パレードも凄く盛り上がっていた。懸念されている財政危機をも吹っ飛ばす勢いのようだった。また、予言タコ「パウル」君の想定外の話題も世界を驚かせ、その盛り上がりに貢献していた。
 そんな世界が盛り上がった一方で、日本では、参院選に大敗した民主党の困惑、特に、菅総理の浮かない顔が一際目立っている。八方塞がりの感の菅総理、今後の政局運営が懸念されている。
 さて、このW杯サッカー期間中に、久し振りにアフリカ大陸の地図をじっくりと眺めた。筆者らの学校時代の世界地図では、アフリカ大陸はまだ大半が暗黒の世界であって、エジプトや南ア以外の国は、はっきりと形をなしていない国が多かったと記憶している。それが、現在は、独立国だけで53カ国ある。世界の国数をおよそ200とすれば、国の数の比率ではアフリカが26%強を占めている。因みに、アフリカ大陸の面積は世界全体の22.3%を、人口で13.7%を占めているが、今や、地球上でのアフリカの占めるウエイトは人口比率以上に大きくなって来ていると思う。
 国別で概観すると、最も大きな面積を持つ国がスーダン(世界で10位)で、2位がアルジェリア、3位がコンゴ民主共和国となっている。一方、人口ではコンゴ民主共和国が1位で66百万人、南アが2位で50百万人である。それに対し、人口密度では、モーリシャスが1位で631人(世界8位)、2位がツバルで382人、3位がルワンダで380人で、いずれも、日本の336人(世界34位)よりも上位にあって、その貧困さから世界の援助を待っている国も多い。
 肝心のGNPであるが、最新のデータ(2009年度)では、やはり南アフリカ共和国がアフリカではダントツトップ(世界では31位)で、エジプト、ナイジェリアがこれに続いている。しかし、総じて、貧しい国が多いことは確かである。
 最後に、筆者が最近興味をもっている隣接最多国を探して見た。正解は、スーダンが1位で9カ国(エジプト、リビア、チャド、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、ウガンダ、ケニア、エチオピア、エリトリア)である。因みに2位はザンビアで8カ国(ジンバブエ、モザンビーク、マラウイ、タンザニア、コンゴ民主共和国、アンゴラ、ナンビア、ボツワナ)に接している。
 よく知らない国が多いだけに、じっと地図を眺めているだけで楽しい。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時40分起床。体重、61.0Kg。相変わらず雨がしっかり降っている。
 昨日の雅子も前日並み。時々纏まって出る痰に苦しんでいた。午後には入浴。帰り際には、しっかり目を開けてくれていて、一考の冗談に笑ってくれていた。

3.連載、難病との闘い(1271) 第五部 どこまで続くこの苦闘(48)
  第一章 十年目の闘い(46)

 (3)アクシデント&トラブル(8)-CP故障④-
 大袈裟な言い方になるが、一考にとってのコンピューターは、その使い勝手や便利さが、今や、かつての女房並み以上であっただけに、それを急遽、新しいものに取り替えざるを得なくなったのだから、さすがに、その使い心地は良い訳はなく、暫くは、その対応に四苦八苦していた。
 中でも、ソフトの一つのワードが、それまでの2003から2007に変わっていて、新しいワードの使い方を把握しないままの懸命の作業だった。それまでと同じように作業をしていても、突然違った応対を見せることがあり、どうしていいのか、あたふたとして戸惑うことが幾たびもあった。その都度、マニュアルを引っ張り出してその内容を理解しようとするのだが、なかなか要領を得ないことも多く、今でもよく理解していないハンドリングがあって、とにかく騙し騙し時間を掛けて使っていたのである。それでも、連日のブログ配信を途切れさせることなく継続することが出来て、その日暮らしのやりくりだったが、なんとか面目を保てたことで、一考もほっとした日を送っていた。
 数日後、修理に出したコンピューターについて、ソニーの方から修繕の見通しの連絡があった。それによると、幸いなことに、修繕に必要な部品は辛うじて残っているということだった。事前に言われていたのだが、このコンピューターは2003年の購入の製品で、故障箇所によっては、対応する部品がない場合があると聞かされていただけに、その報告にほっとしたのだった。しかし、その手直しに必要な経費の見積りを聞いて、びっくりしたのである。なんと、9万円近い額に上るというのだ。ビッグカメラ辺りの量販店に行けば、新しいコンピューターが、タイプによっては2台ぐらい買える値段だ。連絡頂いた方からの「どうしますか?」という確認に、一考は大いに躊躇するのだった。
 一考の今までのコンピューター歴は、最初がブラザー製品、次がNECの機種を使ったことがあったが、三台目からはソニーのバイオを使って来ていた。その三代目についても、故障で二度も修繕に出したことがあったが、その際の修繕費は、確か4万円以下だった。それに比べると、2倍以上の高い費用である。因みに最初に出したそのコンピューターは、修繕に出して5年以上は経過しているが、その機能は不完全ながら、今も就寝中の点け放なしのインターネット中継に使っている。そんなことをあれやこれやと思い浮かべながら、一考は、さあどうすべきかと、一息入れて考え込んだ。(以下、明日に続く)

1305 そうだったのか!

 ニュースを分かり易く解説する池上彰氏の「そうだったのか!」関連の番組、著書が馬鹿受けである。

1.独り言コラム
 2005年まで、NHKの子供ニュースを担当していた池上彰氏が、NHKを退職して民放の幾つかのニュースの解説番組に顔を出すようになって、一気に大ブレークである。「そうだったのか!」というフレーズが冠になっていて、番組、著書の人気が沸騰している。ニュースがこんな形で視聴者から注目を浴びるのはかつてなかったことで、本人もびっくりではなかろうか。
 ところで、我々の日常生活でも「そうだったのか!」と認識を新たにすることは少なくない。言ってみれば、思わぬ処で再発見にありつくのである。今朝はそんな幾つかの事柄について取り上げてみたい。
 まずは、終ったばかりの参院選に一言触れる。結果は、意外にも自民党の圧勝だったが、民主党のオウンゴールだとか、菅総理の切り出した消費税論議がいけなかったとの見方が多い。
 しかし、筆者は、このコラムでも繰り返し述べたが(1278、1279をご参照)何よりも、菅総理の政治姿勢に原因があったと見ている。組閣を終えた直後に、予算委員会や党首討論も開かずに、一目散に選挙に逃げ込んだ姿勢が、筆者の指摘通り、国民からのしっぺ返しを受けたのである。加えて、公示後も、ディベート好きだと見ていた菅総理が、9党首揃っての討論を避けるとか、折角切り出した消費税議論に、風向きが悪いと見ると直ぐに言い直すといったブレた姿勢が受け入れられなかったと見ている。我田引水になるが、筆者は、国民のしっぺ返しの証だと捉えていて「やはり、そうだったんだ!」とにんまりである。
 劇作家のつかこうへいさんが肺がんで亡くなられた。よく知らなかったが、このお名前には「いつか公平」という意味があったという。立派な仕事を残された訳だが、その一方で、在日韓国人としてのご苦労が多かったのだろうと思うと、しみじみしたものを思う。ご冥福をお祈りします。
 ドラッグストアの「マツモトキヨシ」の創業者は、後に千葉県柏市長をおやりになった松本清さん方だとは知らなかった。つい最近の読売新聞のコラム、編集手帳で初めて知った。同市長が発案して実施したあの「直ぐやる課」は評判で、今でも存続している。意外な経歴に「そうだったのか!」である。
 カナダで行なわれたG8だったが、例の記念撮影の際の並び方には慣例というか、一つのルールがあったというのだ。真ん中に主催国の首脳が、その両端に大統領、そして、順次経験年数の多い順だそうだ。「なんだ、そうだったのか!」である。菅総理がうろうろしていたのが気になったが、そんなルールを知らなかったのだろうか。
 民法900条では、相続に関して、嫡出子に比べ、非嫡出子は1/2だと言う。そのこと自体を「そうだったんだ!」と改めて知ったのだが、これが憲法違反だという訴えが通り、最高裁の大法廷で扱われることになったという。確かに、生まれた子供の立場に立てば、不平等な気がするが、逆に、これが同じ比率だとすると、そこには何か吹っ切れない部分も残る。今や、非嫡出子が増えている傾向にあり、かつての判断にも変化が出て来るかもしれない。
 最高裁で、年金型生保で違法な二重課税があったという判決が出た。これには、筆者もその恩恵にあずかれるかも知れず、今後の成り行きに注目したい。「そうだったんだ!」の嬉しい(?)事例である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時10分起床。体重、41.4Kg.しっかりした雨。
 昨日の雅子も前日とほぼ同じような症状だった。全体としては顔色もいいのだが、痰が、纏まって出ることが何回かあって、苦しむことがしばしばだった。それでも、午後には、およそ1時間、ビルの屋上や館内の散歩を行なった。
 なお、昼間、テレビの音声を聞かせてあげたが、時々画面を見ていることがあって、その事では少し回復しているようで嬉しい。

3.連載、難病との闘い(1270) 第五部 どこまで続くこの苦闘(47)
  第一章 十年目の闘い(45)

