プロフィール

相坂一考

Author:相坂一考
滋賀県大津市出身
07年1月に推理小説「執念」を文芸社から出版
14年7月に、難病との戦いを扱った「月の砂漠」を文芸社から出版

このブログは3部構成です。
 1.タイトルへの一言。
 2.独り言コラムで、キーワードから世の動きを捉えようと試みる。
 3.プライベートコーナー
   (2015-06-03に修正) 

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1719 奇手で虚を突く

 初手にびっくりの新総理の幹事長人事であった。将棋に喩えるなら、さしずめ、初手「5八飛」若しくは「3六歩」「9六歩」といった奇手である。果たして、この手は「妙手」なのだろうか。

1.独り言コラム
 第95代内閣総理大臣の指名を受けた野田佳彦総理は、幹事長に参院議員会長の輿石東氏を指名した。筆者は妻のいる病院で、携帯のニュース速報で知ってびっくりだった。輿石氏は、あの小沢一郎氏に近い大物なのだ。
 泥鰌だと称した男だけに、常識的な手を指すのだろうと思っていたが、まさに虚を突いた驚きの出だしの人事だった。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の気概で、小沢グループの取り込みを図ったのだろう。思い切った発想だが、下手すると「ミイラ取りがミイラになる」というリスクも高い。
 野田総理は、その後の人事で、政調会長に代表の座を争った前原誠司氏を、国対委員長に平野博文氏、幹事長代理に樽床伸二氏を決めた。それ以外では、官房長官には岡田克也氏、それに、代表選を競った鹿野道彦氏や海江田万里氏を閣内に再任させるという情報が報じられている。
 お手並み拝見としながらも、初手の奇手には驚かされたが、その後は常識的な手が指されつつある。ところで、あの「二番では駄目なのですか?」の蓮舫氏を入閣させるのだろうか。
 さて、その大事な頂上決戦で完敗した前原誠司氏の心境だが、想定外の展開に忸怩たる思いで一夜を過ごしたことだろう。後輩とは言え、当面のライバルに生涯の最大の戦いで敗北を喫した痛みは本人にしか分からないものがあると思う。
 世の中には、その道での実力は上であっても、大事な頂上決戦で敗れるということは稀にある。先の女子サッカーのW杯決勝戦で、世界ランク1位のアメリカが、なでしこジャパンに苦杯を喫したのもその一例と言えるかも知れない。
 将棋の世界で、永世名人を争った羽生、森内の頂上決戦の事例がある。それは、木村、大山、中原、谷川の永世名人に次ぐ、第十八世永世名人を掛けた戦いだったが、森内俊之氏が奪取し、羽生善治氏は第十九世永世名人となった。他棋戦で圧倒的な強さを見せつけていた羽生善治氏だったが、森内俊之氏の後塵を拝することになったのは意外な結果だった。しかし、その悔しさを一斉口にしなかった羽生2冠はさすがだと言いたい。
 かくかくしかじかで、戦いには実力者が勝つとは限らない。勝った方が強いのである。今回の頂上決戦で敗北した前原誠司氏は、今回の人事では、大人しく政調会長を受諾し、野田総理を支えることになった。将来、同氏が頂上を極めることはあるのだろうか。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時50分起床。体重、62.0Kg。今日もお天気は大丈夫そうだが、台風の接近が気になる。
 このところの雅子は、今一つ元気がない。時々、何か音声を出すが、苦しんでいるようでもない。目を開けるのも容易でなさそうだ。どうなってゆくのだろうか。

3.連載、なんたるちあ(37)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(12)

 「相ちゃんのおっしゃる通りで、あくまでも法律は厳守が前提です。もともとこの研究会は、JRの改善点を見出そうとして、その種の事例を取り上げている訳ですから、キャンセルして払い戻す話はここではなかったことにしましょう。いずれにしても、このような事例を研究すること自体は問題ないはずです。改革提言のための研究ですからね」土屋が今度は自信を持って力強く宣言した。
 「分ったわ。スリルを楽しんでも、嘘をつくようなキャンセルはしてはいけないということですね」純は片目を瞑って、にやっと笑ってそう言った。
 「そういうこと。よく分ってるじゃない。いい子だよ」土屋も笑ってそう言った。
 「そうだよ。純ちゃん。十分に気をつけてね。意識的にやったことが分れば、捕まっちゃうかも知れないよ」相田も改めて注意を喚起した。純は神妙な顔で頷いた。
 「私にも一つだけ気になることがあるの?」今度はママが真面目な顔で口を挟んだ。
 「どうぞ、ご遠慮なく」と土屋。
 「いい年をしてこんなことを申し上げるのはなんなんですが、冒頭の土屋さんのご挨拶で、この研究会の目的が、大企業の権力の盲点、怠慢などを突いて風穴を開けるところにあるんだと大儀名分をおっしゃったのですが、今の事例2では、両手に荷物を抱えた乗客を見て、親切心で案内したことが乗車券のチェックを怠ったというミスに繋がった訳で、改革提案の立場からは、その親切心を評価するのではなく、チェックを怠ったことを取り上げることになるのが少し引っ掛かるの」この界隈で長年商売をやって来たママの発想にしては意外な純情な指摘であった。
 「おっしゃる通りの面もありますね。困った人を助けて上げるという親切心は評価しないといけませんね。仕事に忠実になった結果、この世から親切心がなくなってしまっては、ぎずぎずした寂しい世の中になってしまいますからね」土屋も尤もな指摘であると思って頷きながら、テーブルのグラスに手を遣りビールを口に運んだ。
 「ですから、親切心も忘れずに、なおかつきちんとしたチェック業務も果たすことが、JRの職員に求められる訳で、これはどんな仕事だって同じだと思うんです。いわゆる社内教育で徹底するのでしょうね。ママの場合は、親切心が客を持て成す基本だから、特にそのことが気になるのでしょう」相田が真面目な顔つきで、ママの立場をサポートした。
 「そういうことね。何だか子供みたいなことを言ってしまったわ」ママはそう言って皆にビールを注いでその場を繕った。
 どのような展開になるのか、誰も事前には分っていなかったが、こうして第一回研究会が終わってみると、なかなか中身のある研究会であったという満足感をメンバー全員が感じていた。(以下、明日に続く)
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1718 すっとこどっこい

 「馬鹿やろう」という啖呵を切った威勢のいい言葉だそうだ。7年前に野田氏が国会対策委員長の時に使ったのだが、筆者は恥ずかしながら、その時までこの言葉を知らなかった。

1.独り言コラム
 年金の未納三兄弟が話題になった2004年頃、野田氏は国対委員長だったが、その時に同氏が威勢よく発したのが、この「すっとこどっこい」だった。筆者は、初めて聞いた言葉だったので、凄いインパクトを受けたのを覚えている。顔に似合わぬ(似合った)ことをいう男だとの同氏への印象は強かった。
 さて、今回の代表戦では、終盤戦になって前原誠司氏が立候補を決断したことで、一転して泡沫候補になったとさえ揶揄された野田氏だったが、「すっとこどっこい」泥鰌は柳の下でしっかり生きていた。
 結果論だが、はっきり言って、前原氏の執った戦術が大失敗だった。小沢氏に票をもらうために挨拶に行ったこと、外国人から受け取っていた政治資金について、土壇場で改めての説明を行なったタイミングの悪さも予想外に大きくマイナスに作用したようだ。そこへ持って来て、昨日の野田氏の演説にインパクトがあった。司馬良太郎、藤沢周平などの三人の時代(歴史)小説家の名前を挙げて、彼らの作品から学んだ教訓を披露し、加えて朝顔が綺麗な花を咲かすには、夜の闇と夜の冷たさが必要だと指摘して、自分の考えを投影した話ぶり、そして、最後の決め手となった「泥鰌は金魚にはなれない」との相田みつおの言葉で締め括った。なかなか聞かせる話だった。
 しかし、学生の弁論大会ではない。永田町の政治のプロたちが、そんな短発の演説で、この難問を抱えた日本の舵取りを任せる人を選ぶ決め手にしたことに吹っ切れないものを覚える。しかし、逆に言えば、彼らの多くにはまだ政治のプロになっていない連中が多くいたということになろう。それに、当日までに投票する候補者を決めていないという政治家の多さにもびっくりだった。信念、信条と言ったものが定まっていない政治家が如何に多いかということである。
 けちをつけるつもりはないが、筆者は、この野田佳彦氏の思慮の浅さにがっかりした記憶がある。あの永田メール事件で、野田氏は国会対策委員長だったが、更なる情報の入手を図らんと、永田氏から相談を受けた際に、金は2000万、3000万でも用意するからと言って、その情報を買うことを勧めた張本人だった。その結果、前原代表の引責辞任となったが、ブレインだった野田氏がもう少し機転を利かせていたら、事態は大きく変わっていただろう。
要は、その程度の男だった野田佳彦氏がトップに登りつめたのだ。泥鰌が頂上に登って仕事ができるのか。お手並み拝見という見方もあるかも知れないが、こんな危急存亡の今の日本には、そんなのんびりしたことを言っている余裕はないはずだ。
 昨日の株価の動きは実に微妙だった。後場が始まって株価は急上昇し始めて一時は120円以上も上がったが、前原氏の敗北が決まった時点で一気に反転し大きく下がったのである。そして、そのまま大引けとなった。経済界の野田氏への見方は、昨日時点では、様子見となったのである。
 負けた前原氏にはまだまだ次があると思うが、今回の敗北の体験は、同氏の奢り、脇の甘さを反省するいい機会となったはずだ。やがて、日本は彼を必要とするはずだ。更なる研鑽を重ねてその時に備えて欲しい。
 さあ、今日からは野田氏の人事が始まる。先ずはその対応振りを見てみよう。幹事長、官房長官、そして重要閣僚に誰を配するのか、将棋で言えば、序盤での戦いの構図が見えて来る。野田新代表の最初の試金石に注目したい。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時起床。体重、61.4Kg。今日のお天気も晴れだそうだ。
 昨日の雅子は、前日と同じで、今一つ元気がなかった。目を開けるのも大儀になって来ているようだ。何となく気掛かりな今日この頃だ。

3.連載、なんたるちあ(36)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(11)

 「どうぞ、どうぞ。この研究会はフリートーキングが前提ですからご遠慮なくどうぞ」と土屋が優しく発言を促した。皆が純に視線を送った。
 「無傷で残った切符は往復切符の帰りの切符ですよね。キャンセルをした際に、帰りはどうされたのかとの質問を受けられたはずですね。どうお答えになったのでしょうか?」如何にも純らしい質問だった。
 「多分、車で帰ったとか、急いでいたので帰りは飛行機で帰ったとでも言ったのではないでしょうか」土屋も本人にそこまでは確かめていなかったようだ。
 「なるほど。そこで、改めての質問ですが、この研究会の前提は、不正はしない、法律を守るということでしたよね。実際に一度使用した切符を、未使用ということでキャンセルすること自体には問題がないのでしょうか? 相ちゃんが言っておられた法的な面での扱いを確認して置きたいの」純が真面目な顔つきで質問した。酒場でアルバイトしている単なる小娘と見ていただけに、その真面目な指摘に、今までの彼女に対する先入観を訂正しなければならないと二人の男達は感じていた。
 「いい質問。この点が法的にどのような扱いになるのかは専門家に確認する必要があるでしょう。今の時点での自分の考え方は、意図せずに、結果として無傷な切符が手元に残った訳だから、JR職員の私が言うのも変なんですが、何も、わざわざJRに申告してお返しする必要はないのではと思っているのですが、しかし、それを清算して払戻金を受け取るのは、ちょっと引っかかる問題ですね。相田さん、どうお考えですか?」土屋は困った顔つきになって、相田にボールを投げ返して来た。
 「先日、妻の弘子が同じ指摘をしたんですよ。なかなか難しい判断ですよね。例えば、道でお金を一万円拾ったとしましょう。法的には届けなくてはなりません。しかし、一万円程度であれば、どうでしょう。届けない人も結構多くいるのではと思うのです。その例えに似ているようにも思います。しかし、お金のやり取りを伴う嘘は、法律的には詐欺ということになるのではと思いますが、正しくは、弁護士などの専門家の考えを確認する必要があるでしょう」法律に明るくない相田には精一杯の説明である。
 「払い戻しをする時に『使わなかったのでキャンセルする』と言えば、嘘をついたことになりますが、『もう不必要だから、キャンセルしたい』と言えば、嘘をついたことにはなりませんよね」純が一つのアイディアを提供した。
 「なるほど。不必要になったというのは事実ですわね」ママの真奈美も相槌を打って二人の男達の反応を見た。
 「純ちゃんって頭がいいね。確かに、そういう言い方もあるかも知れないが、道義的には引っかかると言う点では変わりはない話であり、我々のこの研究会の目的から逸脱する話になります。やはり、法に触れる可能性のあることは慎むべきでしょうね」相田はそう言って土屋の顔を見た。(以下、明日に続く)

1717 やきもき 

 語源ははっきりしないが、「焼燃気」(やきもえぎ)の省略形と云うことらしい。「やき」は「世話を焼く」の意味で、「もき」は語呂合わせだという。

1.独り言コラム
 筆者には、今日の3時頃までは「やきもき」が続くことになりそうだ。
 注目の民主党の両院議員総会は、今日の11時から開催され、ここで、次期総理を選ぶ民主党の代表選挙が行なわれるのだ。投票は12時半頃から始まるだろうが、一回目の投票では決着はつかない模様で、決戦投票に持ち込まれる可能性が高い。従って、新しい代表が確定するのは2時から3時頃になるものと思われる。
 今の情勢は、豪腕、小沢グループの支持を受けた海江田万里氏が大きくリード、2位争いが混戦で、前原、野田両氏のつばぜり合いが続いているようだ。
 筆者が支持する前原誠司氏の支持が意外に伸びず、大苦戦を強いられている。各新聞社の記事を見ても、前原、野田両氏の二人の争いは接戦のようで、優劣については、各紙は微妙な表現になっていて、はっきりした形勢判断は出ていないようだ。前原支持ファンとしては、昨日から「やきもき」した状態が続いている。さあ、どんな結果になるのだろうか。
 スポーツの世界でもやきもきする展開がいっぱいである。カナダで行われていた米国女子ゴルフツアーでは、昨日の3日目まで終始トップにいた宮里藍選手だったが、今朝の最終日では意外にもダボが出る展開で、順位を大きく下げ16位タイで終った。ファン、アンチファンをやきもきさせた4日間だったが、土壇場で罠に落ちたようで、アンチファンの溜飲を下げさせる結果となった。一方、筆者がファンの宮里美香さんは、今日は3打伸ばして、藍選手に1打差と迫り、順位も18位タイと大きく上げて終った。やきもきしたのは宮里藍選手自身だったかもしれない。
 国内ツアーでは、男子のKBCオーガスターでは、石川遼選手が追い上げる展開となったが、一歩及ばず2位タイに終ったし、女子のニトリレディースでは、有村智恵選手も追え上げならず、プロ入り6年目の笠りつ子選手が初優勝した。石川、有村ファンにはやきもきの吹っ切れない一日だった。
 プロ野球の接戦が多くてファンをやきもきさせた一夜だった。それでも阪神、巨人、中日は接戦を何とか勝ちきったが、連勝を続けていた楽天は延長戦で敗れた。星野監督を始めとするファンのやきもきは手に取るように分かる気がした。
 世界陸上では圧倒的な強さが期待されていたボルト選手が、百メートル決勝でフライイングを侵し失格、ファンのやきもきが落胆に転じたレースだった。
 リビアのカダフィー大佐は依然として逃げ回っていて、関係者をやきもきさせているが、テロ組織のアルカイダのナンバー2のアブドゥール・ラフマンはアメリカ軍によってパキスタンで殺害されたという。テロに不安を抱くものにとっては、やきもきも一段落といったところではなかろうか。
 多少のやきもきは精神面での活性化に繋がり、精神衛生上は必ずしもマイナスではなさそうだ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 2時半起床。体重、61.7Kg。今日のお天気は晴れ模様だ。
 昨日の雅子は、声を掛けると目を開けて応じてくれるが、全体的に元気がないといった様子だ。テレビを見せてやっても、かつて好きだったタレントが出て来ても、画面に視線を送ることはなかった。

3.連載、なんたるちあ(35)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(10)

 じっと聞いていた相田が口を開いた。
 「事例1と比べて見ますと、そうですね。似ていると言えば似ていますね。例えば、新幹線内での検札がなかったこと、新幹線構内の出入りで自動改札を使用せず、駅員のいる改札を通って特急券だけのチェックを受けたこと、或いは特急券だけを手渡したこと、そして、結果的に乗車券が生き残ったのですね。違いは、JR構内への出入りの仕方で、それぞれ全く別で、なかなか面白い事例じゃありませんか」相田は二つの事例を比較しながら、その共通点と相違点について素早く分析を試みた。
 「ここで注目すべきは、新幹線構内への出入りで駅員がいる改札を通る場合は、特急券のチェックに重点が置かれていて、乗車券のチェックがおろそかにされているという実情ですね。この点は改善点の一つとして提言対象にしたいと考えています」土屋も、二つの事例でポイントとなる共通点を指摘して自分の見解を付け加えた。
 「なるほど、それも面白いご指摘ですが、駅員の立場からすると、それにはそれなりの理屈も考えられますよね。つまり、乗車券は既にJR構内に出入りする際にチェックしている訳ですから、新幹線構内への出入では、特急券に重点を置いてチェックすることになるのは当然の成り行きかも知れませんね」相田が駅員の立場から一つの見解を披露した。
 「なるほど」土屋も尤もな内容であると頷いた。
 「この二つの事例で見逃してはならないのは、それなりのラッキーな条件が幾つか介在していたことです。例えば、事例1では二時間半以上も新幹線が遅れて混乱していて車内検札ができなかった。事例2では、荷物を両手で持っていたことで駅員が配慮してくれたことがキーポイントになっていますね。」相田もそういう分析が得意のようで饒舌になっていた。一同はその通りと言わんばかりに頷いて見せた。
 「それで、相田さん、今日はもう時間もあまり残されていませんので、更なる詳しい分析などについては、次回に譲ることにしたいと思うのです。次回は、この二つのケースをベースに、具体的にどんな要因が、合法的に格安に新幹線に乗車できた事例を生んでいるかを議論したいと思います。勿論、新しい事例の紹介はウエルカムです。如何でしょうか」土屋は腕時計に目をやって次回以降の取り組み方について提案した。
 「いや、何かに夢中になっていると時間が経つのが早いですね。進行は全て土屋さんにお任せします。」相田も特に異論もなかったのでその提案に同意した
 「一つ伺っていいかしら?」今まで黙って聞き役だった純が真顔で発言を求めた。(以下、明日に続く)

1716 不安と期待が混在の週末

 担ぐ神輿は軽くてパーがいいという小沢一郎氏の名言が、今回も脚光を浴びている。ゴルフはパーはいいが、総理がパーでは戴けない。

1.独り言コラム
 小沢氏は、今の日本の危機を真剣に考えているのだろうか。総理の座をおもちゃ扱いしているようで戴けない。海部俊樹、羽田孜、それに先の鳩山由紀夫のように、かつて神輿に乗せられた方々は何を思っているのだろうか。
その鳩山氏のグループの海江田万里経産相を小沢氏は鳩山氏と合意して神輿に乗せた。鳩山氏の心境は分からないが、これで基礎票では圧倒的に海江田氏がトップに立っている。一回目の投票で200票を獲得すれば、小沢氏の思惑通りになるが、果たしてどうなるのだろうか。
 それにしても党員資格のない小沢一郎氏と既に総理を失脚した元総理が結託して次期代表、総理の選択に大きな力を発揮しているのは納得しかねる状況だ。これでは、民主党への国民の期待は完全に裏切られた形になっていると言わざるを得ない。
 その一方で、国民からの支持が高い前原誠司氏は大ピンチに見舞われている。ここに来て意外なほど前原氏への支持が伸びていない。同じグループの野田佳彦財相との2位争いが熾烈だ。支持しているファンとしては大フアン(不安)である。
 不安と言えば、118年ぶりにハリケーンに襲われている北米の東南部の方々だ。ニューヨークの37万人を含む230万人に避難命令が出ている。さすがに、米国ではスケールが大きい。
 汚染物の中間貯蔵所を福島県にお願いしたいと、菅総理が最後のお願いをしたが、さすがに、福島県としても分かりましたとは言えない。この話は、沖縄の基地問題、原発を抱える地域、更には、放射性物質の廃棄物処理場の六角村の話しに合い通じる不安を誘発する問題だ。何処かが負担、引き受けざるを得ない訳だが、…。
 スポーツの世界では世界陸上が韓国のテグで始まった。初日でのマラソンで、ママさんランナーの赤羽有紀子さんが5位に入る健闘、棒高跳びの沢野大地選手、ハンマーの室伏広治選手が一回目の試技で予選を突破し、決勝での大きな期待に繋がっている。
 TBSの独占放送だが、今回も織田裕二、中井美穂のコンビがナビゲートしている。さすがに中井美穂さんも少し容色の衰えはあるものの、二人の息の合ったコンビはさすがだ。下司の勘ぐりをして見たくなるのは、筆者の野暮な骨頂だろう。
 今週の女子ゴルフツアーでは宮里藍選手が絶好調だ。三日目の今日も首位争いを展開中だ。今週の彼女には不安はない。多分、優勝をするのではなかろうか。筆者がファンの宮里美香さんは、今週は今一つの調子で静かである。そんな時もあるのが普通の人間だ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床、体重、61.7Kg.今日のお天気は晴れ後曇りの予報だが、…。
 昨日の雅子は全体的に元気がないといった様子で、寝たきり状態の入口に来ているようで、心配である。

3.連載、なんたるちあ(34)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(9)

 「なるほど、そうすると、その課長は、はつかり2号の自由席特急券は買わずに済んだのですね」土屋の説明が一段落したのを捉えて、相田が事実確認した。
 「そういうことです。このケースについても、JRとしては対策を考えなければならないポイントの一つで、会社への改革提言の対象には致しますが、この研究会では、新幹線を対象とした事例に絞っておりますから、ここではこれ以上触れません。私がご紹介しようとする事例は、この後に起きたのです」土屋はそう言って話を続けた。
 「課長は、この盛岡で、新幹線8時11分発のやまびこ4号に乗り換えて東京に向かうのですが、彼が盛岡駅の新幹線改札の手前にある自動切符販売機で自由席の切符を買って、自動改札を通ろうとしたところ、改札近くにいた職員の方が優しく手招きして手動の改札を指差してこちらを通りなさいというように案内してくれたのです。朝も八時過ぎ、始発駅で乗客もまばらだったこともあって、お通夜の着替えと鞄を両手に持っていた乗客を見た駅員が親切心からの配慮だったようです。課長は、一瞬、躊躇したものの、そこの券売機で買ったばかりの特急券だけを見せ、それに検印をしてもらって新幹線の構内に入ったのです。この事例のポイントの一つはまさにここでして、三戸―東京の復路の乗車券は無傷のままで新幹線に乗車出来たことです」
 「つまり、新幹線構内への入場時には、乗車券の検札を要求されなかったということなんですね」と相田。
 「そのようです。もちろん、乗車券を用意して手に持っていることを検札の駅員は承知していたようですが、ここでは改めてそれの確認はなかったとのです。多分、両手に荷物を持っていたこと、また自分の目の前で、特急券を買っているのを見届けていて乗客に対する信頼が潜在的に出来ていたからだと思われます。かくして、8時11分盛岡発東京行き“やまびこ4号”で東京に向かったのですが、この電車は込んでおらずのんびりとした旅だったのですが、どういう訳か、車内検札もないまま東京に到着、課長は自動改札を通らず、特急券だけを係員に渡し、新幹線構内を出たということです」
 「新幹線構内を出る際には、大抵の場合、乗車券をチェックされることは少ないですよね」自分にもそんな体験があったのを思い出してか、少し遠慮気味だったが、ママが口を挟んだ。
 「そのようですね。課長も、改札を通る際に係員に見せただけで、駅員は特急券だけを受け取ったとのことでした。そして、JRの改札はいつもの定期で出たということですから、手品ではなく乗車券が無傷のまま課長の元に残ったということです。本人も、会社に戻って来て気が付いたそうですが、これを、何もわざわざJRに届けるのも変だし、またその必要はなかろうとのことで、少し躊躇はしたそうですが、ささやかな恵みということで、この未使用の切符として払い戻したということでした。以上が『事例2』の全容です」紹介を終えると、土屋は、ほっとした様子で、残っていたグラスのビールを飲み干した。(以下、明日に続く)

1715 投了の風景

 投了と云うのは囲碁・将棋などで、一方が負けを認めて勝負が着くことである。

1.独り言コラム
 勝負事で勝負がついた瞬間の風景にはいろんなケースがある。一般のスポーツでは、ガッツポーズなどで、勝者が、勝った喜びを素直な形で表すのが普通である。
 野球では、ホームランを打った時には、ホームに帰って来た当人とのハイタッチは、今ではほとんど常態化している。ゴルフでもバーディを取った際には、本人がグリーン上で、軽くガッツポーズで喜びを表している。
 しかし、日本の伝統ある囲碁・将棋と云うゲームでは厳しい戦いの投了の瞬間でも、極めて静かである。大抵は、負けた方が、静かに駒台に手を置いて投了を告げるのが多いし、また「負けました」と口にしながら軽く頭を下げることも多く見られる。その際、勝った方は、ほっとした表情を見せることはあるが、これまた静かに対応しているのが普通だ。
 そうは言うが長い歴史の中では、幾つかの例外風景があった。その一つは、加藤一二三九段が、中原誠名人から名人位を奪った名人戦最終局で、勝ちが見えた投了の数手前に、奇声を発したという事例があるし、数年前のA級順位戦(名人挑戦者決定リーグ)で、藤井九段が羽生九段に逆転負けを喫し、よほど悔しかったのか、駒台の駒を盤上にぶっつけたという異様な投了の風景があったという。人間である以上、感情が先走ってしまったのだろうが、将棋では相応しくない風景だった。
 さて、一年2ヶ月間総理を務めた菅総理が昨日退陣を表明し、記者会見を行った。空き菅、カラ菅、スッカラ菅などと徹底的に揶揄された菅総理だったが、投了を告げるその表情は、それほどの悔しさは見られず、それなりにやったという自負があったようにも見えた。まあ、自分なりには納得していたのではなかろうか。それにしても、ここ数日の夜は、親しい人を呼び出して飲みに回っていたという。菅総理の場合は、一国の総理といえども、普通の人間に過ぎなかったようだ。
 それに対し、リビアの独裁者カダフィーは敗北を喫しても未だに逃げ回っているようだ。徹底抗戦を叫んでいると言うから、同氏には「投了」といった考えは存在しないのだろう。
 芸能界引退と云う突然の「投了を宣告」をした島田紳助氏は、業界には大きなインパクトを残したが、その後の報道で、黒い交際の中身が、本人の告白よりも、もっとどろどろしたものだったことが判明してきており、同氏がいい加減なことで誤魔化していたという不誠実さがあらわになって来ている。
 「頭がいい男」だったというだけに、投了の風景としては、あまりにも杜撰過ぎたように思う。要は、そのような男だったということなのだろう。
 「飛ぶ鳥水を濁さず」の風景が、日本人の「投了」風景には相応しいと多くの人が思っているに違いない。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時半起床、体重、61.7Kg.今日もお天気はすっきりしない曇り空のようだ。
 昨日の雅子の症状は前日よりは持ち直していた。午後には予定通り入浴。しかし、呼び掛けへの反応は今一つで、テレビへ視線を送ることもほとんどなかった。全体的に元気がないといった様子だった。

3.連載、なんたるちあ(33)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(8)

 満足そうな顔つきで、土屋さんはゆっくりとした仕草を見せながら、ジャケットの内ポケットから小さなメモ用紙を取り出した。
 「それでは、私の方から『事例2』をご紹介しましょう。先に、結論的なことを申し上げますが、相田さんの『事例1』に似ています。しかも、この事例は、近く東北新幹線が八戸まで延長されることになっていますので、その時点では成立しない事例であることをお断りしておきます」
 土屋はそう言って、グラスのビールを少し口にした後、その事例の紹介に入った。
 「これは、ある一般企業の課長をしている友人が、郷里の青森県の三戸に住む部下のお父さんのお通夜に、上司として参列された時の話です。お通夜はその三戸で行われたのですが、ご承知の通り、三戸は東北本線で盛岡からローカル特急で一時間ぐらいの処です。東京からの距離が600キロを超え往復割引が効くことから、課長は、乗車券は東京―三戸までの往復切符で購入しました。この事例は課長が三戸から東京に戻る復路で起きたドラマです」そこまで言って土屋はグラスのビールを口にした。
 「通夜の翌朝、課長は、少しでも早く東京に戻ろうと、三戸駅発、朝一番の電車に乗るべく早めにホテルを出ました。三戸での盛岡への始発は「はつかり2号」で6時56分発だったのですが、駅に着いたのが6時半頃だったようです。自動切符売り場で、盛岡までの乗り継ぎの自由席特急券を求めようとしたのですが、自動切符販売機では、乗り継ぎ特急券を取り扱っておらず、近くに駅員も見かけなかったので、仕方なく、車内で自由席特急券を購入しようとそのまま駅員のいない改札を通ってホームに出たのです。そしてホームで暫く待って、入って来た特急はつかり2号に乗車しましたが、幸か不幸か、盛岡までの間では、車掌が現れず、特急券を買いそびれたまま、予定時刻の7時55分に盛岡に到着したのです」(以下、明日に続く)

1714 自分がやらねば、誰がやる!