 (3)アクシデント&トラブル(7)-CP故障③-
 翌日、雅子のいる病院に出掛ける時間を1時間以上もずらせて、一考は、再び電話でソニーのテクニカルサービスを受けて、再チェック、診断などを仰いだ。対応して下さった方は、いろいろと尽くして下さって、幾つかのトライアルな操作を行なったが、結局は、画面の揺れはよくならず、致し方なく修理に出すことを決断したのである。
 その修理に際に、可能な限りメモリーの保存をして貰う方向でお願いはしたが、最悪のことを考えて、急遽、必要なもののバックアップを取ることになった。そこで、その日の通院時の途中でUSBメモリーを新たに購入して、必要なメモリーの保存の作業に努めた。その作業中も、揺れた画面での対応で不安があったが、ほぼそれらのデータの保存が出来るまでは、ぎりぎりだったが、何とか操作が出来たのは、幸いなことだった。
 そして、大事なものの保存がほぼ終了した時点で、恰も、精一杯頑張っていた命が途切れるように、そのコンピューターが作動しなくなったのである。一考には、何とか間に合ってセーブ出来たことは、有難い神の配慮だと感謝すると同時に、不幸中の幸いを実感するのだった。そして、そのコンピューターを取りに来てくれた専門の運送の方に手渡し、修理をお願いしたのである。5月8日のお昼頃だった。
 その後の一考の気掛かりは、1000日以上も続けているブログの継続配信だった。こういう日も来るだろうと考えて、デスクトップタイプの新しいコンピューターを用意していたのだが、まだ本格的に使ったことはなく、直ぐに使いこなせるかどうかに不安があった。OSがそれまでのウインドウEXタイプと違いBestaaタイプであり、まだメールなどのセッティングも終っていなかたったので、急遽その対応にマニュアル本を取り出して来て、懸命に取り組むのだった。
 とにかく、ブログの作成、配信を最優先して、この新しいコンピューターを使いこなすべく頑張った。不慣れや取り扱いの違いもあって、最初の数日間はあたふたとした対応を余儀なくされたが、ともかく、途切れることなくブログ配信を継続できたのは幸いだった。(以下、明日に続く)

1304 豪華なプログラムを楽しむ

 7.11決戦は、多彩なプログラムがあって、なかなか楽しませてくれた。年に一度ぐらいは、こんな楽しい日があってもいいのではなかろうか。

1.独り言コラム
 7.11決戦のメインイベントであった注目の参院選は、なかなか味のある結果を生んだと筆者は見ている。民主党の独走を阻止し、自民党に、もう一度真面目に政治に取り組んで欲しいと言うチャンスを与えた。
 その一方で、両党への不満層の票を取り込んだ「みんなの党」が10人の大台に乗ったのは、意味深い。代表質問、予算を伴わない法案の提出などが可能になって、キャスティングボードを握る政党に躍進した。その一方で、平沼さんの「たちあがれ日本」や舛添さんの「新党改革」は、ほぼ惨敗でその存在価値が問われそうだ。
 この結果で、悔やんでいるのが舛添要一代表だろう。自民党を出ること自体の判断を誤っていた訳で、自分の存在価値がなくなってしまったのである。もう一度、自民党に戻ることは自尊心がゆるさないだろうし、これからどんな道を選択するのだろうか。
 気に食わなかったのはロンドンオリンピックを目指すという田村亮子氏の当選だ。当選確実直後のテレビ朝日の古館伊知郎氏のインタビューが、しつこく彼女を追及していた。ロンドンは止めるという言質を取りたかったのだろうが、彼女はのらりくらりと逃げ切った。
 各局の選挙報道では、期待していたNHKに不満が大きかった。それは、あまりにもローカル局が勝手に前面に出て来て、筆者のエリアでは、もう勝負のついた滋賀県の状況をくどくど報道していたことだった。全国の状況を見たいと思っている筆者のようなものには面白くない対応だったと申し上げておこう。
 キャスターの関係では、ほぼ前回と同じような体制で臨んでいたが、筆者が密かに応援しているテレビ朝日の赤江珠緒さんは無難に頑張っていたと思う。その一方で、島田紳助氏を起用した日本テレビは、今一つ違和感があって会話が途切れる感じが頂けなかったように思う。
 それよりも、筆者自身が年をとったこともあって、9時過ぎには眠くなり、10時頃には眠ってしまっていて、後半の田原総一郎さんらの出番を見るに至らなかった。
 当選者の中に、片山さつき、佐藤ゆかりが復活したのは良しとする一方で、有田芳生氏の当選や山梨県で輿石東氏が逃げ切った辛勝は面白くなかった。大物の中で法務大臣の千葉景子さんが落選したのが痛快だった。死刑執行に押印しない法務大臣は如何なものかと思っていたからである。
 結果的に、意外に自民党が好結果を得たのだが、この要因はなんだったのだろうか。選挙前の政党支持率ではそれほどでもなかっただけに不思議な結果である。切り札、小泉進次郎といった若手の頑張りがあったのだろうか。それよりも、民主党のオウンゴールだったのか? 
 さて、7.11決戦の昼間の部門では、女子ゴルフで、不動祐理選手が今期2勝目、通算48勝目を挙げた。最後の18番ホールでの7~8メートルあったスライスラインを読みきってのバーディで決着したが、その瞬間、久し振りに不動選手の笑みを見た。歪んだように見える笑みだったが、本当に嬉しそうだった。
 夕方の部門の大相撲では、注目の白鵬の33連勝、魁皇の1001勝は順調で、初日は無難に終ったようだ。短い時間で見られるので、ダイジェストで見るのも悪くはないと思った。
 そして、7.11決戦のフィナーレのサッカーと全米女子オープンゴルフだが、両方共にまだ戦いが進行中だ。スペインとオランダの戦いは90分では0対0で勝負がつかずに延長戦に入っている。あのタコのパウル君の予言は当たるのかどうか。まだ一進一退の戦いが続いている。
 一方、ゴルフの方は、どうやら、アメリカのポーラークリーマー選手が逃げ切って優勝しそうである。日本人では、横峯さくら選手が頑張っていて、15番を終わって、+4で単独7位を確保している。最終組で回った三日目の戦いに悔いが残るだろう。しかし、よく頑張った。なお、有村智恵選手は+12(28位タイ)、宮里藍選手は+13(31位タイ)でホールアウトした。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床。体重、61.1Kg.雨のようだ。
 昨日の雅子も比較的落ち着いていた。但し、時々、痰が纏まって出る。この際が少し苦しそう。
 なお、気分転換にテレビの音声を聞かせていたが、この日は珍しく画面に見入っている時があり、回復が一歩進んだように思えたのが嬉しい。

3.連載、難病との闘い(1269) 第五部 どこまで続くこの苦闘(46)
  第一章 十年目の闘い(44)

 (3)アクシデント&トラブル(6)-CP故障②-
 一考が懸念していたように、どうやら、コンピューターのスイッチは完全に切れていなかったようで、スイッチに触れただけで、直ぐに画面が復帰したのである。しかし、次の瞬間、その画面は、直ぐに切れた状態に戻った。やはり、壊れてしてしまったのか、との不安が大きくなった。
 「やってしまったか?」とがっくりとした無念の思いを噛み締めながら、半分、諦めの覚悟で、もう一度、スイッチをオンにしたのである。すると、どうだろう、画面は、いつものように開いたのである。その上、操作を加えても正常に作動した。「大丈夫だった!」 一考は、ほっとすると同時に嬉しさを噛み締めていた。そして、思わず、「神様、有難う」と呟くのだった。
 そして、いつものように使ってみたが、幸いなことに、差しあたっては、従来通り使えそうだった。破損したプラスチックの破片が気になるのだが、最悪の事態は免れていたようで、一考は、改めて胸を撫で下ろしたのであった。便利だけれど、全てを失うリスクもあって、コンピューターは怖いという思いを味わったのである。今年の春の訪れがまだ遠い感じの3月5日の午後4時前のことだった。
 しかし、このコンピューターは、それから2ヵ月後に、その事故のことを忘れた頃になって、思わぬ形で問題が顕在化することになった。
 連休も中盤を迎えた頃だった。ちょうど石川遼選手が、後にギネスに認定されたワンラウンド58というスコアを出して驚異的な逆転優勝を果たした頃から、そのコンピューターの動きに異常が見え始めていた。画面が時々揺れ始めたのである。最初の頃は、ほんの少しの時間で、また元に戻ってくれていたので、大きな支障とはならず、そのまま使っていたのだったが、先行きの不安を覚えていたのも事実である。
 そして、その数日後には、その現象の頻度が増えて、使いこなすにも支障が出始めて来た。そこで連休が終った5月6日になって電話で、ソニーの技術窓口に診断を仰いだ。その日の対応では、幾つかの項目でチェックがあり、差し当たっては、引き続き、その画面のブレの様子を見ることになった。しかし、残念ながら、画面のブレはなおらず、ますます酷くなり始めていた。(以下、明日に続く)

1303 決戦の模様を楽しもう

 いよいよ参院選の投開票日である。7.11決戦ということで、いろんな話題に一喜一憂する楽しい一日が始まった。今日は、ゆっくりと、いろんな勝負の決戦の模様を楽しもうと思う。

1.独り言コラム
 南アのW杯サッカーの3位決定戦で、ドイツが3-2でウルグアイを破って3位を確保したという。あのタコのパオル君の予測が、またしても当たったのは面白い。そうなると、明日の優勝は、スペインということになるのだが、…。
 目下、TV中継が行なわれている全米女子オープンゴルフは昨日の雷雨でのサスペンドで進行が遅れていて、ちょうど3日目の戦いが始まったところだ。2日目を終えて、横峯さくら選手がイーブンパーで首位タイという好位置だった。あの宮里藍選手も5オーバーで、依然として虎視眈々と首位を狙って3日目に入ったが、二人とも1番ホールから苦戦の連続で、ランクを大きく落とし始めているのが気掛かりである。予選を突破した有村智恵さんや諸見里しのぶさんらも頑張ってはいるが、難しいコースに四苦八苦のようだ。いずれにしても、戦いは、まだまだこれからだが、日本人選手には厳しい展開のようだ。
 日本での女子ゴルフ、明治チョコレートカップでは、久し振りに不動祐理選手がトップで最終日を迎える。全米オープンで主力選手がいない、いわゆる鬼のいない戦いだが、勝ちは勝ちである。今期2勝目を期待している。
 プロ野球では、阪神が意外に頑張っていて、巨人との首位争いは想定外に面白くなっている。シーズンが始まる時点では、巨人の圧倒的な強さが目立っていて、独走を予想していたが、意外な脆さもあってペナントレースを面白くしてくれている。阪神の二人の外人選手、ブラゼル、マートンの働きが目立っていて、混戦に持ち込む力になっている。勝負は、やってみなければ分からない。
 そういえば、大相撲名古屋場所が今日から始まる。NHKが中継をしないので生では見られないが、どんな盛り上がり、盛下がりを見せてくれるのか、興味はある。覗き趣味ではないが、白鵬の連勝は?、魁皇は勝ち星をあげられるのか?、覗いて見ようと思う。
 さあ、今日、最大の見ものの選挙結果だが、夜の8時には大枠が判明する。昔は、半日掛けてその開票速報を楽しんだものだ。筆者はその途中経過を追うのが好きで、会社を休んで見ていたこともあった。コンピューターのお陰で楽しみが減った感じだ。
 話は少し飛ぶが、開票風景と言えば、あの山崎豊子の大作「白い巨塔」での教授選挙の場面を思い出す。テレビドラマが、その場面を強調して盛り上げる形で演出した効果なのだが、一進一退の抜きつ抜かれるの票の出方は、なかなか面白く視聴者を惹きつけた。筆者もその部分を楽しんで見ていたのを思い出す。そんな開票風景はローカルには今でもあるのだろうが、大掛かりな選挙では、まさに今は昔であって、とにかく、今夜も夜の8時に瞬時に結果が出る。そういう意味では、味気ない気がしないでもない。
 さて、いずれにしても、どんな結果になるのだろうか、今は神のみぞ知る世界である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 5時起床。体重、60.8Kg.外は小雨。
 昨日の雅子も前日並みに比較的安定していたが、時々、纏まった痰が出て、その際には苦しそうなので、急いで拭ってやる。それでも、午後には、二日ぶりに車椅子での散歩を行なった。まあ、この程度の症状の日が続いてくれるといいと思う。

3.連載、難病との闘い(1268) 第五部 どこまで続くこの苦闘(45)
  第一章 十年目の闘い(43)

 (3)アクシデント&トラブル(5)-CP故障①-
 その瞬間、「やってしまった!」と愕然となった。全身から血の気が引くような衝撃で、呆然として突っ立っていた。命から二番目、いや、今では命並みの大事なパソコンを落っことした瞬間だった。
 瞬間「えらいことになった! 今までのインプットしたデータの全てがパーになってしまった」という不安が全身を走った。場所は琵琶湖大橋病院、雅子のベッド脇でのことだった。いつものように、鞄の中から、それを取り出して、ベッドの上にあるオーバーテーブルに置こうとして、持ち上げたパソコンが、手品のように、その指の間から抜け出て落っことしてしまったのである。ちょうど、高さ1メートルほどの高さからだった。それを持つ握力が急に抜けたような感覚だった。そして、鈍い音を発して、雅子のベッド脇の床に落っこちたのだった。よく見ると、その傍に、壊れた小さなプラスティックの破片が落ちていた。
 このアクシデントが起きる直前に、急な雅子への診察が入った。臀部の傷のチェックである。この日は、臀部に掛かる圧力をチェックするということで、そのための器具が持ち込まれて来たので、邪魔にならないようにと、オンにしていたコンピューターのスイッチを急いで切り、鞄の中に仕舞ったのだが、その際に、一考が慌てていたこともあって、切ったはずのスイッチがきちんと切れていなかった。そんな操作をしたことで、一考自身が少し動揺していて、それが尾を引いていたのかもしれない。恰も、エアーポケットにでも入っていたような、魔がさしたような瞬間で、持ち上げたコンピューターが、いとも容易く、一考の手からこぼれ落ちたのだった。
 とりあえず、恐る恐るコンピューターとその破損した小さなプラスチック破片を拾い上げ、コンピューターをベッドの傍にあるオーバーテーブルの上に戻してから、その破片がどの部分のものかを確かめたのだが、外観からは何処が破損したのかが良く分からなかった。それだけに、余計に一考の不安は拡大していた。それでも、一考は神に祈るような気持ちで、とにかくスイッチを入れたのである。(以下、明日に続く)

1302 7.11決戦

 参院選、サッカー、ゴルフとこの週末も楽しみがいっぱいである。

1.独り言コラム
 いよいよ明日は参院選の投票日だ。既に投票を済ませた人も多いようで、選挙への関心は高いようだ。直前の調査結果では、民主党が過半数を取るのは難しい情勢のようで、厳しい混戦が続いているようだ。結果が楽しみである。
 今朝の毎日新聞で、客員編集委員の岩見隆夫さんが、文芸春秋8月号で塩野七生さんが寄稿した「民主党の圧勝を望む」と題した論文に対して反論を書いておられる。
 塩野さんの主張は、政権安定のためにだとしていて、何も菅総理に期待しているのないという。何しろこの5年で4人も首相が代わった。これではしっかりした政治は期待できない。その点では、岩見さんも同じ意見だという。同氏の考えは、肝心の民主党に政権能力があるのかどうかに疑問ありという。民主党政権の9ヶ月を率いた鳩山総理の政治は、日本の悪夢だったとして忘れるとしても、それを支えられなかった民主党に政権能力があるのだろうか、という問題提起である。
 その点では筆者も同感だ。二代目の菅首相に対しても、予想外に力不足を実感している。あの厚生大臣での実績を買いかぶり過ぎていたのかも知れないが、難題への取り組み姿勢を見ていると、肝心の政治家としての能力にも疑問を抱くようになっている。例えば、かつては、彼はもっと切れる論客だったと思っていたが、最近の同氏の発言を聴いていると、違う意味での「キレ菅」を連想するし、いわゆる「イラ菅」と揶揄されているのが、的を得ているように思ってしまう。9党揃っての党首討論を避けたいとか、大事な普天間問題や政治と金の問題を隠蔽し逃げを決めている、といった対応の仕方にも、何かがっかりさせるものを感じさせる。本当に、この人で大丈夫なのかとさえの印象を与えている。
 いずれにしても、明日、国民の選択が集約される。どんな結果になるのであろうか。期待と不安、そして楽しみでもある。
 揺れている大相撲も明日初日である。テレビの生中継はなく、切符はキャンセルもあって、売れ行きも今一つだそうだ。開催を強行することに踏み切った相撲協会へのファンの動向も見逃せない。
 南アでのFIFAサッカーの決勝戦(12日)、3位決定戦(11日)もこの週末に行なわれる。ドイツの博物館にいるタコのパウル君は、それぞれ、スペイン、ドイツが勝つと予測しているという。試合そのものと同時に、そのパウル君の予測が当たるかどうかにも興味があって盛り上がりも充分だ。
 LPGAの今年度メジャーの第3戦、全米女子オープンが行なわれている。目下、2日目が行なわれているが、天候の悪化(?)で戦いは、4時頃(日本時間)から中断している。大変、難しいコースのようで、アンダーパーはいなくて、トップがイーブンパーだ。ホール数が進むにつれて、スコアーが悪くなって行く大激戦の様相である。目下、日本人では、1ホールしか終えていない諸見里しのぶ選手が+1で2位タイ、横峯さくら選手が3番を終えて9位タイ、注目の宮里藍選手も3番を終えて、+4で、まだ優勝を狙える位置にいて虎視眈々といったところだ。明日、明後日も残しているから、先行きは全く読めない展開であり、勝負の行方が楽しみである。
 
2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時30分起床。体重、61.5Kg. 天気は悪くはなさそう。
 昨日の雅子は比較的安定していた。久し振りに、夜の雅子の好きだったTV番組の音声を聞かせてあげようと、午後の病院訪問の時間を4時頃に遅らせて、8時まで付き添った。しかし、肝心の7時からの番組時では、夕食の栄養剤の注入後とあって、眠気が勝っていたようだ。

3.連載、難病との闘い(1267) 第五部 どこまで続くこの苦闘(44)
  第一章 十年目の闘い(42)

 (3)アクシデント&トラブル(4)-戻って来た傘-
 毎日の通院をしながら、昼食を何処でとって、短い昼休みを何処で過ごすかは、一考がちょっと迷う選択である。今年の春の頃までは、自宅に戻って過ごすか、アクティバの雅子の部屋で過ごすかのどちらかの選択だった。
 何といっても、自宅の方が落ち着く。コンピューターをやるにしても必要な資料などは全て揃っていて便利なことが多い。アクティバでもインターネットは可能だが、関連資料が手元になく不都合な面もあったが、何しろ病院から近いというメリットが大きかった。
 一方で、自宅に戻るとなると、往復1時間は余計に掛かる。時間の無駄と余計な疲れ、更にはガソリンの消費も馬鹿にならない。そういう意味で、特に、昼間に自宅で用事がない場合は、アクティバで過ごすことにしていたのである。そのために、入院中もインターネットの使用料を支払っていた。
 昼間の用事があって、自宅に戻る場合の内容だが、たわいない用事が多い。食材の購入、自分の病院への通院、お坊さんの月参り、月二回程度のお墓参り、母親の住まいの方のお掃除のサービスを受けていて、その方が来られるのを迎えるなどが主な場合で、このような場合には、有無を言わずに自宅に戻ることにしていた。
 さて、あわや、二度目のパジャマ紛失事件かと心配した件で、その洗濯物を持ち帰った日のことである。この日は雨だった。それで自宅に帰るのも億劫で、昼間はアクティバの雅子の部屋で過ごした。いつものようにインターネットで、株やその他のイベントの情報を確認して楽しんだ後、いつものようにアクティバを出ようとして気がついたのだが、一般の傘たてのところに置いていた傘がなくなっていた。信頼して、鍵の掛からない場所に置いたのがいけなかったのかも知れない。誰かが持って行ったようだった。たかが傘なので大したことはないのだが、気分は面白くなかった。取り敢えずは、アクティバの予備の傘を借りて病院に戻ったのである。多分、誰かが間違えて持って行ったのだろうと半分諦めていた。
 翌日、パジャマの下が見つからないということで、昼間自宅に戻り、それを発見して気分良く病院の戻る途中、念のため傘が戻っているかどうかの確認のためにアクティバに立ち寄った。すると、なんと、傘が戻っていたのである。どうやら、誰かが一時的に借用したようだった。一考は、借りていた傘を返して病院に戻った。
 パジャマも見つかり、傘も戻っていた。どうやら、この日は、失せし物が戻るゲンの良い日だということで、握るハンドルも軽く、一考は、気分よく病院に戻ったのを覚えている。(以下、明日に続く)