 オレルアンの乙女、ジャンヌダルクを思い出させるような勇気ある決断、行動は、いつの時代にも、何処の国であっても、国民が待望しているものである。

1、独り言コラム
 民主党の代表選で、当初は出馬しないと見られていた前原誠司氏が、この内外の国難を乗り切るために自らが先頭に立ちたいと出馬を決意した。仲間からの強いサポートが同氏の決断を促したようだ。明日が告示である。果たして、どんな結果が出るのだろうか。
 今回の選挙でも、キャスティングボートを握っているのは、あの小沢一郎氏であると言うのが、相変わらずの構図であって面白くない。一昨日には、前原、小沢会談が行なわれたが、僅か10分間程度の短いもので、その会談では、小沢氏からの支持の確約は得られず、物別れに終わったようだった。果たして、前原氏は、勝ち切ることが出来るのだろうか。
 さて、このままではまずいと判断し、自らが立ち上がって行動を起こすという勇気ある決断の事例では、先の東京都知事選での石原慎太郎氏の出馬も、そうであった。石原氏も一旦は出馬しないと決めていて、前神奈川県知事の松沢成文氏にバトンタッチするつもりだったが、直前の世論調査で、そのまんま東(東国原英夫)氏が有利との情勢に鑑み、それではまずいとの判断で、老体に鞭打って四選に立ち上がったというのである。都民はその石原氏の勇気ある決断を支持したことはご案内の通りである。
 大阪の橋下徹知事が、知事を辞職し市長とのダブル選挙に持ち込み、自らは大阪市長選に出馬するという。ここまで大がかりなことをやってまで、大阪都を目指すという同氏の考えが府民から支持されるかどうか、これまた興味深い同氏の決断だ。自分がやらねば、誰がやると言った思いが強いのだろう。
 そういえば、あの東シナ海の尖閣諸島で起きた中国漁船衝突事件で、そのビデオをインターネットで漏洩したSengoku38氏、こと一色正春氏の勇気ある決断、行動もその一つだった。このままではまずいという判断で、自分がやらねば誰がやると言った思いからの勇気ある行動だった。
 世界では、遂にリビアの開放が実現しそうだ。40年以上も続いたカダフィーの独裁時代に終止符を打つことになる。このままではいけないと言う鬱積していた国民の強い意思が、勇気ある行動に結びつけたのだろう。反政府国民評議会が、どんな新しい政治を生み出してゆくのだろうか。それにしても、まだカダフィー大佐は徹底抗戦を叫んで逃走中だ。
 なお、今週の米国女子ゴルフツアーはカナダで行われているが、目下、第一日が進行中で、宮里藍選手がー7でホールアウトし、トップに立っている。彼女も、今週は自分がやらねばと思って頑張っているのだろう。彼女は先週末から好調を持続しているようだ。果たして、今期2勝目はなるのだろうか。筆者期待の宮里美香さんも-3でいい処につけている。これまた楽しみだ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時40分起床、体重、61.7Kg.今日もお天気は不安定で雨が降ることもあるとの予報だ。
 昨日の雅子は朝から血圧が低く反応が乏しい一日だった。痰も相変わらず多く、体調が今一つの一日だった。

3.連載、なんたるちあ(33)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(8)

 「この事例は、つい先日のあの豪雨の日に、妻が偶然に体験した話です。この日は新幹線がその豪雨で二時間半以上の遅れを出していました。土屋さんも大阪への出張の帰りに、その新幹線の遅れに巻き込まれましたよね。」相田はそう切り出し、妻の雅子が体験した「京都―東京間の乗車券が無傷で手元に残った経緯」を事細かく話して聞かせた。最初の事例ということもあった、メンバー全員も強い関心でその説明内容に聞き入っていた。
 「なかなか面白いお話ですね。本研究会の最初の事例として大変相応しい事例だと思います。身近な人のご体験話には何とも言えないリアリティと迫力がありますね」土屋は本気で喜んだ顔つきで相田の肩を叩いた。
 「言うまでもないことかもしれませんが、この事例が成立した主たる要因を考えて見ますと、先ずは、乗車券の買い方で、入場する際に時間がなくて、とりあえず、京都までの切符を買って入場したこと、次いで京都駅に着いてから、その構内で改めて東京までの切符を買ったというステップ。つまり、乗車券をたまたま二枚の切符に分割して買ったことが効いていますね。そして、新幹線構内に入る際に、たまたま一台の自動改札機が故障していたため自動改札を通らずに、駅員のいる改札を通り、単に特急券の切符を見せただけで通過できたこと、更に、新幹線内での検札がなく、新横浜でのローカル線への乗り換え時にも、特急券を手渡しただけで通過できたこと、加えて、横浜駅で途中下車した際に改札員が検印を押さなかったことなどが大事なポイントでした。猫じゃありませんが、たまたまが重なったことがポイントであります」相田は「たまたま」という駄じゃれの言葉を駆使し、妻の雅子に説明したと同様の解説をして皆の様子を窺った。
 「なるほど、いろんな要因が偶発的に重なって成立した、奇跡的な事例ということなんですね」土屋が興味深そうに頷いた。
 「その通りです。そのたまたまの要因のいずれか一つでも欠けていたら成立していなかった事例で、そのようなケースが再現される可能性は、確率的にはそれほど高くはありません」
 「再現性の確率は別として、大変面白い事例のご紹介、並びに分析と解説、有難う御座いました。この研究会の最初の事例としては大成功の内容であったと思います。そこには、JRとして大いに反省しなければならない事案が多く含まれていたと思います。有難う御座いました。それでは、今度は、私からも一つの事例を紹介しましょう。その前に、これからの進め方を見据えて、今の相田さんの事例を便宜上『事例1』と呼ぶことにし、今後新しい事例が出て来る度に連続番号を付して『事例X』というように命名して行こうと考えます。宜しいでしょうか、相田さん」土屋が一歩先を読んでの適切な提案をした。やはり、JRへの提言を頭に置いていることもあって、土屋のこの研究会に対する積極性が目立っている。
 「グッドアイディアです。異議ありません。事例1という記念すべき称号を頂いて光栄です」そう云いながら、相田は内心では、自分が遊び半分で臨んでいたに対し、土屋が、冒頭のキックオフの挨拶といい、今の提案といい、前向きに踏み込んだ対応をしていることに、自分自身も何か引き締めなければいけないものを感じ始めていた。(以下、明日に続く)

1713 美学の研究

 いわゆる学問の美学はさて置いて、「男の美学」というような表現で使われる「美学」は、どんな場合を指すのだろうか。

1.独り言コラム
 一昨日の夜の島田紳助氏の引退記者会見で、最後は自分の美学を受け入れて欲しいと結んでいた。如何にも、彼らしい感動的な決断、選択という印象を演出していたが、これが、いわゆる美学の定義に該当するのだろうか、ということを考えてみたい。
 確かに、今回の島田紳助氏の芸能界引退と云う衝撃的な決断は、本人も述べていたように、一番厳しい選択をしたように見える。会見では、それまでの同氏のいわゆる黒い交際は、自分の判断では、「セーフ」だとの認識にあった、と説明し、その判断が甘かったと反省したとしている。しかし、その後の報道を見る限り、黒い交際の実態は、もっとどろどろしていたように思われる。これ以上、芸能界に留まっていれば、その辺りの汚れた部分が更に露呈して来て、泥まみれになってしまう危険を察知し、美学と称する言葉を乱用し、実態の糊塗を意図する選択をしたのではなかろうか。そんな風に見えて来てしまうのは、筆者の偏見なのであろうか。
 筆者は、あくまでも、出所進退に関する際に多用される「人間の美学」という表現は、「自分の哲学に基づいた、潔く、爽やかな決断」であると考えている。
 ところで、最近の引退劇での鮮やかな美学の事例だが、島田紳助氏が挙げていたが、お笑いの上岡龍太郎氏の事例は、確かにその一例だと思う。あまりにもあっさりした引退劇だった。また、筆者の選択では、あの小泉純一郎総理の引退劇もその代表的な事例だろう。同氏の場合は、その後もマスコミの前には顔を出さずに静かにしていることが、その美学を更に価値あるものにしているように見える。
 少し前の事例では、三島由紀夫氏の割腹自殺の驚愕の事例があるが、あれは、まさに究極の美学だったと筆者は位置づけている。
 ところで、男の美学が話題になる事が多いが、女性の場合にもその種の事例は幾つかある。代表的なのは、歌手の山口百恵さん、西田佐知子さんなどがある、お二人とも見事に専業主婦に徹しておられる辺りにある種の感動さえ覚える。また最近では、トリノオリンピックで金メダルを取った直後に鮮やかな現役引退を演じたフィギュアスケートの荒川静香さんの事例もその一つだろう。
 いずれにしても、美学と云うからには「清潔さ」が前提であり、今回の島田紳助氏のような黒い交際の場合には、該当しないのではなかろうか。確かに、同氏のもっている才能の豊かさは買うにしても、この引退には美学というよりも、黒い中身の糊塗が優先しているように見えるのである。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 2時半起床、体重、61.6Kg.今日もお天気は雨模様のようだ。
 昨日の雅子は痰が多くて苦しんだ一日だった。それでも、午後に車椅子での散歩をしているときには、痰も抑えられて少しは楽になっていて様に思う。このところ、痰との闘いの日々である。

3.連載、なんたるちあ(32)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(7)

 「それでは、ママさんからも何かコメントを」土屋がタイミングを捉えて促した。
 「その『はいぼく』はさて置いて、私は、単なる場所の提供者に過ぎませんので、お願いとして、せいぜい頻繁に研究会を開いて頂いて、商売の面で潤えれば幸いなのです。宜しくと申し上げておきます」ちゃっかりとしたママの挨拶に一同は拍手した。
 「特別会員の純ちゃん、何か言いたいことあるでしょう?」土屋がそれとなく純の発言を促した。今夜もピンクのスーツが可愛く似合って魅力的だ。胸の可愛いふくらみに清純なお色気があった。相田は思わず視線をその部分から外した。
 「メンバーに加えて貰ったことに感謝です。どんな事例に巡り合うかが楽しみです。勿論、誤解を受けないように十分に注意します」舌足らずの口調で、かわいくそう言って、皆のグラスにビールを注ぎ足した。和やかな柔らかいムードの中に、いつもとは違った盛り上がりが生まれていた。
 正直を云えば、この研究会がどのように進められて行くのかは、誰にも分っていなかった。当初は相田自身も、たかがお酒の上での遊びの集まりだと軽く考えていた。しかし、土屋には、この研究会はJR職員である自らが言い出したとの自覚があっただけに、遊びとは云いながらも、会社への提言というそれなりも目的もあって、張り切ってこの日を迎えていた。そして、やる以上は楽しんでやるべきとの意気込みが、冒頭での気真面目な挨拶を演出することになったのだった。その思わぬ波及効果で、研究会そのものにちょっとした張り詰めた真面目さを醸し出し、メンバーが当初考えていた遊び心をくすぐり、ある種の格調高い何かを期待させるフォーマルな場としての雰囲気を提供する成果となった。
 皆の挨拶も一段落すると、一同は改めてそれぞれの喉を潤しながら、相互に次なる研究会の展開を窺う形となった。ママも頃合を見計らって簡単な手作りの前菜をテーブルの上に並べた。土屋は、少し躊躇しながら間合いを取って再び口を開いた。
 「さて、ここからは、フリートークとしましょう。今夜は第一回ですから、何でも結構です。人から聞いた話、或いは自分の体験談などで主旨に合うような事例がありましたら、お話して頂くと有難いのですが。如何ですか、相田さん。何かキックオフに相応しい具体的な事例をお持ちではないでしょうか」土屋は、引き続き、この会議をリードしながら、徐にそして丁重に相田にボールを投げた。
 土屋の呼びかけに、相田が、ちょっと戸惑った顔を装いながら、満を持してしたように、妻から聞いた先日の話を持ち出した。
 「分かりました。ご指名ですので、私の方から最近あった実例をご紹介させて頂きます。これから紹介する事例が、それに相応しいかどうかは別として、本研究会での最初の事例としてご紹介できるチャンスを頂きましたことは誠に光栄であります」相田もまだ続いているフォーマルな雰囲気を意識して、やや大げさにかしこまった口調で前置きし、具体的な事例内容を話し始めた。(以下、明日に続く)

1712 仰天、衝撃の展開でかすむ前原出馬

 水原弘の歌の文句ではないが「黒い花びら、静かに散った」である。異能の持ち主、島田紳助氏が芸能界からの突然引退を表明した。このため他の大きなニュースがかすんでしまっている。

1.独り言コラム
 何事が起きたのか、正確に把握できないままニュース速報を見ていた。島田紳助氏の芸能界引退会見だった。どうやら、数年前にあった黒い交際が発覚したと言うことらしい。自らの判断では、セーフと判断していたが、所属している吉本クリエイティブがこれは許されるものではないという判断で、最も厳しい対応ということで、芸能界の引退と云う結論になったという。
 本人は、その記者会見で、金銭の貸し借りなど法律に抵触することは何もしていないと弁明する一方で、社会的な責任を取りたいということだった。
 とにかくテレビ界は大騒ぎしているに違いない。人気番組のMCで、彼の才能で成立していた番組が殆どだけに、これから、どう対応して行くか、てんやわんやであろう。
 つい、二日前には、NTV系列のあの24時間テレビのクライマックスで、今年の24時間マラソンを完走した徳光和夫さんと感激のトークをしていた島田紳助氏だ。徳光さんは、このニュースに、どう思っているだろうか。
 同氏が持っていた番組は、「ヘキサゴンⅡ」、「行列の出来る法律相談所」、「人生が変わる一分間のいい話」、「なんでも鑑定団」、「クイズ紳助くん」、「紳助社長のプロデュース大作戦」、更には、TBSの「オールスター大感謝祭」などと多い。いずれも人気番組で、これからどうなってゆくのだろうか。これを期に、番組終了となるケースも出て来るだろう。秋の番組改変期というタイミングでもあり、テレビ界、芸能界は今までにない混乱に陥るだろう。困っているのは、同氏にくっ付いていた芸能人たちだ。途端に路頭に迷うタレントも出てくることなるかもしれない。その一方で、自分に順番が回って来るかもしれないということで、ほくそ笑んでいるタレントもいるだろう。
 それはさて置き、とにかく、同氏は話術においては、独特の才能を持っていただけに、このまま居なくなってしまうには、極めて惜しい気もするが、黒い交際の前には、救いようがないのだろう。
 そういえば、つい、一週間ほど前に週刊誌で、阪神の金本知憲選手が、恐喝で訴えられたという記事があった、その際にも黒い交際の疑いがあるとも書かれていた。彼の場合は、本人も完全否定していた通り、大丈夫なのだろう。
 大相撲の世界で、同様に賭博が発覚し、黒い交際が噂された大関琴光喜関は、角界から解雇処分された。黒い交際は、有名人、タレントたちにとっては、タブーで許されない世界である。
 昨夜は、もう一つ、あの一斗缶猟奇事件の犯人が緊急逮捕されたという展開があった。殺されていた二人は、妻と息子のようだ。大阪府警の鮮やかな逮捕劇に、これまたびっくりである。
 この二つの大きな展開で、民主党の前原誠司氏の代表選出馬のインパクトが大きく減じられることになったのは、前原ファンには遺憾なことだった。
 世の中何が起こるか分からないし、一寸先は闇である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 配信時間が異例(午前1時前)で、まだ就寝していない。体重も未測定.今日もお天気ははっきりしないようだが、回復傾向にありそうだ。
 昨日の雅子は、まずまずの症状だった。しかし、前日に比べて、テレビに視線を送ることは、ほとんどなかった。火曜日は、介護士さんが多忙な日なので、車椅子での散歩はない日である。従って、寝たきりの一日だった。

3.連載、なんたるちあ(31)

6.不安な情報/事例研究会キックオフ(6)

 少し虚を突かれた相田だったが、やおら立ち上がってそれに応じたのである。
 「いや、驚きました。土屋さんの素晴らしいご挨拶がありましたので、それ以上何も申し上げることはありませんが、私の苦い経験から、一言付け加えさせて頂きたいと思います。ご承知の通り、昨年のことですが、仕事上でお上の手入れを受けたものであります。それだけに、たとえ遊びであったとしても、法律を厳守することを強調して置きたいということであります。」相田も、土屋が作ったセレモニー的な雰囲気を引き継ぎながら、最近自らに言い聞かせている考え方を披露して、一息ついてみんなの様子を窺った。
 三人とも、意外に真面目に聞いてくれていることを見て、相田は言葉を続けた。
 「とにかく、いくら悪法であったとしても、法は法であります。法治国家である以上、法律厳守を前提として楽しい研究会を目指したいということです。数年前の実例ですが、妻が勤めていたある有名大学の教授が、二つの大学を掛け持ちしていた数年間に、いわゆるキセル通勤をして逮捕されたことがありました。名誉ある地位にあった方が、「法」を侵したことで全てを失ったという残念な話もあります。土屋さんもおっしゃったように、展開によっては、誤解を受けるリスクもありますので、この研究会から得た知見の扱いには留意し、誤解を招くような適用は避けるべきであります。いずれにしても、この研究会では、大いに飲んで知恵を出し合って楽しみましょう」
 相田は、自分が会社の為にやったとは言え、独占禁止法違反で公正取引委員会の手入れを受けたこと、更に、妻の知り合いの教授が行った事例を取り上げて、法に対してはあくまでも厳守すべきであるとの持論を付け加えた。
 「そうよね。相ちゃんには、これ以上の余計な敗北記念日があってはなりませんからね」ママが冗談交じりに口をはさんだ。
 「はい、ぼくはもう沢山です」相田がママの冗談に「はいぼく(敗北)」に掛けて、低レベルのジョークで応じた。
 「何ですか、その『はいぼく』は。今一つのレベルですよ」ママのこの応酬を切っ掛けに、ちょっと硬かったムードから和気藹々の雰囲気に変わって行った。(以下、明日に続く)

1711 一粒で二度美味しい

 このキャッチコピーは、江崎グリコがアーモンド入りチョコレートを販売した際に使われたもので、今から半世紀以上昔の昭和33年のことだったという。

1.独り言コラム
 一つのことをなし遂げると、そのことで何度も嬉しい脚光を浴びるということは世の中には多い。
 今年の24時間テレビで63Kmを完走した徳光和夫氏は、昨日の日本テレビ系列のワイドショーなどで、何回も取り上げられた他、昨夜には特番もあって、さながら、徳光和夫デーのもてもて振りだった。一度の完走で、何度も美味しい時間を楽しんでいた。
 正直言うと、筆者は、それまでの徳光氏はそれほど好きではなかった。あまりにも、巨人一辺倒だったことに加えて、筆者と同様に、あまりにも涙脆かったからである。自らもそう思うのだが、男は人前では涙を見せない方がいいと思う。
 しかし、走った後の番組で、「もう走りたくない」とか、島田紳介に、「誘いがあっても、簡単にOKしない方がいいよ」と素直に言っている辺りは、実にまともな表現で、同氏の違った一面を見たようで、少し見直した。
 なでしこジャパンもW杯優勝という大栄冠で、歓喜の凱旋後、各地でもてもてだったが、この度、正式に国民栄誉賞を受賞した。35人もの団体での受賞は初めてのことで、異論を唱えている方も少なくない。いずれにしても、なでしこジャパンは、一粒で二度以上もの美味しさを味わっている。
 さて、民主党の代表選もいよいよ主役の前原誠司氏が出馬を決断したことで、今日辺りからぐっと盛り上がって来るだろう。このことで、それまでの野田佳彦氏の独走ムードを一変させたようだ。とにかく、「代表」即「総理」という一粒で二度美味しい代表だけに、その成り行きは全日本国民が注視することになる。果たして、前原氏は勝ち切ることは出来るのであろうか。なお、この場合の勝利は、単純に美味しいといった類のものではなく、この苦境の日本を救うと言う大役だけに、大変な苦しみを伴ったものであることは申すまでもない。
 ところで、今回の東日本大震災の大地震は、二つの地震が重なった結果、マグニチュード9というとんでもない地震になったようで、地震の被害に加えて、原発の事故という大変な被害を引き起こしてしまった。一揺れで二つの大きな災害を引き起こした訳で、三陸沿岸地区は、人類の歴史で最悪の衝撃的な被害を蒙ったのである。
 大袈裟でなく、今や日本は戦後最大の危機にある。この災害地の復興、混乱する経済界の脱出のためにも、新しい総理の強い指導力が待たれている。来週の月曜日にはその代表、つまり総理が決まるという。たった一週間でそんな大事な日程が組まれていることに、ちょっとした興奮と疑問を覚えるが、時間を掛けたからと言って、立派な方が選ばれるとも限らない。今は、「善は急げ」が優先されるべきだろう。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時50分起床。体重、61,7g。お天気は、今日も雨と曇りのすっきりしない日ようだ。
 昨日の雅子は、前日並みの症状だったが、聞こえ難くなっていたテレビのイヤホーンを取り替えたところ、テレビの画面に視線を送っているシーンが何回か見られた。これは、筆者には、嬉しい雅子の症状のカムバックである。

3.連載、なんたるちあ(30)

 6.不安な情報/事例研究会キックオフ(5)

 土屋と純を加えたメンバー全員が定刻の六時には揃った。相田は改めて皆のパンクチュアルな人柄を知った。一同はビールで乾杯してキックオフとなった。この研究会の言い出しっぺの土屋が、自然な流れでファシリテートする形になった。その手始めが、開会に当たって、土屋が少し緊張した面持ちで、全く予期していなかったユーモアに富んだ開会の挨拶を披露したのである。一同は少なからず驚きの様子で、その話に聞き入った。
 「世の中にはいろんな類の研究会がありますが、この研究会はそん所そこらにある研究会とはその性格を異にしています。世の中の現実に潜む抜け道や盲点にフォーカスし、それらを引っ張り出してその中身を分析し、その改善を提言して行こうという大それた目標を掲げて、大いにお酒を飲んで楽しもうという研究会であります。具体的には、JRという国家権力に匹敵する大企業を相手に、彼らが採用しているルール、日常業務の実態の中に潜在する抜け道や怠慢などの盲点を探り出し、指摘、提言することで、より一層の改革と健全な運営、経営を期すことを大義名分とし、大いにエンジョイしようとするものです。しかし、留意しなければならないことは、この研究成果が悪用されますと、法的な処分を受けるリスクが存在していることです。それだけに、この成果が誤って世間にオープンされるようなことにもなれば、善良な国民にその悪用を誘発させることにもなりかねません。それは、我々が決して望むことではないことも肝に銘じておくことが必要であります。それだけに外部への誤った漏洩には充分過ぎる配慮が必要であります」
 ここまで言って、土屋はにやりと笑って皆の顔を見た。自らをJR職員から離れた形で扱いながら、半ば遊びの研究会のキックオフに真面目さを装わせ、正義らしき品格を付与しようとする土屋の遊び心が面白い。土屋は一息つくと再び言葉を続けた。
 「さて、半分、冗談でありますが、権力構造に風穴を開けるような形になれば、それは痛快であり、遊びとしても快感を伴った楽しいものではないかと思います。延いては、それが日常の仕事でたまる不満や憤懣のはけ口となれば、我々の健康管理にも役立つという、まさに一石三鳥の試みとなります。大いに飲んで知恵を出し合おうじゃありませんか。それでは、スタートを祝って改めて乾杯と参りましょう」
 その土屋の再度の乾杯の呼びかけに、全員が改めて相互にビールでグラスを満たし合い「乾杯」とにこにこ顔で楽しそうに発声した。予期しない土屋のもったいぶった挨拶が、遊びに一種の風格を付与したことになり、のっけから活気に満ちたものとなった。一段落したところで、土屋が、自分が喋り過ぎたお口直しにという前振りで、相田に見識、格調ある発言を求めたのである。(以下、明日に続く)

1710 ロートルが頑張っている。

 ロートルとは中国語で、「老頭児」と書くと広辞苑にある。なるほど、と思わせる漢字の表現に納得である。

1.独り言コラム
 恒例の24時間マラソンで、今年は徳光和夫さん(70歳)が走った。時々、その様子を見ていたが、走っていると言うよりも歩いているような感じだったが、演出どおり、放送時間のぎりぎりの8時44分にゴールした。後の番組の「行列の出来る法律相談所」に出演し闘いぶりを語っていたが、それによると、走った距離は63.2Kmだったという。数年前の萩本欽一さんの場合は70Kmだったし、その人の体力、能力から逆算して距離を決めている訳で、ちょうどぎりぎりにゴールするのは計算通りの演出なのだ。このマラソンの初期の頃は、間寛平さんが新潟から武道館を目指した200Kmへの挑戦があり、この場合はさすがに遥か手前の埼玉県辺りで断念した事があった。そういう意味では、この24時間マラソンの戦いは、本人の戦いもさることながら、距離を設定する裏方、スタッフの演出の戦いということが出来る。
 かつて筆者が、長距離の歩きに燃えていた頃は、58Kmを11時間ぐらいで歩いた実績があった。従って、昨日の徳光氏の場合も、走ると言うよりも歩きの延長と考えれば、70歳といえども、そんなに難しいことではないと思う。それでも、かつて心筋梗塞を体験したということを勘案すると、まあ、ロートルがよくやった! と言えるだろう。なお、スターターにあの長島茂雄氏が顔を出していたが、…。お元気な姿にほっとした人は多かったに違いない。
 北朝鮮の金日正が専用列車でロシアを訪問しているという。一時はもう亡くなったとさえ言われていた男が、また健康を取り戻し、まだ一線で指揮している。独裁国ならではの陣頭指揮なのだが、三男の金正雲を後継に指名した後でも、こうして、まだロートルが頑張っているのは、やはり少し奇異に映っているが、何時まで頑張るのだろうか。
 さて、民主党の代表選挙も29日に実施されるということで日程が詰められている。既に6人が手を上げているし、注目の人、前原誠司氏も出馬に含みを残している。先週発売の週刊文春が、7人の候補者の頭文字を取って「またばかのかお」と書いていたのが面白かった。(前原、樽床、馬渕、鹿野、野田、海江田、小沢の頭文字)
 この中で鹿野道彦氏は来年1月には70歳で、昨日の24時間マラソンを走った徳光和夫さんとほぼ同い年である。かつては、政治家の場合は70歳でもまだまだ一線で活躍した人は多く、70歳以上の総理にも違和感は少なかったが、小泉さん以降は、さすがに、最近ではロートルという印象は免れない。筆者はやはり、若くて切れる「前原誠司」さんに期待している。昨日のTBSの朝の時事放談でも、同じ京都出身の野中広務氏は前原さんの名前を上げていた。
 スポーツ界でもロートルは頑張っている。この間引退した大関魁皇さんもその一人だったが、阪神の金本知憲(43才)さん、桧山進次郎(41歳)さん、更には楽天の山崎武司(42歳)さん、また、テニスではあのクルム伊達(42歳)さんらも頑張っているロートル仲間だろう。
 頑張っているロートルには拍手を送るが、国民の先頭に立つような重い役割につくことは如何なことかと思う。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時20分起床。体重、62.2Kg.お天気は今日も晴れ&曇りですっきりしないようだ。
 昨日の雅子は痰が多くて苦しそうだった。それでも、午後に実兄夫婦のお見舞いがあった際には、しっかりした顔で、目を開けてそれに応じていた。意識はしっかりしていることは確かである。

3.カラオケ奮闘記 休載

4.連載、なんたるちあ(29)

 (6)不安な情報/事例研究会キックオフ(4)