1301 手のひらを返したように

 結果が全てだと言えばそれまでだが、あっと驚くようなびっくりするような対応の変化が面白い。人間ってそんな程度のいい加減さがあってもいいのかもしれない。

1.独り言コラム
 関西空港に凱旋した際のファンの迎え方もそうだったが、帰国後の岡田ジャパンの扱いは、出国時に比べれば、手のひらを返したような手厚い、熱烈なものになっている。その変わりように、当人達も大いに戸惑っていることだろう。
 あのPKで話題になった駒野友一選手も和歌山県からスポーツ特別賞を受賞したし、あの無念の瞬間に肩を組んで支えてあげた幼い頃からの友人である長友佑都選手も出身の西条市から市特別賞を受けた。また、昨日は、岡田武史監督も、大阪府、市の両方から「感動大阪大賞」などダブルの特別表彰である。みんな、手のひらを返したようなモテモテの歓迎を受けている。まさに、ご同慶の至りである。ヒーローの本多圭佑選手は引っ張りだこで、母校の星陵高校で「夢を持って」と講演したようだ。
 引っ張りダコといえば、ドイツのヒーローになりつつあった予測タコだ。W杯サッカーの勝敗を予測して、その的中率が100%ということで注目のタコだったが、手のひらを返したように窮地に追い込まれているという。自国のドイツの敗戦を予測し、それが奇しくも当たったからで、「切り刻んでサラダにして食っちゃえ」という話も伝わっていて、FIFAサッカーのフィーバーの中でユーモラスな話題を提供している。
 小惑星探査で話題になった「はやぶさ」の後継機に予算が付けられる。あの仕分け作業大幅に予算が削られ、存続が危ぶまれていたが、見事なカプセルの帰還で、菅総理などから前向きな発言が後押し、その予算措置のための後継機検討の部会設置となるようだ。手のひらを返したような嬉しい対応だ。なお、帰還したカプセルの中からは、その後の検討で直径10マイクロ級の細かい粒子が100個以上の見つかっているようで、1粒子ずつ各研究機関に送って分析などを依頼するという。玉手箱の夢は徐々に広がっているようだ。
 一方、夢が縮小して行っているのが大相撲の名古屋場所だ。天皇賞や総理大臣賞をなどの辞退を始め、今まで支えてくれていたスポンサーからの懸賞金なども、手のひらを返したように撤退、中止の発表が続いていて、力士達にとっては面白くない話である。今朝の新聞では、横綱白鵬が、賞の辞退はやり過ぎではという物言いを付けたという。むしろ、中止した方がよかったかもしれませんね。
 一方、こちらは、手のひらを返した訳ではないが、アメリカの株価がここ三日にに渡って大幅に反転、回復している、昨日の270ドルに続いて、今朝も120ドルのアップで、三営業日で450ドル近い大幅な上げとなった。これに伴い、東証も昨日は久し振りに250円以上も上がったし、今日もかなりのアップが期待できよう。とにかく、ほっと一息である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 5時20分起床。(遅い!、慌てる)。体重60.5Kg。曇り空。
 昨日の雅子は前日並み。朝は血圧が少し低かった。午後には車椅子で散歩。その後は落ち着いていた。なお、一昨日に7月度の体重測定があって、このところ少しずつ増加している。体力が付くという意味からもいいことだろう。

3.連載、難病との闘い(1266) 第五部 どこまで続くこの苦闘(43)
  第一章 十年目の闘い(41)

 (3)アクシデント&トラブル(3)-パジャマは邪魔じゃない③-
 一考は、改めて、そんな事態になった洗濯物の扱いについて、その手順、段取りを考え直してみた。前日に病院から帰る際に、洗濯物の袋の中身を確かめずに持ち帰り、直ぐに洗濯機に放り込んで洗濯し、それを部屋に干した。その時点での一考の記憶では、パジャマの上下の存在は曖昧であった。とにかく、朝になって乾いていたので、それらを持って病院に出て来たのだった。つまり、病院からの帰る際もそうだったし、洗濯時やそれらを干す際にも、パジャマの上下の存在の確認はしていなかった。
 そこで、これは持ち帰る時に、下の部分は既になかったのではと考えるのだった。1月に紛失したケースと同じである。よくあることなのだが、下の部分は、汚れが酷い場合には、病院で下洗いをしてくれるので、それを持ち帰るのだが、前回の紛失時には、その下洗いしたものが返って来ずに紛失してしまっていた。
 また、同じケースなのだろうか。「これは困ったことになったぞ」と自分に言い聞かせながら、今一度洗濯機の中などを調べてみよう思い、この日の昼食時に一旦自宅に戻ったのである。恐らく、ナース室では、そのことで頭を痛めているかもしれず、同じ問題を起こしたということで、厄介な問題になっているのではと心配しながらの帰宅だった。
 部屋に戻って改めて洗濯機の中を調べたが、やはり何も残っていない。いつも干している部屋の中を確認したが、そんなものは残っていない。まずいことになったと思いながら、机の前に座って暫くぼおっとしていたのだが、何かの拍子に、ふと、机の置いてある横の壁の方を見ると、何と、そこに吊るされているピンクのパジャマの下を発見した。思わず「なあんだ!」と一人大声を上げたのである。いつもは、こんなところには干さないのだが、昨夜に限って、干す場所がなくって、こんな処に干していたのだ。見つかったことで、ほっとしながら、直ぐに病院に電話して、自分の不注意だったことを詫びた。
 パジャマの汚れは綺麗に落ちていたが、この話は、落ちのない馬鹿馬鹿しいもので、洒落にもならなかった。しかし、とにかく、めでたし、めでたしである。(以下、明日に続く)

1300 素敵な美才女

 何処の世界でもそうだが、才能ある美人はとても魅力的だ。そんな方を見つけると、根が正直な筆者は、直ぐにファンになってしまう。

1.独り言コラム
 昨日の午後1時半頃、筆者は湖西道路を妻が入院している病院に向かって走っていた。この日の二度目の通院である。大体、朝と午後の二回の通院が最近のパターンになっている。
 気分転換に、ハンドルを握りながらテレビの音声を聞くことが多いのだが、その時は、ちょうどテレビ朝日の長寿番組、徹子の部屋が放送されていて、インタビューに答えていたのがあの「サラダ記念日」で一躍有名になった短歌の俵万智さんだった。久し振りに聞く彼女の名前だった。
 途中から聞いていたので、全体の話の流れは掴んでいなかったが、40歳の高齢での初産を経験されたようで、その息子さんを今では生きがいとして一人で育てておられる、いわゆるシングルマザーだという。
 この日、帰宅後に彼女のことをインターネットで調べてみると、大阪の門真市生まれ、福井県武生市で育った方だが、相手の男性のことについての情報は全く見出せなかった。幾つかの情報から、どうやら、離婚されたことは確かなようだが、詳細は分からない。一体、相手が誰で、何故?という強い疑問が筆者の頭の中に沸いて来ている。
 番組の終わりの部分で、エピソードとして伝えられている名前の由来として、育った福井県武生市の近くに田原町(たわらまち)という駅があってそこをよく利用していたからだというのは間違いで、この名前が本名だと告白していた。
 筆者は、このような才能ある女性には強い関心がある。表の才能の部分と、裏の女性としての部分のギャップに強い関心があるからだ。俵万智さんについては、今一度、改めて調べてみようと思う。今朝は、その種の文芸の世界、特に俳句の世界で活躍している好きな二人の美才女を話題にしたい。
 それは、大高翔さん、神野紗希さんの二人で、共に俳句に馴染み深い四国出身である。筆者は、NHKの衛星放送の「俳句王国」でお二人の存在を知った。お二人ともなかなか素晴らしい俳句を作られることで惹かれた才女である。
 大高翔さんが少し先輩で、1977年、徳島県阿南市生まれ、立教大学出身である。ふっくらした容姿が大人を感じさせる。一方の神野紗希さんは、1983年生まれ、愛媛県松山市生まれで、俳句甲子園で有名な松山東高校で活躍され、大高さんが結婚されたのを機に、その後を継いで俳句王国のアシスタントを担当された。その後、御茶ノ水大学で学ばれたという。大高さんとは対照的に、ほっそりした体つき、柔和な表情が特徴だが、その中から迸り出てくる才能に大きな魅力を感じるのである。どうやら、この3月で俳句王国を卒業されたようでちょっぴり寂しい。
 俳句王国という番組は、その週の何人かの一般の出演者とお二人の作品が、作者を伏せて紹介され、それらの作品について選考、講評して楽しむ番組だが、筆者は、お二人の作品を見つけるのが好きだった。お二人ともとても素敵な俳句をつくられるので、当たると自分にも力が着いたような錯覚を覚え、とても嬉しい気分になる。その気分を味わうのが、この番組の大きな楽しみだった。
 最近は、病院での付添いを優先している生活に変わったために、この番組を見る機会が殆どなくなっているのが寂しい。大高さんは、今では、日本テレビの「バンキシャ」など他の番組にもコメンテーターとして顔を出しておられて、無難にこなしておられるのを目にする。なかなかの才女である。一方の神野さんは、今はどうされているにだろうか。結婚をされたのだろうか、なんとなく気になる今日この頃である。 
 なお、美人、才女とは直接関係はないが、今朝のW杯サッカー準決勝で、スペインがドイツを破ったことで、決勝戦は、スペインとオランダの対決となった。どちらが勝っても初優勝だそうだが、若し、オランダが勝ては、日本の力が改めて再評価されよう。因みに、双方のサポーターの中には、美人&才女は結構いるのではと思うが、…。

2、今朝の一考、昨日の雅子
 3時50分起床。体重、60.6Kg.(ここ数日、目立って減少している。何故なのだろう?)相変わらの梅雨空のようだ。
 昨日の雅子だが、まずまずの症状だったが、呼びかけへの反応が乏しい。午後には、二日ぶりの車椅子での散歩。

3.連載、難病との闘い(1265) 第五部 どこまで続くこの苦闘(42)
  第一章 十年目の闘い(40)