 ドアは難なく開いた。既にママが来て準備をしていたのである。
 「もう来ていたの。助かった」と言いながら、相田は、例のサムソナイトの鞄を持ってずかずかと中に進んだ。
 「どうしたの、相ちゃん、随分早いじゃないの?」今宵は少し若つくりのイエローのスーツで着飾った真奈美ママが笑顔で迎えてくれた。
 「そのコスチューム、悪くないじゃない」
 「だめ、相ちゃんは、いつもお口ばかり。うちのちびがからかうのよ。年相応にしろってね」
 「そうそう、息子さんがおられたんだったね。今、お幾つだっけ?」
 「それが、もう二十五なのよ。でも、まだまだ、子供でだめ。きちんと決まった就職をしようとせずプータローしてるから。好きなことしかしないんだから。部屋に篭って訳の分からないようなものに凝ったりして。困ったものよ」
 「何なの? 訳の分らないものに凝るって?」
 「それがよく分からないのよ。何かものを書いているようなんだけど。よく、分からない」
 「文才があるのじゃないの? どちらにしても、ママは偉いよ。自分で引き取ってちゃんと育て上げたんだから。立派なものだよ。それは、それとして、取り敢えず、冷たいビール一杯頂戴。喉が渇いた」
相田は、カウンターに腰を下ろすと直ぐにビールを所望した。ママは、冷蔵庫の中からビールを取り出し、グラスを二つ用意して、それぞれのグラスにビールを注いだ。
 「今夜は、敗北記念日ではないんでしょう。前回のお口直しに乾杯しましょうよ」
 「それがねえ。雲行きはよくないんだがね。まあ、いいや。乾杯、乾杯」相田はそう言ってグラスを合わせた。
 「雲行きがよくないって、どういうことなの?」一口グラスに口をつけたママが怪訝そうに訊ねた。
 「秋の天気は変わり易いということかな」今日の部下の話から始まった不安のことが頭を掠め、相田はそう口走ったが、この話はまだ次期早尚と判断し話題をそらした。
 「何よ。それ。ごまかしたりして」
 「ごまかしたりしてないよ。いつも、誠心誠意だよ。ところで、ママ、教えてよ。あの土屋さんはどういう方なの。JR東日本にお勤めで単身赴任しているという程度しか知らないんだ。今までは、お酒の上での単なる仲間ということで、あまり細かい素性などは聞かない方がいいと思っていたけれど、今日から始まる研究会のこともあるので、差し支えない範囲で知って置きたいと思ってね」
 相田は急に真面目な顔に戻って土屋のことを訊ねた。ママは相田の急な話題の転換にあきれた顔をした。
 「どうしたのよ。相ちゃん。話題を転々と変えたりして。今夜の相ちゃんはおかしいよ」
 「おかしい? そうか。変なんだ。人間ってたまにはそう言う日もあるよ」
 「土屋さんのこと、私もよくは知らない。お年が相ちゃんより五つぐらい若いということ、JRに勤務していて、何か企画調査関係の仕事だと聞いているだけよ」
 「それだけ? お二人はもっと深いご関係だと思っておりましたが?」
 「嫌な相ちゃん。今夜は、変な人を相手にするのはよすわ」
 ママとそんなたわいも無い話をしながらも、相田の脳裏からは、部下から齎された次期役員候補の話題のことがちらついて離れなかった。サラリーマンの悲しい性なのだろう。(以下、明日に続く)

1709 なかなかやるじゃない

 政治、経済、社会が混乱していて、先行きが見えず、明るい話題は少ないが、そんな中で、滋賀県、若しくは滋賀県出身者は、頑張った、或いは頑張っているのである。今朝は、滋賀県特集で、なかなかやるじゃない、の話題を拾ってみた。

1.独り言コラム
 今年の高校野球は、例年通りなかなか面白かった。しかし、筆者の直感予想が全く外れ放しだったのは戴けない。大会前には平安高校を、昨日の決勝戦の朝には、青森県代表の光星学院の優勝をこの蘭で取り上げた。直感のいい加減さにがっかりである。
 結果は、ご案内の通り、西東京代表の日大三高が10年ぶり2回目の優勝を果たした。またしても、東北勢の悲願の優勝はならなかった。
 この大会での滋賀県代表の八幡商業高校は良く頑張った。初戦で山梨県代表の山梨学院附属高校を、2回戦では東東京代表の帝京高校を9回の見事な逆転劇で破った。3回戦で栃木県代表の作新学院には惜敗したが、甲子園で2勝したのはセンパツで一度(1993年)あるが、夏の大会では初めての快挙だった。なかなかよくやった。特にこの3試合で3本のホームランを打ったが、その内、2本が満塁本塁打というのは大会史上の記録だという。
 ところで、昨日の日経新聞の日曜版、「プラス1」が特集で、「楽しめる道の駅」を取り上げていたが、西日本の部で、滋賀県の高島市の「しんあさひ風車村」が2位に選ばれていた。琵琶湖湖岸にオランダの田園風景をイメージした風車がポイント。しょうぶ園やスワンボートに乗れる公園、それにキャンプ場での宿泊も出来て、大人も子供も楽しめると言う。筆者も何回か立ち寄ったが、そんな高位にランクされるとは思ってもいなかった。なかなかやるじゃない、である。
 昨夕から始まっている日本TV系列の「24時間テレビ」のパーソナリティの一人に選ばれた宮川大輔さんは、中学時代は大津市の皇子山中学に在籍していた。筆者の次男と同学年だったという。同氏は早くから芸能界を目指し、中学卒業と同時に京都の学校に移って行った。従って公式の紹介では、同氏は京都府出身となっている。息子と同学年だった芸人ということでそれなりに関心を持って見てきていたが、初志貫徹で、全国区の芸人として活躍しているのを見ると、なかなかやるじゃないか、といった嬉しい気持ちになるのが不思議だ。
 福島原発事故での放射線汚染の影響が広がっている中で、滋賀県では、嘉田由紀子知事の指示で、早場米の検査が始まっていて、最初に検査を受けた高島市のお米には、放射線量に異常はなかったという。一足早く、近江米の安全宣言である。9月上旬までに18市町の収穫米についても検査されることになっている。他府県よりも一歩先んじた嘉田知事の対応に、なかなかやるじゃない、といった力強さを覚える。
 少し先の話しになるが、11月に行われる今年の全日本大学駅伝に、関東地区代表として、滋賀県出身の花田勝彦監督が率いる上武大学(群馬県)が初出場する。箱根駅伝では連続3年出場を果たしているものの、結果はいずれも冴えないものだったが、今年は、混戦の関東地区予選で6位に入って初めての出場権を得たものだ。なかなかやるじゃない、である。来月行われる箱根駅伝の予選にも、ぜひ勝ってもらいたい。
 とにかく、今年は、NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」で大ブームの恩恵に与かっての滋賀県である。そう言う意味では、面白しろくはないが、NHK様々、でもある。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時起床、体重、61.9Kg。お天気はすっきりしない。雨&曇りの空模様。
 昨日の雅子は痰が多くて苦しんだが、午後の散歩中は安定していた。しかし、目を開けている状態は、視点が定まっていない事が多く、少し心配である。

3.カラオケ奮闘記 休載中
  (一気に高まっていたカラオケへの関心が、ここに来て、ぐ~んと冷え込んでいるからである。)

4.連載、なんたるちあ(28)

 6.不安な情報/事例研究会キックオフ(3)
 訪問先のトメタオト社から戻ったのは三時過ぎだった。例の新幹線事例研究会にはまだかなりの時間があった。相田は直ちに自らがコンピューターを使って特別会議室の予約状況を調べて見たが、部下が言ったように人事部が予約していることが確認できた。落ち着かない気持ちで、相田は、何かもう少し突っ込んだ情報を把握する方法がないものかと思いを巡らせていた。
 暫くして、相田は自分のデスク上の受話器を取り上げダイアルをプッシュした。以下は、相田が喋ったセリフの羅列である。
 「もしもし、小山さん、相田ですが。ちょっと頼みごとだけど。この間飲んだ時に言っておられた中長期の計画のことで、一度、うちの連中にポイントだけでも話してもらえると有り難いんだけど、どうだろう?」
 「もちろん、十一月に入ってからで結構ですよ。その段階で纏められている内容で十分ですよ」
 「日程は、あなたの空いている時に合わせるよ。うん、うん」
 「十日はどうかな?」
 「空いてる。それは有り難い。じゃあ午前中で如何? OK、それは有難い。いや、チョット待ってね。勘違いしていた。十日にはPB会を予定していた。その翌日は、どう?」
 「それでもいい? 有難う。場所とかメンバーは別途連絡するよ。どうも、どうも」
相田はそう言って受話器を置いて一息ついた。どうやら、小山はまだ内示は受けていないようだ。もし、内示を受けていたら、十日の午前中は、その会議に呼ばれるはずである。「そうなると、立川かも知れないな」と相田は一人言を口走りながら、再びダイアルを押して人事部長の立川に電話を入れた。立川は直ぐに出た。
 「十日の午前中に時間が取れないかい? ちょっと相談しておきたい事があってね」
 「何ですか。難しいこと?」
 「いや、そうでもない。建設事業部の将来の人事計画のことで打合せておきたいと思ってね」と相田は予ねてから思案していたことを伝えた。
 「いや、その日はね、臨時株主総会が急に決まったので、人事部長としてその準備やその後の必要なアクションもあるので待機していなければならない。別の日にして欲しいんだが」
 「分かった。そしたら、又日を考えて電話し直すよ」相田は、やはりそうなんだ、と思いながら電話を切った。株主総会で人事部長が何かと準備したりすることはよくあることで、このやり取りでは、立川が内示を受けているか、否かの確証は掴めず、相田の気持ちを落ち着けるには至らなかった。
いずれにしても、相田は自分の不安を解消することが出来ず、もやもやした不安な気持ちで、あれこれと考えながら、重苦しい時間を過ごしていた。
 オフィスの正面の時計が5時を過ぎるのを確認した相田は、少し早目だったがオフィスを出て今日の研究会の会場である銀座の「蘭」に向かった。爽やかな秋晴れだったが、相田の気分は、依然としてすっきりしてはいなかった。
 夕方六時前の銀座、新橋界隈は、まだそれほど込んでいない。車もスムーズに走ったので「蘭」には三十分ほど早く着いてしまった。まだ開いていないかも知れないと思いゆっくりとドアを押した。(以下、明日に続く)

1708 紙一重

 世の中は大事なことも紙一重の差で決まってゆく事が多い。それでも、結果的には大差になるのが世の常だ。勝負は勝ってなんぼの世界である。

1.独り言コラム
 NTV系列の恒例の番組「鳥人間コンテスト」が昨夜放映されたが、そのキャスターの一人に、今年の3月末に同社を退社した羽鳥慎一氏が起用されていた。同氏は、退社直後にテレビ朝日系列の朝のワイドショー「モーニング・バード」のメインキャスターに抜擢されて活躍中だし、今夜からのNTVの看板番組の「24時間テレビ」にも、かつてのコンビだった西尾由佳里さんとの二人でメインキャスターに起用されている。もてもての人材だ。日本テレビが太っ腹なのか、同社の人材不足なのか、ちょっと気になるところである。無難にこなしてはいるが、その司会ぶりが凄いといった優秀さは、それほどは感じない。同氏がもてる要因はなんなのか。無難で安心出来るということかもしれない。いずれにしても、紙一重の差なのだろう。
 円が遂に75円台に入った。今朝の報道で、今までの最高高値だった76円25銭を更新して75円95銭を記録したというのである。円がもてもてということなのだが、ドルへの不安の反映であって、これまた紙一重の差なのである。
 一昨日の阪神―広島戦で、金本選手のホームランでリードを奪われた広島が、その直後の8回に代走に出た赤松真人選手が2盗後に、ショート前の内野ゴロで、セオリーでは走ってはいけない3塁に走った。それが名手、鳥谷敬選手の悪送球を誘って、そのままホームに駆け込んで同点に持ち込んだ。赤松選手自らの談話で、明らかな暴走だったが、それでも最後まで諦めず、送球が身体に当たるように肩を張って走ったという。その読み通り、ボールが肩に当たった訳で、まさに、紙一重のワザを決めた赤松選手のプロとしての執念が、貴重な勝利を呼び込むことになった。その赤松選手は、元はといえば阪神の選手だったが、トレードで広島に出されたという不本意な経緯もあっただけに、いわゆる、阪神に立派な恩返しが出来たのである。
 民主党の代表選挙が面白くなりそうだ。キーマンは前原誠司氏が出馬するかどうかがポイントで、そうなれば、大激戦で紙一重の戦いになろう。既に、小沢詣でをする候補者も出て来ている。豪腕、小沢一郎氏は、ここでも適役の悪役として、その存在感を示し始めている。いずれにしても、この代表選は紙一重勝負となろう。どんな結果を見せてくれるのだろうか。
 今年の高校野球は、今日、史上初めて午前中に決勝戦が行なわれる。東京代表の日大三高の十年ぶりの優勝か、青森の光星学院の初優勝か、紙一重の接戦が期待される。なお、ご参考だが、日大三高の10年前の決勝戦の相手は、滋賀県で初めて決勝戦に顔を出した近江高校だった。また、目下、巨人軍で活躍中の坂本勇人選手は、光星学院高校の出身である。
 なお、高校野球の今までのジンクスでは、優勝旗は、北海道に渡った(駒大苫小牧の連覇)例外を除くと、まだ白川の関を越えた事がないのである。今日初めて、光星学院がそのジンクスを破って、被災地青森に優勝旗をもたらして、被災者達に勇気を与えることになるのか、あと9時間以内に決着する。筆者は、光星学院が初優勝を果すと見ているが、どうだろうか。(AM4時50分記)

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床、体重、62.2Kg。お天気は雨模様。
 昨日の雅子は、午前中は37.6度と熱があったが、クーリングで午後には36.9度に下がったことで入浴もOKとなった。この日は、一考が心配していた寝たっきりになるのではなく、大きな目を開けて一考を見つめてくれるケースが度々あった。

3.カラオケ奮闘記 休載中

4.連載、なんたるちあ(27)
 6.不安な情報/事例研究会キックオフ(2)

 最近はこの種の情報が自分に入らないことが多いことに不満を感じていた。
 「ちらっと聞いた話では、新しい役員が選任されるらしいですよ。部長じゃないんですか。次期有力候補のお一人と伺っていますが」 
 本人が知らないと答えたにも関わらず、カムフラージしていると解釈した部下は、そう信じているようで、戸惑った様子もなく如才なく部長を持ち上げた。
 「そんな訳はないだろう。何も聞いていないんだから」そう答える相田の胸中には、微妙な期待と不安が広がった。同期の仲間連中には、今回の公正取引委員会で課徴金を大幅に抑えたという実績などは自分の評価に繋がらないと意識的に言ってはいたが、内心では、若しかしたら、その貢献が認められることもあるのではとの期待がないことはなかった。
 しかし、そんな甘い考えは直ぐに否定された。自分に何の内示らしきことが無いことから、自分ではなく誰かライバルが昇進する可能性があり、相田には大きな不安となった。
 「そうですか? てっきり部長だと思ったものですから」部下はまずかったかなあといった口調でそう言って、そのまま口をつぐんだ。どうやら、部下も具体的な内容については把握していないようだった。相田の胸中は明らかに動揺していた。同期の連中との鍔競り合いが続いており、互いにその成り行きには神経を割いていた。先日、三人で飲んだ時にも、相田は自分から多少踏み込んで鎌をかけて見たが、二人からはそれらしい反応は認められなかったことを思い返していた。しかし、幾ら気の合う仲間とは言え、所詮、競争相手である。当然、騙し騙されの世界には変わりない。相田は心の中の動揺を部下に悟られないように努めて平静を装っていた。
 タクシーは間もなく目黒のトメタイト社に着いた。用件は今度のPBメーカー総会の前打ち合わせであった。幸いなことに、事前に出しておいた相田からの提案が、すんなりとトメタイト社に受け入れたことで、少し梃子摺るかと心配していた打ち合わせは、予定より早くスムーズに終了した。(以下、明日に続く)

1707 大混戦模様

 なでしこジャパンが国民栄誉賞を受賞したことはご同慶の至りだが、その一方で、東日本大災害での汚染、汚水、汚泥、除染などの混乱は相変わらずで、加えて、天竜川での遊覧船の事故もあって、安全、安心がほど遠い今日この頃だ。

1、独り言コラム
 民主党の代表選びが、ここに来て大混戦模様である。昨日になって、国会でのあの涙で話題になった海江田万里経産相が出馬の意向を示したことに加えて、元代表の前原誠司前外相も立候補について再検討を始めたからである。今まで独走をしていた野田佳彦財相にブレーキが掛かりつつある。
 既に出馬の意思を明らかにしている小沢鋭仁環境相、馬渕澄夫前国交相、それに加えて、鹿野道彦農水相も出馬しそうであり、6人の候補による大混戦が予想される。こうなると、党内の最大グループである小沢一郎、鳩山由紀夫の、いわゆる小鳩グループが誰を推薦するかが大きな鍵となってくる。お富さんではないが、死んだはずの小沢一郎さんが、またしてもキャスティングボートを握るという面白くない展開だ。脱小沢は言うに易しで、実戦では容易ではない。筆者は、前原誠司氏に、大変だが、火中の栗を拾ってもらいたいと思っている。
 プロ野球のセ・リーグが大混戦だ。昨日現在、横浜を除く5チームが勝星の数で僅か2勝の差の大接戦の状況にある。つまり、ヤクルトが45勝、巨人、阪神が44勝、広島、中日が43勝といった具合で、引き分け数が鍵を握っていると言った状態だ。
 今週の前半の3連戦では、阪神が広島に3タテを食ったのが面白かった。3試合とも1点を争う僅差の戦いで、リードされても直ぐに追いつく広島打線はなかなかだった。告訴された金本知憲選手が鮮やかな2本のホームランで、2試合でリードを奪ったが、いずれもひっくり返されたのは痛快だった。凄かったのは広島の抑えのサファテ投手で、3試合共にあっぱれな結果を出した。筆者もいつの間にかアンチ阪神になってしまっている。真弓采配が好きではないからだ。一昨日の試合で、ヤクルトが前半の8点差を引き分けに持ち込んだ粘りも圧巻だった。
 混戦模様というよりは、乱戦模様と云うか、乱高下が繰り返されていて、先行きが見えない株の世界である。今朝もニューヨークのダウは、420ドル近い大変な下げ方だ。
 この一ヶ月の動きを見ると、先月半ばには12500ドルだった株価が今朝は10900ドル台で、2600ドル(20.8%)という、とんでもない下落巾である。この間、最大634ドルの下げを含んで500ドル以上の下落が4回、400ドル以上の上げが2回といった乱高下が繰り返された。
 これに対しこの間の東証は、最大355円を含む100円以上の下げが6回で、このところは、米国の上げ下げと日本の上げ下げのリズム、巾は、以前のように必ずしも一致している訳ではない。それにしても、株価を軸とする経済の先行きは全く分からない。どうなってゆくのだろうか、心配である。
 安心、安全は何処に行ってしまったのだろうか。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時45分起床。体重、61.5Kg.お天気は雨模様の一日のようだ。
 昨日の雅子も前日並みの症状だった。気になるのは、呼び掛けへの反応が乏しく、寝たような状態が長くなって来ていることだ。寝たっきりになってしまうのではとの不安がある。

3.カラオケ奮闘記 (休載中)
4.連載、なんたるちあ(26)

  6.不安な情報/事例研究会キックオフ(1)

 十月の最終金曜日を迎えた。相田はあの敗北記念日以来、公正取引委員会とのややっこしい仕事から開放され、建築資材の販売に注力する日が続いていた。あの二人の仲間と飲んだ際に感じた不安が頭の片隅に残ってはいたが、幸い、気候も穏やかな過ごし易い日が続いていたし、仕事そのものも順調で、全体的には珍しく順風満帆な日々の中に身を置いていた。
 この日の朝も、相田は心地よく目覚め心穏やかな一日を予感していた。もちろん、夕方には第一回の新幹線事例研究会が予定されていることもきちんと頭の中にインプットされていた。たかがお酒の場での遊びの研究会とは言え、JRという権力への挑戦ということでは、自分の理念である「人生は戦いなり」に沿ったものであることから、大いに楽しみにしていた。
 会社へは普段通り朝早く出社した。午前中は特に変わったこともなく、メールをチェックしたりして通常の事務作業に終始していた。午後になって、自分が管轄する最大の顧客であるプライベートブランドメーカー(PBメーカー)のトメタイト社を訪問するため、部下と一緒にタクシーに乗った。その中で、思い掛けない情報を知らされることになった。その部下と交わした会話が意外な展開を見せたのだった。
 「近々、臨時株主総会が開かれるようですね。」
 会話そのものは何気ない始まりだった。最近の若い連中も、同期の間ではいろいろと情報交換はやっているらしい。会社人間としては、抜け目がなく、場合によっては、相田らが知らないことも知っていることもある。シビリアンコントロールの点で問題がありそうだが、それが現実だった。特に人事に仲間がいると、かなりの情報が漏洩することもある。
 「いや、別に何も聞いていないが?」不意を突かれたこともあって、妙な不安が相田の胸中に浮上した。
 「例のPBメーカー総会の日程が11月10日に決まったので、特別会議室を予約しようとしたんですが、その部屋が既に人事で予約がされていたので、代わって貰おうと人事の仲間に確認したところ、臨時株主総会が急に決まったということで断られたんです」
 「そうか。自分は知らない」相田は、努めて平静を装いながら、ぶっきらぼうに答えた。面白くないといった気持ちが込み上げてきていた。(以下、明日に続く)

1706 ダーティなイメージ

 金、異性、麻薬、賭博、黒い交際といったスキャンダルで、汚染された有名人は少なくない。一旦受けたそのダーティなイメージの払拭は容易でない。

1.独り言コラム
 阪神の主砲金本知憲選手が恐喝で訴えられていると昨日発売の週刊誌が報じている。お金の問題の他、その筋の人との付き合いもあるような広告記事が踊っていた。本人は全面否定しているが、阪神ファンや金本ファンが受けたショックは小さくはないだろう。彼へのダーティなイメージが植え付けられつつあることは否定できない。とにかく事実関係が明らかになるのを見守りたい。しかし、その本人は、昨夜もスタメンで頑張っていて、先制の2ランで気を吐いていた。精神的には強い男である。
 スキャンダルでダーティなイメージを受けた有名人は枚挙に暇がない。筆者の頭に最初に浮んだのは、我が滋賀県から出た初めての総理、宇野宗祐氏のスキャンダルだ。新橋のかつての女が30万円で遊ばれたと週刊誌に暴露したのだ。そのことで宇野総理は辞任に追い込まれたことはあまりにも有名だ。週刊誌からお金で買われたこの女は、下劣極まりないが、そんな女に手を出した男が馬鹿だったと言うことになる。
 ダーティなイメージが付き纏っている政治家は少なくない。あの豪腕、小沢一郎氏もその一人だ。4億円の土地購入に絡むダーティなイメージは未だに払拭されてはいない。その件に関して、検察審査会から強制起訴を受けて、間もなくその裁判が始まる。しかし、その一方で、次なるチャンスに向けて密かに戦略を練っているようだし、次の総理選出に関しても同氏のグループが鍵を握っている。
 政界ではもう一つ路上チューで話題になった民主党の細田豪志のスキャンダルがあった。同氏も、一旦は、そのダーティなイメージが災いして表舞台から姿を消したが、その後、政治家としての期待が上回り、その悪いイメージを払拭して、原発事故担当大臣として表舞台に復帰して活躍中だ。要するに、能力があれば、復活も可能なのだ。
 そのチューの相手だった山本モナというタレントは、その種のスキャンダルを繰り返すが、不思議にダーティなイメージが命取りにならずに、それを売り物にして復活していた。そして、昨年には不動産会社社長と結婚をして、今年の6月に鮮やかに芸能界から引退した。不思議なタレントだった。
 歌舞伎の世界では、あの市川海老蔵が暴力筋との黒い交際でダーティなスキャンダルを受けて、舞台を一時自粛していたが、どうやら、そのイメージも払拭できたということで、7月に新橋演舞場の舞台で復帰した。
 角界では、あの大関琴光喜は賭博によるダーティなイメージから逃れ切れず、解雇という気の毒な犠牲者となった。何か、一人で罪を被ったような気もして気の毒だったが、相撲界の浄化には必要な処置だったのだろう。
 最近の芸能界の話題では、知的なタレントとして人気のあった麻木久仁子さんのダブル不倫も彼女のイメージを一気にダーティなタレントに変えてしまった。ファンは一気に激減してしまったのではなかろうか。
 お薬漬けで、最悪のダーティな女になってしまった酒井法子は、その後はお薬を止めて静かに子供と暮らしているという。一時は、芸能界への復活が画策されていると言われていたが、今はどうしているのだろうか。
 有名人にとっては、恐ろしい落し穴が至る所で待ち受けている。とにかく、うっかりと引き込まれないことが大事なのだろう。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時半起床。体重、61.7Kg.お天気は午後には雨になるようだ。
 昨日の雅子は、痰も比較的少なく安定していた。午後の車椅子での散歩を2時間と長くやったのだが、車椅子で座った姿勢が体調に良いようで、この間は痰もなく、苦しむ様子は殆ど見られなかった。今日からは、なるべく座った姿勢を取るように、看護婦さんと相談してみたい。

3.カラオケ奮闘記 休載中です。

4.連載、なんたるちあ(25)

  5.慰労(5)
 「いずれにしても、合弁会社というのは、両親会社の間に挟まれて辛い立場での対応となるのが面白くない」小山は、そう言って、何らかの意見を求めるべく二人の顔に順次視線を送った。大和・マルコ・ポリマー株式会社(DMPC)という会社名が示す通り、この会社は、日本の大和化学(DCC)と米国のミシガン州に本社を置く、マルコポリマーコーポレーション(MPC)との合弁で、なおかつ、MPCが65%の株式を保有し、経営の主導権を握っているから厄介なのだ。
 「そう言う意味では、人事の面でも、最近になって、向こうからのプレッシャーが目立って来ているよ。小生の立場では、細かいことは分からないが、役員人事に関しても、あちらからの推薦を無視できないし、むしろ重視しなければいけない傾向に変化して来ている。いよいよ、向こうが積極的に動き出したというような気がするよ」立川は、そう言って小山の顔を見遣った。
 「その通りで、MPCの積極性が目立つ。今や、彼らの言うことに反対することが難しくなって来ていることは事実だ」
 小山は仕事を通じて受ける最近のMPCの印象を語って聞かせた。しかし、この種の米国本社に関する話は、営業本部にいる相田には耳新しい話だった。小山と立川の二人にして見れば、いつもの仲間だという気安さからの率直な意見交換をしたに過ぎなかったが、MPCの倫理規定に抵触するような公取事件に巻き込まれた相田の胸中は複雑だった。取り返しのつかない失態を犯してしまったとの思いが、急に相田の脳裏で広がり始めていた。
 「そういうことか。そんな変化を考えると、次なる役員候補には、常にMPCと踏み込んで仕事をしているお二人には有利ということになるね。逆に、私なんかは、既に予選落ちというところかな」
 相田は、自分の脳裏に広がった不安を振り払いように、思い切ってストレートのボールを二人にぶっつけてみた。この辺りの会話になると、同期だけに、鞘当的なニュアンスが出て来るのはやむを得ない。
 「………」
 予期せぬ相田のストレートに踏み込んだ投げかけに、二人は思わず顔を見合わせて口をつぐんだ。意外な二人の反応に、ボールを投げた相田の方が慌てて、どう繋なぐべきか戸惑って、無意識におちょこを取り上げて口に運んだ。三人は、もう大分前から、ビールから日本酒に切替えていた。
 「そうなれば、いいんだけど、我々にはまだ縁遠い話だよ。特に、君は、この会社の設立時からの生え抜きだし、今回の一連の公取の件は、会社のためにやったんだから、何も気にすることはないよ。とにかく、今夜は久しぶりに酔おうよ。もう少し、つまみを頼もうや。何か、うまいものはないかなあ」
 立川が取ってつけたように懸命に話題の転換を試みた。小山もそれに応じるようにメニューを広げて考える仕草をしながら、それをそのまま相田に手渡した。
 数日後に、相田は脳天を叩かれたような衝撃的な情報に出くわし、世の中の非情さをいやと言うほど知らされることになるが、この夜の相田は、不安な情報には接したものの、久しぶりの発散で全体としては心地よい時間をエンジョイしていた。(以下、明日に続く)

1705 異例 異常

 よくぞ、毎日話題が尽きないものかと不思議に思う今日この頃だ。久し振りに話題の尻とりで纏めてみた。

1.独り言コラム
 終戦記念日に行われた政府主催の全国戦没者追悼式で、正午の時報に合わせて行われる予定だった黙祷が20秒ほど遅れたと言う。菅総理の挨拶が長びいたためだそうだ。内容は官僚が書いたものだが、読む速度が遅かったようだ。事前の読み合わせをしていなかたったのだろう。今までに黙祷が遅れたのは、昭和63年に天皇が手術後で到着が遅れた時以来で、挨拶が長びくと言ったへまは今までにはなかった異例な出来事だった。それにしても、菅総理は何をやってもぴりっとしない、吹っ切れない男だ。
 吹っ切れないと言えば、借金は返済したものの、貯金が溜まらず、このところ一進一退の阪神だ。昨日は広島の二人の前田選手、エースの前田健太、それにベテランの前田智徳にしてやられた。これで、またしても貯金はゼロとなった。エースの能見投手を立てて、最後は抑えのエースの藤川球児投手を起用しての敗戦だっただけに痛い一敗だった。これで中日を破った巨人が2位に浮上したが、セリーグの順位は、暫くは二転三転の戦いが続くことになろう。
 二転三転といえば、五山の送り火に、災害地の陸前高田市の松の木に書かれた薪の使用の是非を巡っての議論だった。放射線の有無が議論のポイントだったが、結局、昨日行なわれた大文字の送り火では、被災地からの薪は使われなかった。しかし、災害地から送られて来ていた薪に書かれていた内容を書き写した薪が燃やされたという。古都京都に巻き起こった夏の夜のちょっとした異常な出来事だった。
 異常な出来事といえば、大袈裟かも知れないが、地震の影響を受けて液状化を起こした千葉県の浦安地区の一部で、水道から温水が出ると言う異常が起きている。仮設の水道管が地上に近いところに埋められているからだと言う。温水水道には使用目的によってはメリットもあって、住民にとっては、悲喜こもごもの温水水道による異例な出来事である。
 異例出来事といえば、カナダに留学していた日本の女子学生がナイアガラの滝に転落したという。記念写真を撮り終えた直後にバランスを崩したというが、歓喜から死亡という暗転には、気の毒としか言いようがない。人生まさに一寸先は闇である。
 人生一寸先は闇といえば、殺害されてその遺体を切断されて一斗缶に放り込まれた二人だ。事件は、大阪の天王寺区の公園やゴミ置き場近くで放置されていた三つの一斗缶の中から切断された二人の遺体が発見されたのである。捜査の結果、遺体の一人は、40~60歳の男性で、犯行は、今年の6月頃、若しくは数年以内といった巾があると分かった。推理小説に出て来るような事件の発覚の仕方で、猟奇的な異常な事件だ。
 何が起きるか分からない今の世の中、平穏なのが幸せなのだと言い聞かせている今日この頃だ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時起床。体重61.7Kg。お天気は、午前中は晴れるが、午後には崩れると言う。
 昨日の雅子だが、まずまずの一日。夕方になって、新しい神経内科の寺島先生の回診を受けた。若手の先生で勢いが感じられる。4週間に一度の頻度で回診を頂戴することになった。雅子も、しっかりと目を開けて応じていた。