 (3)アクシデント&トラブル(2)-パジャマは邪魔じゃない②-
 それから、更に数日後だった。病院の方から、先日行方不明のパジャマの代わりということで、新しいパジャマを頂戴することになったのである。まさに、望外の喜びだった。その日は、看護主任自らが、部屋にまで持参して頂いたのである。
 もう返ってこないと諦めていたので、ブログに連載中のこのドギュメントでは、「患者サイドの自己責任だったなんて」と不満をこぼしていたのだが、結果的には一考の勇み足だった。琵琶湖大橋病院の配慮はありがたく、その名誉のためにも、ここで丁重にそのことを報告しておきたい。
 さて、パジャマに関しては、その後も、「またか!」と思わせた再発を懸念するアクシデントがあった。雅子によく似合っていたピンクのパジャマの下が見つからない事態が起きたのだ。4月下旬の或る日のことだった。その朝、病院到着直後に、洗濯物を確認して、ピンクのパジャマの下がないことを見つけたのである。
 いつもそうなのだが、前日に持ち帰った洗濯物は、一晩部屋に干しておくと暖房をつけていることもあって、翌朝にはしっかりと乾いている。毎朝、それらを病院に持って行くのが半ば日課のようになっていて、到着後に戸棚の中の整理をしていて、そのピンクのパジャマの下がないことに気付いたのである。
 この朝、自宅を出る時に、持参する乾いた洗濯物の中に、そのパジャマの下がなかったのは承知していたのだが、洗ったのは上だけだと思いこんでいた。良くあることなのだが、何かの際に、片方だけを着替えさせてもらうことはよくある。従って、家を出る際には、その下の部分は、病院にあるのだろうと思っていたのだが、意外にも、その下のパーツはなかったのである。瞬間、一考の頭の中では、若しかしたら、また紛失したのではないかとの心配になったのである。
 同じ失敗の繰り返しは極めてまずい。担当の介護士さんは、その責任を追及されることになろう。それでは介護士さん達に悪いと思いもあって、一考の不安は、徐々に大きくなってゆくのだった。その時、たまたま部屋に顔を出された介護士さんに、その事実を話して、何かご存知ないかと聞いてみたのだが、自分が担当しなかったので、よく分からないので、他の方にも確認しておきましょうという返事だった。かくして、一考の不安がより拡大していったのである。(以下、明日に続く)

1299 苦渋の選択、決断

 どうすればいいのかと迷うケースは、事の難易を別とすれば、誰もが経験することだろう。自らが信じる道を選ぶしかないと思う。

1.独り言コラム
 NHKは昨夕、次の日曜日から始まる大相撲名古屋場所について、ラジオ、テレビとも生中継を取り止めると発表した。これは、今回の野球賭博に関する事件への対応で、相撲協会の執る方向性に今一つ充分な対応取られていないこと、加えて、視聴者からの投書内容を参考に、役員会で苦渋の選択をしたというのである。但し、相撲が終った後の6時台にダイジェスト放送を行なうという。
 大相撲中継は、NHKの超長寿番組の一つで、ラジオは1928年から、テレビは1958年から欠かさず中継されて来ていたという。つまり、ラジオでは90年に近い歴史があり、テレビでも半世紀以上も継続して来たという大変な歴史があるだけに、よくぞ思い切った、選択、決断をしたものだと驚いている。逆に言えば、国技もまさに曲がり角にあると言える。
 ところで、この種の大きな苦渋の選択、苦渋の決断と言えば、筆者が承知している範囲でも、幾つかの事例を思い出すことが出来る。
 最初に思い浮んだのが、あの福田赳夫総理が、ダッカ事件で、人の命は地球よりも重いということで、殺人犯などを超法規で釈放したことだ。この苦渋の決断については、テロに屈したということで、世界が厳しい評価を下している悪い選択、決断の事例となった。
 小泉純一郎総理が、郵政民営化問題で参議院で否決されたのに対し、意表の衆議院解散に踏み切った。これこそ、代表的な苦渋の選択、決断だったろうと思う。結果は、国民の大きな支持を得て、総選挙に圧勝した小泉総理は、念願の郵政民営化法案を成立させた。しかし、歴史は皮肉である。民主党の政権に替わって、当時、郵政改革反対で自民党を離党したライバルの亀井静香氏らによって、その内容が大きく曲げられようとしている。さあ、参院選後の臨時国会でどんな展開を見せるのだろうか。
 北朝鮮の卑劣な拉致事件を暴き、拉致被害者を奪い返した事件でも、一時帰国していた5人の被害者を、当初の北朝鮮との約束を破って、北朝鮮に帰国させなかった選択、決断、同時に、拉致被害者達が、自分達の家族を残してまでも、日本に留まる選択、決断も、それぞれの立場から、まさに典型的な苦渋の選択、決断だった。
 小泉さんに関しては、その種の話題が多い。自分の引退に際して、世襲議員禁止が話題になり始めた時点で「親馬鹿といわれるかも知れませんが、…」と断りながら、次男の小泉進次郎氏を後継に押した決断もしかりで、世論の流れが世襲反対の方向にあっただけに、苦渋の選択、決断だったと言えるだろう。その進次郎氏のその後の活躍を見ると、世襲云々よりも、本人の素質、実力次第であると、今では国民の誰もが考えていると思う。とにかく、結果が大事なのだ。
 また、総理が辞任する際の決断は、多くの場合、苦渋の選択、決断を伴うことが多い。森喜朗、安倍晋三、福田康夫各元総理の場合などはその典型的な事例である。
 そんな視点で今回の参院選を見てみると、菅直人総理が消費税問題を取り上げたのも、政治と金、普天間問題をそらそうとする苦渋の選択、決断だったのではなかろうか。これに対し、投票するサイドの国民にも、自分達の将来を考えて、「誰」を「どの党」を選ぶのかに、ある意味では苦渋の選択、決断が求められている。
 ところで、我が人生を振り返ってみてどうかだが、今までの人生に関しては、幸か不幸か、そんな大きな苦渋と呼ばれる選択、決断はなかったように思う。敢えて言えば、先日の車の接触事故で、幹線道路を走っていた相手方が有利な妥協案を受け入れるかどうかの選択、決断はその一つだったかもしれない。それにもう一つ、妻、雅子の入院生活が長期化する中で、将来の生活基盤である住まいに関し、一旦契約して入居していた介護付き有料老人ホームのアクティバ琵琶の思い切った解約の決断は、そのカテゴリーに入っている事例と言えるかもしれない。
 蛇足になるが、苦渋の選択、決断を強いられることは、考え方を変えれば、明日への扉を開けるチャンスに繋がっているのだと良い意味に解釈すればいいのではなかろうか。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時40分起床。体重、60.7Kg。曇り空?
 昨日の雅子はまずまずの一日。午後には入浴。このところ、午前中は血圧が低く、呼びかけへの反応は鈍いが、午後には回復してくれる日が繰り返されている。

3.連載、難病との闘い(1264) 第五部 どこまで続くこの苦闘(41)
  第一章 十年目の闘い(39)

 (3)アクシデント&トラブル(1) -パジャマは邪魔じゃない①-
 1月の下旬に起きたパジャマが消えた(行方不明&紛失)ことについては、既に第三部の後半で紹介した。それは、栄養剤の注入時にチューブの接合部がうまくセットされておらずに漏れが発生したために濡れたパジャマを着替えさせてもらった際の手違いによる事故だった。
 洗濯物は、汚れが酷い場合には、簡単な水洗いをしてもらってから手渡してもらうのが、この病院での通常のやり方で、この日も、パジャマの下だけが汚れが酷く水洗い対象になったようだ。結果的に言えば、水洗いされたはずのパジャマの下が、何らかの理由で戻って来ず、どこかに紛れ込んでしまい、行方不明となったのだった。
 病院の方では、若しかして、他に紛れ込んだのではとの懸念から、敷布などの大物の洗濯を委託している外部の洗濯屋さんに問い合わせるなどして調べたようだが、見つからなかった。仕方なしということで、一考は諦めていた。
 しかし、一考が面白くなかったのは、このパジャマが下ろし立てのいわゆる「おにゅう」だったからである。それというのも、看護婦さんからの要求もあって、今までのMサイズから、作業のし易いLサイズのもの代えるために新しく買ってきたばかりのものだったからである。
 まあ、多くの患者の分を扱っているから、偶には、そんなことも止むを得ないと諦めざるを得なかった。それから2週間ほどした或る日、一番下の妹の良美からお見舞いということで、パジャマを2着も持って来てくれたのである。それまでは、兄妹とはいえど、身内からのそのような見舞いは断ってきていたが、たまたま、パジャマだと聞いて、遠慮なく頂戴することにした。
 しかも、幸いだったのは、もらったパジャマのサイズがLサイズということで、一考には非常にタイミングのいい有難い贈り物だった。そういう意味では、一考としては、まさに感謝、感謝であった。後で考えたのだが、若しかしたら、妹の良美は、一考のブログでも読んでくれていて、行届いたタイムリーな配慮だったかもしれない。まさに、失う神があれば、贈ってくれる神ありのバランスのとれた世の中である。(以下、明日に続く)