3.カラオケ奮闘記 (休載中)

4.連載、なんたるちあ(24)
  5.慰労(4)

 「相田もなかなかやるじゃない! それは、言ってみれば、まさしく逆恐喝だよね? 国家権力をゆすったのだから、大したもんだよ」立川が愉快そうに合の手を入れた。
 「まあ、確かに逆恐喝って奴なんだろうけど、相手も話が話しだけに、それを訴える訳には行かない。そこに妙な快感があった」相田の饒舌は止まるところを知らない。
 「そりゃそうだ」思わず、二人が快哉を叫んだ。
 「しかし、このような努力も、トップの評価の対象にはならないところが面白くないよ。先日なんか『踏み込まれなければ、そんな努力をすることもなかったんだ』と言うんだから、がっかりするよ。確かにその通りではあるんだがね」相田の話が仲間内ということで、いつものように愚痴っぽくなり始めていた。
 「それは、酷い言い方だね。誰がそんなことを言うんだ」と小山がけし掛けた。
 「意外だが、あの副社長だよ。とにかく、彼は営業には関心が低いんだよ。」直属の上司との関係がよくないことは二人もよく承知していたが、副社長との関係がそれほどギクシャクしているのは、二人もよく知らないことだった。
 「そんなことはないと思うよ」聞いていた二人のどちらかが言葉を発するが、これはいわゆるリップサービスに過ぎない。
 飲み始めて暫くは、相田の慰労ということで、二人もそれなりの気を使い、相田の話題に終始し、面白おかしく国家権力の象徴である公取をけなすことで大いに発散して来ていたのだが、次第にアルコールが回り始めると、いつものように、サラリーマン達の酒場での会話の定番である日常業務や上司への不満、人事の話題などへと移っていった。
 「苦労して作り上げた長期計画も、もっと利益重視の計画にしろとのプレッシャーが海の向こうの親会社から言って来るんだよ。仕方なくそのための調整を行うのだが、そう簡単には行かず、いろいろと手間取り苦戦している。実際にそうするためには販売を伸ばすか、コスト削減を図るかのどちらかなのだが、販売の方は既に今までの伸び率よりも相当伸ばしているから、それ以上伸ばすとリアリティが無くなる。だから、あとは、コストダウンを強化するしか道は残されていない。そうなると、人を減らすとか、開発を押さえるとかしか手段がなく、前向きの仕事は出来なくなる」小山事業企画部長は、今自らが抱えている厄介な問題について愚痴り始めた。(以下、明日に続く)

1704 亀裂

 ひと口に亀裂と言っても、いろんな類の亀裂がある。中には、修復が可能なものもあるが、一般的には、修復は容易ではなく、不可能なケースが多い。

1.独り言コラム
 昨日のNHKのニュース9の冒頭で、ロボットしんかい6500が三陸の日本海溝で撮影した海底の写真を見せてくれた。そこには、水深5300メートルに巾、深さが共に1メートルの亀裂が南北に80メートル、また水深3200メートルには、巾20センチ長さ数十メートルの亀裂が映し出されていた。説明によると、地盤が東へ50センチ動いていると言うのである。いずれにしても、今回の地震ではとんでもない地盤の動きがあったことが確認されたのだ。今後もこの種の驚異の地殻変動が起きると思うと身がぞくっとする。自然の怖さは人間の力ではどうしようもないスケールの違いを思い知らされる。
 亀裂は、言ってみれば地盤の安定化を図るための動きの結果であり、今後も過剰なエネルギーが蓄積されてくれば、その安定化のための地盤の変化は繰り返されるのだろう。天災は、まさに忘れた頃にやって来るのだろう。
 さて、亀裂はいろんな世界にも存在する。国際関係では、最近では日本と隣国である中国、韓国との間で、領土を巡っての亀裂が大きくなっている。特に、中国での軍事費の増加は目立っていて、その脅威はますます拡大の一方である。こ亀裂を埋める方策はあるのだろうか。
 政権与党内の亀裂は深刻だ。今の民主党内で最大グループを誇る小沢グループとそこに歩み寄っている鳩山グループのいわゆる小鳩グループと今の政権を支えているグループとの亀裂は深刻で、今後どんな政権を生んでゆくのか興味深い。ここまで来ると、政党を越えた地殻変動による新たな政党の誕生を期待したいのだが、…。
 文化財などの大事な物件に生じた亀裂は、優秀な技術で修復が施されることが多い。それに対し、男女間の亀裂は相互の心の中に生じるもので、完全なる修復は難しいというのが一般的だ。この種の事例は枚挙に暇が無い。少し前の話題だが、ジャーナリスト、山路徹氏を巡る二人の美女、麻木久仁子と大桃美代子の三角関係は、なかなかユーモラス(?)なスキャンダルということで話題になった。このケースは、修復できない亀裂が、三人の関係を壊してしまったようだ。
 超美人とお笑いタレントの結婚ということで話題になった藤原紀香と陣内智則のカップルも、結婚早々に亀裂は生じ始めていたようで修復は出来なかった。二人は、それぞれ別の方との愛を育んでいるようだ。男女の亀裂は簡単に出来るが、別の相手で修復が可能なことが多く、自然界の脅威の亀裂とは次元が違うようだ。(文中、敬称略)

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時起床。体重、61.5Kg.お天気は午前中は曇りだが、午後からは晴れるようだ。
 昨日の雅子は、朝から熱があって一日中下がらなかった。昼間に筆者の母親の白寿の祝いの会を姉妹達と行ったので、一人で頑張ってくれていた。3時半頃に病院に戻ってそのお祝い会の様子を話してあげると、大きな目を開けてしっかりと聞いてくれていた。

3.カラオケ奮闘記(11)
 美空ひばりの「川の流れのように」も「昴」と同様で、二番の歌詩のところで引っかかって、何回か失敗を重ねた。まるでトラウマのように同じところで間違ってしまうのだ。その典型だったのが、得意なはずのフランク永井さんの「恋さんのラブコール」だった。最初の二行から三行目で転調するところがどうしてもうまく行かず、その箇所になると、まさにトラウマに掛かったように音程が狂ってしまうことを何回も繰り返した。クリヤーできたのは8回目の試技だった。(この連載は、今回で一旦中断します)

4.連載、なんたるちあ(23)
 5.慰労(3)

 「今までの話での弱いもの虐めは、大きな業界に手が出せず、我々のような小さな業界を取り上げるということだったよね。今度の課徴金論争での弱いもの虐めってどういうこと?」わさびを効かせた刺身を口に運びながら質問した立川の顔が大きく歪んだ。思いのほか、わさびが効いたに違いない。
 「課徴金の計算は、カルテルが存続した期間内での対象製品の総売上に、決められた一定の係数を掛けて算出するという極めて単純なものなんだ。それでポイントは、その対象期間の決め方なんだが、それは、カルテルの始期と終期で決まる仕組みになっている。始期とは、最初に値上がりが確認されたオーダーの受注日で、一方の終期は、業界がカルテルの終結宣言などをした日とされている。従って、終期は、業界として一緒になって行うことから、各社とも同じ日となるのが一般的なのだ。従って、課徴金の総額を決める大事なポイントは、各社の始期を公正取引委員会がどう認定するかということに絞られるんだ。つまり、最初に値上がりした受注オーダーの認定が全てということになると言って過言ではない。問題は、この始期が、ある意味では、いい加減で、彼らのさじ加減で決まって来るんだ。ここでの対応で、彼らは自分達の権力をちらつかせるんだなあ。自分からみると、これなんかは、一種の弱いもの虐めの世界と言いたいんだ。それでいて、彼らは『何も、課徴金を多く取るというのが自分達の目的ではなく、業界に対して、その種の活動が法に抵触しているのだということを、きちんと理解して貰うことにある』と随分かっこいいことを言っている。しかし、やっていることは、中身を細かくチェックし、一日でも早いカルテルの始期を設定しようとして弱いもの虐めをする。例えば、サンプルで出荷したものが、伝票にたまたま値上げされた価格がついていれば、それを始期だと主張する。まあ、正義の仮面を被った、取るに足らないチンピラ同然の連中なんだ」
 「なるほど、そういうことか。多分、公取内部では、幾ら課徴金を分取ったかで評価されることになってるのではないの?」小山がご尤もだと言わんばかりに、相槌を打ちながら彼らの評価システムに言及した。
 「よくは知らないが、そう言うこともあるのかも知れないね」相田も承知はしていなかったが、多分そんなことだろうと考え頷いて答えた
 「結局、多少の内容の違いこそあれ、虐め、保身ってやつは、どこの世界も同じだね。ところで、もう一つ質問だが、先ほど、小細工をするって言ったけど、それは、具体的にはどういうことなの?」立川は、さすが人事部長らしく、その辺りのところにも関心が高いようだ。
「それなんだけどね。実は、とんでもない、けしからんことがあったんだ。簡単に言うと依怙贔屓をするんだなあ」
 「依怙贔屓?」小山と立川がほとんど同時に声を発した。
 「うん。依怙贔屓なんだよ。少し込み入った話なんだが、自分達は手入れを受けて以来、事情聴取などの尋問から、この課徴金決定に至る一連のプロセスを、会社の名誉を掛けて公取との戦いであるとの認識で接して来ていたんだが、中には、早くから白旗を上げて、彼らが必要とする情報を提供したりして公取に協力して来た連中もいたんだよ。それは、我々のような釜元メーカーではなく、いわゆるプライベートブランドメーカーの一部の連中だったが、彼らは、その協力に対する見返りとして、課徴金の試算段階で手心を加えて貰うといった、いわゆる依怙贔屓の恩恵を受けていたんだ。そのことは当然、各社の課徴金の額とマーケットシェアーを比較するなり、或いは、自分達の系列のプライベートブランドメーカーからの情報を確認することで、容易に分かる仕掛けになっているのに、公取の連中はその辺りも無防備でね。そこで、逆に、その事実を捉えて脅してやったんですよ。自分達にも、同程度の削減について配慮してくれないとそのことを上司に言いつけるぞと言ってね。そうしたら、やはり、自分達の保身から案外簡単に応じてくれたんですよ」相田も、気の置けない仲間ということもあって、調子に乗って、公取同様に無防備にべらべらとまくし立てた。(以下、明日に続く)

1703 終戦記念日に思う

 今朝は新聞の休刊日だ。終戦記念日という大事な節目でも、新聞5紙は堂々と談合して休刊する。談合を目の仇にして報道する新聞社が、自らの談合には、知らん振りなのは許せない。

1.独り言コラム
 今日は66年目の終戦記念日だ。荒廃した戦後の混乱から、見事な復興を遂げた日本だったが、今年は想定外の大災害に見舞われた。何百年に一度と言われている東日本大震災が起きて、未だに行方不明者数が、16年前の神戸・淡路大震災の犠牲者数を上回っているといった大変な状況にある。
 報道される災害現場の様子を見ていると、そこには戦争と同様、あるいはそれ以上の無残さを思う。速やかな復旧、復興が望まれるのだが、今の菅総理の政権下では遅々として進んでいない。こういう場合こそ、トップの指導力、実行力が問われるのだが、それを今の菅内閣に期待するには無理があるようだ。
 しかし、幸いにして(?)、その菅総理がやっと辞任を明言し、後継者の選出への動きが活発化してきている。言うまでもなく、この難局を乗り切るのは、相当な政治手腕を持った政治家の登場が期待されるが、目下、永田町で次期総理が有力とされているのが、野田佳彦氏である。果たして、彼で大丈夫なのだろうか。同氏は昨日のNHKの番組で「デフレ回復には、千載一遇のチャンス」だと発言して政治家としての資質が問われることになった。こんな大変な時に手を上げた勇気は大したものだと思うが、それ以上の人材はいないのだろうか。
 昨日のフジテレビの朝の番組で前原誠司氏が出演していた。切れ者のよさが滲み出ていて、筆者は、やはりこの方が代表選に出馬しなければ始まらないと思った。しかし、同氏は、今は白紙だとしてその胸中を明かしていない。代表選を控えて大連立構想が議論されているが、前原氏は、期限限定で自公からの入閣を前提とした大連立を主張している。
 とにかく、今は誰がやっても難しいことは誰もが認めるところだが、だからと言って誰でもいいという訳ではない。筆者はベストの選択として、改めて前原誠司氏の登板を期待したい。
 そういえば、昨日の阪神―ヤクルト戦の最終回の阪神の守備のドタバタはなんだったのか。センターの落球、守護神藤川投手自らのワイルドピッチ、それに選手会長の新井貴浩のエラーと続き、まさにアップアップの守備だったが、最後は藤川投手の力投で逃げ切った。やはり、抑えのエース、球児様々だった。
 政界にも、ばたばたしたこの混乱状況に、力で抑えられるエースの登板が必要だと思う。民主党に藤川球児クラスの人材はいないのだろうか。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時起床、体重、61.6Kg.お天気は今日も良さそうだが、暑い一日になりそう。
 昨日の雅子だが、この日は身体の震えが少し目立っていたが、何かものを言いたげに目を開けてくれる時間が多かった。幸い、痰は比較的少なかった。

3.カラオケ奮闘記 本日は休載です。

4.連載、なんたるちあ(22)

 5.慰労(2)
 小山と立川の二人は、この会社が軌道に乗った頃に親会社の大和化学から移って来た相田の同期の仲間だった。三人は、十人以上いる同期の連中の中でも、普段から何となく気が合う関係にあって、以前からも、適当なタイミングでこのような一杯飲み会を持っていた。それぞれの役割も、人事、企画、営業と重なっていないこともあって、集まり易い環境にあったことは確かであった。加えて、昨年の役員人事で、同期から最初の役員が選任され、三人にしてみれば、共に置いてきぼりを食ったという立場にあり、いわゆる同病相憐れむといった共通の土壌があった。
 「今夜は、何だか別世界のようですな。恐縮、恐縮」
相田は二人から温かい言葉を貰って満更でもないものを覚えていた。今までの苦労、努力を理解してくれる仲間がいると思うだけで嬉しかった。
 「それで、その公取との対決なんだけど、前半の談合の黒白をつける戦いのご活躍については、前に面白おかしく聞かせてもらって、今でも印象に残っているが、後半戦での課徴金の折衝はどんな具合だったの?」
もう半年ぐらい前であったが、今夜と同じように、公取との前半の戦いが一段落した時だった。二人が今夜のような慰労の場を持ってくれたことがあった。それは、公正取引委員会からのカルテル破棄勧告を止むを得ず受託し、最初の敗北が決まった数日後だった。その時には、押収された多数の資料をもとに行われた厳しい尋問による追求を、独自の論法で徹底的に否定して頑張った話を面白おかしく話して聞かせて興味を持ってもらった。二人にはそんな話を聞くことで、相田の胸中にあるモヤモヤを発散させてあげようとの配慮があることが感じられた。やはり、相田は持つべきものは友達だとそのときつくづく思うのだった。そして、今夜も二人は同じ趣旨でこの場を設けてくれているのだと理解し、改めて二人の気遣いに感謝するのだった。従って、話題がそれに関することから始まったのは、当然の成り行きだと相田は受け取っていた。
 「確か、前にも話したと思うんだが、彼らは単純で純真であることは確かだが、一方で、シャープさとか、切れと言った大事な部分が欠落しているというのが自分の印象なんですよ。刑事事件を扱う取調べとは違うので、それでいいのかも知れないが、もう少し頭を使った尋問のテクニックを駆使すべきと思う。大体が稚屈だよ。だからこそ、弱いもの虐めの世界でしか対応できない連中なんだ。我々のような小さな業界を取り押さえて、鬼の首でも取ったかのような取り上げ方をする。しかし、大物には手も出せない。その程度の存在なんだなあ。今回の、課徴金の試算、決定のプロセスでも、やはり弱いもの虐めの体質は同じだったね。それでいて手抜きや保身のために小細工するんだよ」
 相田は、いささか得意げに、今まで押さえに抑えて来た不満が充満していたボックスの蓋を取り放ったが如く話し始めた。(以下、明日に続く)

1702 大いに魅せてくれました!