1298 熱い注視の中で

 興味深い戦い、決断、審査、研究などが着々と進行中だ。それらの進展に、多くの日本人が注視しており、中には、世界からも強い注視を浴びている課題もある。

1.独り言コラム
 参院選は目前だ。泣いても笑っても、後5日後には結果が出る。筆者も終えたが、期日前投票をした人も、既に3.9%に達していて、前回時よりも2%ほど多く、国民の関心は高いようだ。過半数獲得を巡る与野党の戦いに、多くの国民が注視している。目が離せない戦いだ。
 揺れに揺れている大相撲界だ。思いきった処分が行なわれ、名古屋場所は強行される。その決定の会議で貴乃花親方が辞表を出したようだ。撤回したようだが、同氏には処分の内容に大いに不満があったのだろう。そんな中でNHKが、今日にも大相撲名古屋場所の中継を行なうかどうかの結論を出すという。果たして、どんな結論を出すか、多くの国民が注視している。同時に公共放送のあり方が問われている。
 一方、政治と金の問題に関し、小沢一郎前民主党幹事長の起訴、不起訴を巡って、検察審査会では2度目の審査が進行中だ。それに対し、昨日同氏の弁護士が検察審査会に上申書を提出するという。その内容は改めて「秘書と共謀した事実はない」としているようだ。
 筆者の印象は、これはやぶ蛇で逆効果である。つまり、審査員達には、そこまでして逃げを図る小沢氏の姿勢が浮き彫りに映るのではなかろうか。いずれにしても、筆者は、「やっぱりそうだろう」という結果が出るのを期待(?)をしながら、その日を待つことになる。恐らく、筆者と同様に、多くの国民が、その結果に注視していることだろう。
 さて、開けてびっくりの玉手箱ではないが、はやぶさのカプセル内に微粒子が存在することが明らかにされた。小惑星からの粒子の有無が関心の的で、目下、慎重な検討が続いているようだ。小惑星、イトカワからの持ち帰り物であって欲しいとの願いは大きい。しかし、その判定には、少なくとも1ヶ月は掛かるとJAXAは見ているようだ。とにかく、この結果には世界が注視しているはずだ。朗報を待とう。
 鉄道ファンを自称する前原誠司国交大臣が、米国への新幹線の売り込みに陣頭指揮を執って頑張っている。いわゆる、トップセールスである。先ごろ、鳩山総理が陣頭に立ってベトナムへの原発の売り込みが行なわれたが、それは、残念ながら報われなかった。それだけに、前原大臣は、今度こそはと大張り切りのようである。
 とにかく、総額では数千億から数兆円に上るビッグプロジェクトである。景気回復の鍵を握る国家プロジェクトだ。競争相手はフランス、ドイツ、中国だそうだが、前原大臣のトップセールスで物にして欲しい。今や、日本国民の熱い視線がその活動に注がれている。
 ちょっと寂しい話だが、これらの課題への関心が、今の筆者には、前向きに生きるエネルギー源の貴重な一つなのである。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時起床。体重、60.9Kg.(久し振りに60Kg台)曇り空。
 昨日の雅子は、痰の出方が多く、苦しそうだった。それでも、午後には、その合間を見計らって二日ぶりの車椅子による散歩を行なった。外の空気に当たって気分転換を図ったが、後半は痰が出始めたので急いで部屋に戻った。

3.連載、難病との闘い(1263) 第五部 どこまで続くこの苦闘(40)
  第一章 十年目の闘い(38)

 (2)付添い生活での喜怒哀楽(その20)―久し振りの上京⑩―
 さすがに翌朝は起き難かった。かなりの強い二日酔いだったが、それでもブログだけは書こうと、6時頃に起きて懸命に頑張った。しかし、午前中に予定していたN証券会社の担当の方に挨拶するいう予定は急遽中止した。以前なら幾ら飲んでも翌朝には影響はしなかったのが嘘のように苦しかったからである。
 なお、この二日目の午前中の時間帯は、オリジナルプランでは、一考の書いた小説「執念」の犯人役になってもらったモデルの女性に、お詫びを兼ねてお会いしたいと申し入れていたのだが、結局は返事をもらえず、急遽、証券会社の担当者への挨拶に切り替えたのだった。
 やはり、犯人に設定された彼女は面白くなかったのだろう。そんな経緯を思うと、所詮、この時間帯は会えない魔の時間帯だったと一考は思うのだった。いずれにしても、一考の頭の中には、少し気になる女性として、今後も未練が残ることになる。
 そういうことで、ブログを送信した後は、チェックアウト時間ぎりぎりいっぱいまで部屋で休んでいた。それでも12時からは、同期の仲間のスリーNさん達と一席を楽しむことにしていたので、10時にはホテルを出て東京駅に向かった。前日の夕方の待ち合わせ場所にあった本屋で時間を調節し、この日の待ち合わせの場所である日本橋の八重洲の一角にあるすし屋に向かった。
 ちょうどお昼の食事時と重なったため、その店はかなり混んでいた。前夜一緒だったN氏に加えて、1年7ヶ月前の時に顔を出してくれた後二人のN氏の三人に、飛び入りでもう一人の仲間が顔を出してくれて、賑々しい5人での宴席となった。幸い、この頃には一考の二日酔いも持ち直していて、ほぼいつもの一考に戻っていた。
 限られた時間だったが、政治、経済、社会、スポーツ、それに俳句など多くの話題に大いに花を咲かせた。普段の付き添い生活では、看護婦さん以外に会話の相手のいない一考には、大いに発散できる楽しい場であった。そして、あっという間に時間が過ぎて行ったのである。
 宴席からは離れ難い心境だったが、一考は予定通り東京駅発4時過ぎののぞみに乗った。京都経由で湖西線堅田駅に戻ったのは7時過ぎだった。駅前のスーパーに駐車しておいた車で病院に急いで戻った。雅子は、しっかりと目を開けて迎えてくれた。どうやら、自分の不在の間には、特に何もなかったようでほっとしたが、ふと気がつくと、ベッドのエアマットの電源が抜けていた。掃除した際のうっかりミスであろう。看護婦さんに確認して差込みをし直してもらった。
 かくして、足掛け二日間の久し振りの上京は、二つの味の違う楽しい出会いに満喫し、無事にその日程を終えた。(本項はこれで終わり、明日から第三項として「アクシデント」(仮題)を連載します)

1297 年俸

 稼いでいる人は稼いでいるもんだ。それにしても、大企業のトップの年俸の高額さにはびっくりである。

1.独り言コラム
 日産自動車のカルロス・ゴーン社長の年俸が8億9100万円で上場企業の役員でトップだとの発表があった。2位がソニーのストリンガー会長兼社長である。正直言って、そこまで高額だったとは驚きである。上場会社113社の中で、1億円以上の年俸者の数が213人もいるという。中には赤字で無配当の企業の中にも何人かいるようで、別世界の話のように、筆者には響く。
 そのベスト25のリストを見ていて、筆者の関心を惹いたシリコーンビジネスでライバル会社だった信越化学の金川千尋社長が5億3500万円で6位にランクされていることである。同氏は今年で84歳なのだが、未だにご健在のようで現役社長を続投中で、その社長暦も今年で20年目である。ワンマンもいい処だと思う。いい加減に若手に譲られたらと思うのだが、…。
 一方、先月末に政治家の議員所得が発表されていたが、それによると、トップが自民党の衆院議員の井上信治氏で1億6377万円、2位が民主党の松本龍氏で8616万円だった。興味を惹いたのは、その日の紙面には、あの大阪府知事の橋下徹氏の所得が5282万円と出ていた。その内訳には半分ぐらいが過去のタレント時代の清算分が含まれているという。こうして見ると、政治家は表向きにはそれほど高額な報酬はもらっていないと言えそうだ。
 高額という観点からは、スポーツ選手の突出した年俸額は格別で目立っている。但し、これらの方々については、選手寿命を勘案して見る必要はあろう。手元の2007年度のデータによると、あのタイガーウッズ選手は85億円、F-1のミハエル・マッハが83億円と群を抜いている。大リーガーではヤンキースのアレックス・ロドリゲスが31億円でトップ、因みに松井秀喜が7億2千万、イチローが5億3千万という。
 一方、日本のプロ野球選手では、今年度のデータとして、巨人の李承が6億円、ラミネスが5億円で1,2位を占め、日本人では金本知憲と岩瀬仁紀の両選手がトップで4億3千万円で全体では3位だという。
 因みに、日本人のゴルファーでは、昨年の賞金王の石川遼選手が2億円弱、女子では横峯さくら選手で1億7500万円だった。
 他方、趣味の将棋の世界では、ここ暫くは、やはり、羽生名人がトップを誇っていて、毎年1億円以上のレベルは堅持している。小さな世界だが、額もそこそこのレベルをしっかりとキープしている。
 ところで、昨日、思い切った処分を決めて、名古屋場所を強行することになった大相撲の世界だが、ここでは、横綱の月給が282万円で、他の給与や懸賞金などを加えると、横綱の年俸は1億3千万円程度となる。他のスポーツの世界に比べても、そんな突出はしていない世界のようである。
 なお、年俸の話題からそれるが、大関琴光喜が解雇処分になったのは、見せしめ的な厳しい処分に見えて、何となく気の毒な気がする。そこには、何かはめられたような気がしないでもない。それというのも、この事件は、もともと処分は厳重注意程度にするから、正直に話せということで自白を誘導した経緯だったと筆者は理解しているからである。それだけに、話の展開上、卑怯な騙し討ち的な対応となったことに、許せない怒りを覚える一面がある。見た目には、琴光喜関は、人柄は良さそうなので、この挫折をバネにして、芸能界などの別の世界で返り咲くチャンスはありそうだ。心機一転、頑張って欲しい。
 もう一度年俸の話に戻るが、一般のサラリーマンの年間給与は、そういう意味ではささやかなもので、生涯給与を考えても、多い人で4~5億円程度と言われている。それだけに、これらの法外の高い年俸を聞くと、別世界の話だと思ってしまう悲しさがある。
 
2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床。体重、61.4Kg.雨は降っていない(AM4時過ぎ現在)
 昨日の雅子も前日並みに小康状態だった。月一度のお坊さんの月参りがあったため、車椅子での散歩は取り止めた。この日は一考も疲れていたのか、付き添いながら居眠りして過ごす時間が多かった。

3.連載、難病との闘い(1262) 第五部 どこまで続くこの苦闘(39)
  第一章 十年目の闘い(37)

 (2)付添い生活での喜怒哀楽(その19)―久し振りの上京⑨―
 いつものように、派手ではないシックなスーツに身につけたAさんは、今夜も、清楚で清潔感と明るさに溢れていた。
 その到着が、ちょうどタイミングよく間に合ったということで、四人は揃ってビールで乾杯した。かちっとグラスが触れ合う音が、一考のハートに心地よく響いた。とにかく、二人とも、前回会った際よりも、それぞれ大きく昇進されていて、…。
 そこには、如何にも国際企業としても、実力本位の思い切った人事が進められていることに驚きながらも、二人の大抜擢に、大したものだと感心するのだった。そして、改めて、心からのお祝いを申し上げたのである。二人の話では、会社の景気もそれまでの不景気を乗り越えて順調に回復しているということだった。
 頃合を見計らって、一考が持参していた新聞の切抜きを取り出した。それは、今年の1月5日付けの日経新聞の夕刊に掲載されたAさんの紹介記事だった。そこに附されている写真の人物と向かい合って直に話しが出来ていることへの心地よさで、写真と本人を見比べながら、一考は少し興奮気味に話題にのめりこんでいた。
 その夜に話した内容は、事細かに覚えてはいないが、とにかく楽しい会話の連続だった。途中で、Aさんが、この日の約束をした後で、仕事の絡んで別のところから会食の話もあったのだが、先約優先ということで、それを延期してもらたっという話の紹介があった。自分達との約束を優先してもらったということに、一考の感激も一入だった。同氏のそんなちょっとした大胆さが好きだった。時々、垣間見せるその種の思い切った行動は、経営には必要な前向きに通じのものだと思うのだった。
 かくして楽しい夢のような数時間はあっという間に過ぎ去った。久し振りに介護の生活を忘れての発散に大いに満足していた。正直言って、さよならを言うのが辛かった。今度何時会えるのだろうかと思う一方で、多分、これが最後の出会いになるのだろうと考えていた。そういう意味では、楽しい夢を与えてくれた素晴らしい一席だったと、一考は三人に感謝しての「さよなら」だった。
 幸いなことに、地下鉄の丸の内線の最終電車に間に合った。渋谷駅から、だらだら登りの宮益坂をホテルに向かう一考は、ユーモラスな千鳥足になっていたが、それは、充足感に満ちたものだった。ホテルに戻ったのは1時を少し過ぎていた。(以下、明日に続く)

1296 反則で勝つ

 ベスト8の戦いに入っているW杯サッカーは迫力があって面白く、また教えられることも多い。中でも、咄嗟の反則行為が、チームの勝利に結びついた昨日ウルグアイの戦いに、考えさせられることは多い。

1.独り言コラム
 それは意識した戦術と云うよりも咄嗟の行為だったと思う。ウルグアイとガーナーの延長戦の終了間際、ウルグアイのゴール前の混戦で、そのプレイは起きた。ガーナーの選手が打ったシュートを、ゴールポスト前にいたウルグアイのスアレウ選手が手で弾いたのである。ウルグアイは失点は免れたが、明らかに反則で、スアレス選手は直ちにレッドカードで退場となった。当然なことにガーナーにPKが与えられた。これを決めればガーナーの勝ちで、アフリカ勢では史上初のベスト4進出だった。
 しかし、ドラマはそんな筋書きを許さなかった。ガーナーのキッカーとなったジャン選手が蹴ったボールは、ゴールポストを叩いたのである。あの駒野友一選手と同じようなシーンだった。ジャン選手の脳裏には、これを決めれば勝ちだと云うプレッシャーがあまりにも強かったのであろう。
 つまり、ここで筆者が言いたいのは、この場合は反則で失点を防いだことで、結果的には、それによって勝利を得たウルグアイから見れば、金星の反則だったといえる。戦いには、必要な反則があるということなのだろうか。まさに、「なんたるちあ」(なんということだ!)という複雑な心境だ。
 菅総理の対応にもそれに似たような行為がある。内閣成立後に予算委員会や党首討論も開かずに、政治と金などの臭いものには蓋をして、一目散で選挙戦に逃げ込んだ対応だ。この場合はルール違反ではないが、慣例から逸脱した行為であることは確かである。まさに手段を選ばずという強引な戦略である。しかし、この場合は国民がきちんとした判断を下すだろう。
 また、ここに来て菅総理は、9党首揃っての党首討論会からも逃げている。8党から攻められるのは大変だということのようだが、今までの選挙戦でこのような態度を取る総理はいなかった。慣例を無視する菅総理には、大いに期待はずれと申しておこう。
 ところで、ルール無視では、中国の「元」は、その気になる一つである。市場の原理を無視した対応で許せない気持ちでいっぱいだ。中国共産党の一党独裁の対応には、アメリカのオバマ大統領もお手上げの感がある。先日のG20の前には、胡錦濤首席は「元」に関して、少し柔軟な姿勢を見せはしたが、実際には形作りにしかなっていない。為替レートは、その国も体力、実力に応じたもので市場原理で決められるべきであって、今の中国への不満は高まるばかりである。
 あのシーシェパードの乱暴な行為は、ルール違反を通り越した、もってのほかの行為である。国際的に認められた日本捕鯨であるはずなのが、世界の誹謗の的になるのは何故なのか。日本はやられっぱなしと云うのが頂けない。
 ところで、ルール違反の最たるものは、何と言っても北朝鮮の拉致問題だろう。しかし、北朝鮮には話が通じないという壁があってどうしようもない。拉致に関わった人間が表彰されるなどとんでもない国である。あの小泉総理が二度も訪問したのが今は昔の物語なのが、被害者にはどう映っているのだろうか。
 とにかく、勝つために、何をしてもいいという訳ではないということは確かである。しかし、そうは言いながらも、昨日のウルグアイの選手が咄嗟に行なった手でボールをはじき出した違反行為に、大きな価値を認める自分に複雑なものを覚えている。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時10分起床。体重、61.4KG.。曇り空。
 昨日の雅子は終日まずまずの様子だった。担当の看護士さんがこまめに看に来てくれたことも幸いだった。終日、雨が降っていたが、2時過ぎから1時間弱、二日ぶりにリクライニングつきの車椅子で館内を散歩した。

3.連載、難病との闘い(1261) 第五部 どこまで続くこの苦闘(38)
  第一章 十年目の闘い(36)

 (2)付添い生活での喜怒哀楽(その18)―久し振りの上京⑧―
 友人N氏と顔を合わせてから15分ぐらい経過した時点でB氏が姿を見せた。相変わらず淡々とした顔つきだが、そのほっそりとした身体には元気が漲っている。一考は、多忙な中で時間を割いてくれたB氏にお礼を言い、近況などの話題を口にしながら挨拶を交わした。そこには、1年9ヶ月ぶりという時間的な間隔への抵抗は全く感じなく、直ぐに和気藹々の会話となった。 
 B氏の話では、今夜のもう一人の同席者のAさんは、予約先のレストランに直行することになっているということだったので、B氏の誘導で、そのレストランに向かって歩き出した。どうやら、そのレストランは、直ぐ近くの新丸ビルの中にあるようだった。
 そういえば、一考には、この改築された新丸ビルに入るのは初めてであった。それもそのはずで、前回来た時点では、ビルそのものは殆ど出来上がっていたが、まだ内装工事の最中だった。大都会の変貌の早さに感慨を覚えながら、随分と田舎者になってしまった自分を思うのだった。B氏が案内してくれたそのフロアーはレストラン街になっていて、なかなか素敵な店が並んでいた。一考は、その辺りの店の多様さに目を奪われながら、久し振りの大都会の華やかな世界をエンジョイしながら、その前を行くB氏とN氏の後ろを追っていた。
 B氏が入ったレストランは、ちょっとした高級感のある落ち着いた店だった。既に、かなりの客で席は埋まっている。三人は、その奥まったところにあるこじんまりした小部屋に通された。そこは4人ぐらいの会食にはぴったりのスペースだった。どうやら、この種の小部屋は、このレストランには、この一つしかないようだった。他のお客とセパレートされていて、何か特別な待遇を受けているようで、ちょっとした優越感に浸れる雰囲気を楽しめた。
 B氏に向かい合って、N氏と一考が並んで座った。他のお客達と隔離されているので、ぐっと落ち着いた気分を味わうことが出来た。ここならゆっくりと落ち着いて会話を楽しむことが出来る。一考はB氏の行届いた配慮に感謝するのだった。
 三人は、互いに、近況を語りながらAさんの到着を待った。多忙なAさんだけに、この時間帯で抜け出すのが大変なのだろうと一考は考えていた。やがて、B氏が頃合を見計らうように、「先に始めていよう」と云うことで、飲み物を頼んで間もなくだった。落ち着いたビジネススーツに身に包んだAさんが姿を現した。(以下、明日に続く)

1295 好取組が目白押し

 FIFA南アフリカ大会は、残された8試合(3位決定戦を含む)は、全てのカードが好取組であって目が離せない。目が離せないのは、そればかりじゃない。今や、世界、日本は好取組が目白押しである。

1.独り言コラム
 W杯サッカーの準々決勝で優勝候補筆頭だったブラジルがオランダに逆転で敗退した。これで、オランダ初優勝の目が出て来て、日本チームの強さが改めて評価されるかもしれない。
 目下の話題の好取組と云うことでは、大相撲の特別調査委員会と相撲協会との大一番が展開中だが、明日に出される相撲協会の結論が注目されている。ここで、徹底的に膿を出すことの必要性が強調されている。
 その一方で、今朝の毎日新聞には、魁皇関が琴光喜関の扱いについて、「クビにすれば、解決なのか」という意見を述べている。友人として、一緒に稽古をしてきた仲間としての問題提起である。たまたま、一昨日帰国した岡田ジャパンのチームワークのよさが強調され、駒野友一選手への仲間の優しさがファンの心を熱くさせたが、この魁皇関の心境にも心動かされるものがある。話は違うが、皇太子様の愛娘、愛子さんは琴光喜関の大のファンだった。琴光喜関救出の番狂わせに期待したい。
 好取組というような冗談が利かないのが、南北朝鮮の対立だ。局地戦争の可能性さえも払拭できない緊張感もあるという。金正日の後継者とされる三男のジョンウン氏が指名されるタイミングも絡んでいて、朝鮮半島の動きからは、暫くは目が離せない。
 民主党の新旧幹事長の舌戦もなかなかの好取組である。老練の小沢一郎と若手の枝野幸夫の論戦は野次馬的にはなかなか面白い。しばらくお休み頂いていたはずの小沢氏が、どうしても黙っていられないようだ。岡田ジャパンのようなチームの和が見られない民主党の党内事情が浮き彫りで面白い戦いだ。この好取組は、参院選の票の行方を随分と複雑にしているといえよう。
 その一方で、菅直人総理と谷垣禎一自民党総裁の取り組みが迫力がなく、がっかりである。通常なら、この取り組みが横綱同士の結びの一番として人気を呼ぶはずなのだが、平幕同士の取り組みにレベルダウンしているのが情けない。びっくりしたのが、論客だということだった菅直人総理が、党首揃っての討論から逃げていることだ。まさに「なんたるちあ」であり、がっかりである。
 ローカルな取り組みかもしれないが、橋下徹府知事と平松邦夫市長の戦いも異色だがなかなか迫力がある好取組で面白い。当初は仲が良かった二人だが、大阪都を巡る問題で、二人は完全に対立関係になった。この論争に関する限り、橋本府知事が今のところ圧倒している様相である。
 もう一つ、あまり知られていないが、相撲ファンと囲碁将棋ファンの戦いがある。NHKは今までは、常に大相撲中継を囲碁将棋中継よりも優先して扱ってきている。つまり、相撲が行なわれている際には、囲碁将棋のタイトル戦中継は、時間をずらした形でこじんまりと扱われてきた。目下、大相撲中継をやるか、やらないかで検討中であることから、若し中止となれば、囲碁将棋ファンには大変な朗報になるのであるが、…。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時起床。体重、61.2Kg.曇り空。
 昨日の雅子だが、午前中は少し痰に悩まされていたが、その後は安定した状態に戻った。この日は、一考も歯医者に行かねばならず、他の予定もあったことから、車椅子での散歩は取り止めた。リハビリも首筋辺りに重点が置かれていて、心配だった首の曲がりが少しずつ治り始めているようだ。

3.連載、難病との闘い(1260) 第五部 どこまで続くこの苦闘(37)
  第一章 十年目の闘い(35)

 (2)付添い生活での喜怒哀楽(その17)―久し振りの上京⑦―
 ジャイカの建物見学を終えた一考は、広尾駅に出て、来た時の逆のルートで渋谷に戻り、青山のホテルにチェックインした。時刻は4時半を少し過ぎていた。ジャイカの建物のイメージが、一考が想定していたものは大幅に違っていたことに、一考は、見に来てよかったと思うのだった。それというのも、ボリビアに派遣されていた男女の恋愛小説については、少し書き始めていたのだが、その書き出し部分は、このビルを舞台にしていたからである。一考は、全面的に書き直しが必要だと自分に言い聞かせるのだった。なお、後日譚だが、その後、ばたばたしていて、作品の進捗はほとんどストップした状態にある。
 さて、いよいよ、今回の上京のメインイベントである今夜の食事会である。待ち合わせの約束時間が東京駅丸の内近くの一角で6時である。少し余裕を持ってゆくと考えると、遅くともこのホテルを5時に出た方がよい。そんな計算をしながら、一考は、部屋に入ると、パソコンを取り出し、株価やニュース、面白そうなトピックスをチェックした。しかし、特に、これといった話題もなかった。その後、シャワーを浴びようかと思ったが、疲れていたので、暫くベッドの仰向けになって休んでいた。これから、期待の皆さんに会えるという期待で少しときめいたものを覚えていた。
 結局シャワーを浴びずに、予定通り、5時前にホテルを出て渋谷駅まで歩き、銀座線から池袋線を乗り継いで東京駅の丸の内北口に出た。幸い、まだ5時半を過ぎた時間だったので、駅前にある大きな本屋で時間を過ごすことにした。本屋の規模が凄く大きくて、ローカルの本屋では見られないような本が沢山並べられていて、そのタイトルを見ているだけでも楽しかった。
 待ち合わせの場所は、その本屋を出た辺りのちょっとした広場だった。まだ少し時間は早かったが、その辺りの様子を窺っておこうと本屋を出た。そして、ぐるっと辺りを見回したところで、既にN氏が来ているのを発見した。すんなりとした出会いだった。一考は、今回の件で手配していただいたことに対しお礼を言った。N氏は相変わらず元気そうで、颯爽としておられた。二人は、そこで雑談を交わしながら、今夜の主役の二人が姿を現すのを待つことにした。夕方のこの時間帯だけに、人の行き交いが多かった。(以下、明日に続く)

1294 リカバリーキック

 あの決戦のPKで失敗した駒野友一選手のリカバリーキックに期待しよう。

1.独り言コラム
 岡田ジャパンのさむらい達が、昨日の夕方、関西空港に堂々の凱旋(?)をして、記者会見に臨んだ。あの交通の便が悪い関西空港に、ファンが4200人も集まるという大変なフィーバーぶりだった。ファンと云うのは不思議な存在だ。感動を生で味わうという以外に、何のプラスもないのに、これだけの人が集まる熱気は、一体、何なんだろうと思ってしまう。それほど大きな「感動」を与えてくれたということなのだろう。
 筆者はPKで失敗した駒野友一選手のコメントに注目していたが、記者会見でのテレビ中継時間帯では同氏の出番はなかった。その後のニュースなどにも注目していたが、残念ながら、昨夜は、同氏のコメントに接することはなかった。
 しかし、今朝の新聞でそれを確認できた。毎日新聞は、次のような印象に残る言葉を伝えてくれている。
 「仲間の励ましの言葉で帰って来ることが出来ました。」
 「脳裏にしみついて離れないのはあの場面で、外した瞬間、やってしまったという気持ちになった。」
 「負けは負け。しっ借り自分の心に刻みたい。」
 「逃げるつもりは一切ない。もし、同じような場面があれば、迷わずけりたい。」
 人間は、一生懸命やっても、心ならずも失敗することはある。正直言って、自分もそんな人間の一人だったと思う。70年の人生を振り返れば、大事な場面での失敗が多かった。それだけに、そのような立場の方々の言葉には、大変な関心があって、その一言一言に、しみじみとした感動を覚えるのである。同氏は、今回の経験を無にしないためにも、必ずや、見事なリカバリーキックに見せてくれるだろうと大いに期待している一人である。
 ところで、ここに来て、株価の動きが大変だ。東証は、昨日までの7営業日連続大幅な値下がりで、トータル1047円、およそ10%も下げた。ニューヨークのダウ平均も、今朝も下げていて、今日の東証もまだ下げが続きそうで、9000円割れが心配である。その一方で、日銀が昨日発表している景況感は5期連続改善しているという。経済の動きは複雑だ。一体どこまで落ち込んでしまうのか心配だ。ここでも、駒野選手ではないが、早い機会のリカバリーキックを期待したい。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時50分起床。61.7Kg.。入浴。外は曇り空。
 昨日の雅子は、幸い熱はなく、痰もまずまずで、午後にはリクライニングつき車椅子で散歩。この日は館外に出て外の空気に触れてみた。比較的症状が安定していたように思う。

3.連載、難病との闘い(1259) 第五部 どこまで続くこの苦闘(36)
  第一章 十年目の闘い(34)

 (2)付添い生活での喜怒哀楽(その16)―久し振りの上京⑥―
 一考の関心は、そのジャイカの建物から見える周辺の景観にあった。ぐるっと見回すと、なかなか雄大な景色が一考の視線を圧倒した。ビルの西側の少し離れた一角に、大変大きなマンション群がある。その辺り一帯は、小高い丘状になっていて、そこに豪華な高級高層マンションが聳え立っているのだ。広尾ガーデンヒルズと称されていて、文字通り、「ヒル」の上に建設されたマンションエリアなのである。そして、その巨大マンションの建物に背合わせするよう形で、やはり小高い丘の上の一帯は、聖心女子大学関連の建物ゾーンだった。ジャイカビルからは、敷地内の建物は何も見えないが、そこには、幼稚園を含めた一連の関連の建物があるようだ。一方、ジャイカビルの南側、東側にも、幾つかの高いビルも見受けられるし、北側にも広尾ガーデンヒルズのように大きくはないが、ちょっとしたマンション群があって、このジャイカのビルは、5階建てとは言いながら、大きなビル群の谷間に遠慮気味に佇んでいるこじんまりした建物と言えた。
 数年前だったと思うが、そこの理事長があの国連弁務官を務めた緒方貞子さんに代った。それ以降、それまでの方針が見直され、それまで派遣者用の研修所として使用していた役割を思い切って地方に移し、ここは立地条件の良さを生かした形で、地球広場としての親しみを持たせたビルに衣替えされたのである。その際の内装改築工事が行なわれた結果、当時の研修所の面影は全く一掃されたように思われた。
 ビルに入った一考は、案内板に従って、一階にある展示室を見学した。そこにはジャイカの具体的な活動状況を説明したパンフレットやちょっとした現物が展示されていたが、これといった関心を示すものはなかった。2階には資料室があった。若しかしたら、ボリビアに行った彼女の出張報告などの痕跡があるのではということで探してみたのだが、うっかりして、結婚後の名前で探していたために、見つけることは出来なかった。後で、そういえば、その時点ではまだ独身だったことに気付き、馬鹿だなあと反省したのだが、後の祭りであった。
 彼女達は、このビルで寝泊りしていたというから、その辺りの雰囲気を味わおうと、3階から5階まで上り下りして、当時の研修所としての様子を探ってみたのだが、変わり様が大きいようで、今一つ実感を得ることは出来なかった。
 所期の目的の収穫が乏しいまま、そのビルを出た一考は、参考のためにその付近を少し散策した。広尾ガーデンヒルズの大きさに感嘆しながら、聖心女子大構内に向かった。坂道を登って、ゆったりした構内の雰囲気を味わいながら、幼稚舎への入口付近まで進んだ。しかし、そこから先に進むには入門許可証のようなものが必要のように思われたので、そこで折り返して元来た道を戻った。一考は、その坂道を歩きながら、毎日、この坂道を登って幼稚舎に通うのも、子供たちには大変だろうと思った。しかし、気が付くと、親たちが車で送り迎えをしているのである。おそらく、裕福な家庭のお子さん達が多く通っているのだろう。一考は余計な取り越し苦労に苦笑するのだった。(以下、明日に続く)

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