 お盆の真っ只中、スポーツ、イベントで、一段と光ったものを見せてくれて、大いに楽しませてもらった一日だった。中でも。東京代表をやっつけた八幡商業の満塁本塁打での逆転勝ちには、興奮で思わず大声を出してしまっていた。

1 独り言コラム
 九回の土壇場で逆転の満塁本塁打が飛び出すとは誰もが考えても居なかった展開だった。我が滋賀県代表の八幡商業高校が東京代表の帝京高校を撃破したのである。
 殊勲者は何と言っても本塁打を打った5番の遠藤和哉選手だが、そこまで繋いだ上位打線、そこまで抑えていたエース吉中祐志投手の貢献は大きかった。加えて、立派だったもう一人は、リードした9回裏の帝京の攻撃を抑えたバッテリーだと思う。何しろ、リリーフに立った二年生の真野聖也投手は滋賀大会から通じて初めての登板だったという。画面に見入っていた筆者は、勝ちを意識してストライクが入らないのではと心配していた。そこで、立派だったのは、その投手をリードしたキャッチャーの吉田大輝だったと思う。脚をいっぱいに横に伸ばし、いかにも投手に投げさせ易くさせたキャッチングスタイルは圧巻だった。お見事と言っていい。これで滋賀県勢は久し振りに3回戦に駒を進めた。今後の戦いにも期待が大きい。
 それにしても、エースを温存した帝京の前田三夫監督の采配は、滋賀を甘く見たものであり、それを叩いた八商打線には、溜飲を下げた思いだった。
 プロ野球では楽天の田中将大投手が頑張って魅せてくれた。前回の登板で今期初めて乱打を浴びて7点も失っていただけに、昨夜の頑張りはなかなかのものだった。生涯のライバルである斉藤佑樹投手には、しっかりと差をつけている。今後がますます楽しみなピッチャーだ。
 NHKの第43回思いでのメロディーの司会を務めたのは有働由美子アナウンサーと井ノ原快彦さんだった。二人は朝のワイドショー「あさイチ」で今人気を集めているという。
 有働さんは今から10年ほど前はNHKの売れっ子アナウンサーとして八面六臂の活躍をしていた。「おはよう日本」「ニュース10」それにオリンピックで開会式などの中継、更には紅白歌合戦も3年連続して紅組の司会を担当した実績を誇っている。
 昨夜は久し振りにその活躍ぶりを見せてもらったが、思わず魅せられたといったいい味を出していた。43歳の女ざかりは健在だ。結婚は諦めたのではないと思うが、そちらでも頑張って欲しい。
 第93回全米プロ選手権では、予選を通った唯一の日本人選手の池田勇太選手が頑張って魅せてくれている。先の全英オープンでも日本人唯一の予選通過者だった。石川遼選手に対比されることが多いが、実力、安定性では石川選手の上をいっており、大いに見せてくれている。今のところ(三日目)16番を終って、5オーバーで57位タイだが、まだ明日一日もある。上位に食い込んで欲しい。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時起床。体重、61.1Kg.お天気は良さそうで、暑くなりそうだ。
 昨日の雅子は、ほぼ一年ぶりに次男一家の見舞いを受けた。体調が今一つのようで、大きくは目を開けられなかったが、それでも頑張って、それなりに応じていた。雅子にしては、あっという間の孫との短い逢瀬だった。帰った後で、残していったくれた七五三の写真を改めて見せてあげると、じっと見つめていた。心中、何を思ったのだろうか。

3.カラオケ奮闘記(10)
 うろ覚えで分かったつもりの歌は、正式に3番まで唄うと直ぐにぼろが出る。一番の歌詞ではまあまあ正確に曲を覚えていても、2番の歌詞になると急に曲がついて来ない。そんな失敗が何曲かあった。その一つは「昴」である。一番はかなりの精度で唄えるのだが、2番の歌詞になると、途端に音程が外れてしまうのだ。繰り返し練習してもなかなか正確に唄えなかった。結局、この歌は5回目で初めて全国平均を上回ることが出来た。(以下、明日に続く)
 
4.連載、なんたるちあ(21)

5.慰労(1) 
 その翌々日の夕方のことだった。相田は、久しぶりに同期の仲間から「一杯飲もうよ」と誘われた。例の課徴金問題も一段落したこともあって慰労して上げようというのが、その誘いの名目だった。相田自身も、気分も楽になっていたことで得たりや応とそれに乗った。この一年ぐらいは、その公取事件でばたばたしていたこともあって、 仲間とゆっくりと会うのは久しぶりのことだった。
早々に仕事を切り上げた相田は、仲間がよく集まる一杯飲み屋に馳せ参じた。大手町界隈の会社の近くにあるこじんまりした飲み屋である。相田が店に顔を出した時には、声を掛けてくれた事業企画部長の小山と人事部長の立川の二人は、既に四人掛けのテーブルに向かい合って陣取ってビールを飲んでいた。まだ時間が早いこともあって、店内はそれほど込み合っていない。
 「皆さん、随分早い出足じゃありませんか。それにしても、こうして席をご一緒させて頂くのは久しぶりですなあ」相田はそう言って、奥の席にいた小山の隣に腰を下ろした。
 「ほんと。久しぶり。いろいろとご苦労さんでした。大変だったようだね」先ずは、小山が慰労の言葉をかけた。
 「先ずは、駆けつけ一杯というところで、さあ、どうぞ」向かいの席の立川が、遅れて来た相田にビールを勧めながら軽く会釈して挨拶した。二人とも、長身でがっしりした体格で、相田の小柄なすんぐりむっくりとは違った体形である。
 「どうも」と言いながら、相田は用意されていたグラスを取り上げ、立川の酌を受けた。
 「それじゃ、改めて、乾杯。どうもご苦労さんでした」立川が相田のグラスにビールを注ぎ終えると、二人がほとんど同時にそう言って音頭を取った。
 「いや、いや、どうも。会社にはすっかり迷惑を掛けてしまって、申し訳なく思ってるんだ。これから、この借りは返さなくちゃならない」元来責任感が強い相田だけに、このような席でも神妙にその気持ちを吐露した。
 「まあ、そんなに責任を感じることはないよ。トップの了解の下で、会社のためにやったんだから」立川が、さすが人事部長らしく、そのまじめな相田の返答をフォローした。
 「そうだよ。これは、会社が演じたドラマであって、たまたまその主役が、建設事業部長だった君ということなんだから。君、個人の責任でもなんでもない。」
 滅多にその種の気休め的な言葉を発しない小山も、今夜は特別のようで、眼鏡を光らせながら、彼らしくない慰労の言葉を発した。相田の慰労が今夜の一杯やろうとの大儀になっていたことから、のっけから二人の気遣いはこまやかで、相田には過剰にさえ感じられた。(以下、明日に続く)

1701 怒り

 「女の又」に「力」と書くと「努」であるが、「心」と書くと「怒」になる。広辞苑によると、「又」は「股」に通じているようで、「女の又」の変幻自在さに何となく納得である。

1.独り言コラム
 今の世の中、周りを見回して見て、怒りを覚える事があまりにも多すぎる。
 その代表例は、何百年に一度と言われている東日本大震災への政府の対応のまずさ、遅さへの怒りである。被災者には堪ったものではないだろう。
 その風評の被害の大きさにも怒りはいっぱいだ。その中で、津波で流出した松を京都の「五山送り火」のまきにする計画で、放射能が出るのではという理由で、一度は中止を決めた「大文字保存会」だったが、国民の大きな怒りを込めたブーイングで方針を転換して燃やすことを決めたという。正義の怒りの勝利だと言えよう。ところが、今朝の報道では、この話し、その後放射能が検出され、再び燃やすのが中止という再逆転となったようだ。これには、怒りも吹っ飛んでしまいそうだ。
 このところ経済界の動きも、あまりにも乱れている。とんでもない円高、乱高下を繰り返す株価などは行き過ぎも甚だしく、いい加減にして欲しいという怒りさえ覚えている。公債などのレーティングを決めているS&Pなどの民間機関は、何様だと思っているのだろうか。
 尖閣諸島への中国の執着、竹島への韓国の実効支配の強化など、隣国の領土へのしつこい対応には、腹立たしさを越えた怒りいっぱいだ。政府もしっかりした怒りの抗議をすべきなのだが、無対応の姿勢にも抑えきれない怒りを覚える。
 今年の最後のメジャートーナメントの全米世界選手権で、期待の石川遼選手はめちゃめちゃ崩れてしまってがっかりである。ファンも怒りさえ覚えていることだろう。一方、復活を期すタイガー・ウッズ選手も初日は7オーバーと出遅れた。そして自らに対して「怒りを覚えている」と語ったという。
 スポーツでは、この種の自らに怒りを覚えることは発奮の原動力に連動することがあって悪くはない。昨夜も、阪神―ヤクルト戦で、阪神の4番の新井貴浩選手が、勝負を決める3ランを放った。あそこでは、3番の当たっている鳥谷選手との勝負を避けて、自分との勝負を選んだヤクルトの村中投手に少なからず怒りを覚えたはずであり、それがあのホームランを呼んだのだと思われる。
 怒りも、自分に覚える怒りは、前向きのエネルギーに繋がることもある。そういう意味では、もっと、自らに怒りを覚えよ、である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時起床。体重、61.5Kg.お天気は、晴れもよう
 昨日の雅子は、午前中は少し熱があったが、午後には平熱に戻って入浴も正常に行われた。昨日も、じっと筆者の顔を見て何かを訴えているようだったが、何を言おうとしているのが分からず、申し訳ないとの反省の一日だった。

3.カラオケ奮闘記(9)
 とにかく「能登半島」と「愛の終着駅」の2曲は、現役時代では、自ら18番だと思い込み、宴会や飲み屋さんで得意げに唄っていたのだが、こうして得点を知ると、大したことはないということが分かったわけで、ちょっと焦ったのだった。
 そこで、せめてこの2曲は、何としても全国平均点をクリヤーしたいと原曲を聞き直して頑張った。そして、やっとのことで、自分が間違って覚えている箇所に気づいたのが1ヶ月も経過した後で、「愛の終着駅」は5回目の試技で、「能登半島」は9回目の試技でやっと全国平均点をクリヤーできたのだった。要は、一旦間違って記憶していると、その修正は容易でないということである。(以下、明日に続く)

4.連載、なんたるちあ(21)
  4.単身生活視察 (6)

 「そうだよ。もう一度ゆっくりとおさらいして見よう。西大津駅から横浜駅まで来る間に、西大津駅での入場、京都駅での新幹線への乗り継ぎ、車内検札、新横浜駅でのローカル線への乗り継ぎ、そして横浜駅での途中下車とトータル五つの関門があったんだよ。それぞれでのステップで、この切符が無傷を保てる確率を大雑把に考えてみると、西大津では、時間が無くてとりあえず京都までのキップを買ったのは、君のいつもの忙しさを考えて、50%の確率としておこう。京都での乗り継ぎで、通常は自動改札を通るし、仮に通らなくても乗車券の検札を受ける可能性は高いから、このケースは20%以下だね」圭一は、手元にあった小さな紙に何だか楽しそうにメモりながら、得意げに解説を始めた。そこに、雅子が少し遠慮そうに口を挟んだ。
 「でも、私の場合は、自動改札は好きじゃないので、大抵は駅員のいる改札を通るケースが多いの。それに、その場合は、特急券だけを見せることで改札を通ることが結構あるわ。時々、乗車券を見せるように求められることもあるけれど」
 「それじゃ、無傷の確率を30%にしておこう。次に車内検札だが、検札に来なかったことは珍しいよ。大抵、京都から名古屋の間で来るからね。だから、この確率は30%レベル、新横浜でのローカル線への乗り換えは、自動改札を通らなければ、乗車券は見せるだけだから、これは50%としていいだろう。そして、最後の横浜駅での途中下車で、検印しない確率は相当低いはず。だから10%としておく。そうすると、全体では、えーと」圭一は、そのメモの紙を使って計算し始めた。雅子も興味深そうに見守っている。
 「0.225%でおよそ400分の一以下の確率だ。つまり、400回に1回程度の確率だね」
 「ぴんと来ないわ」
 「400回乗って、1回生まれるケースだから、結構低いということだよ」
 「私の場合なんかは、いくら乗っても、年に10回往復する程度だから、400回って言えば、20年に1回、つまり、あと残された人生であと一回あるかどうかということね」雅子も意外に計算は早い。
 「そう考えると、極めて貴重なケースだったということになる」圭一は、雅子が入れたインスタントコーヒーを飲みながら、来週の研究会で取り上げる事例として面白いのではと考えていた。(以下、明日に続く)

1700 ぶち壊し

 ぶち壊しは、折角の努力を一瞬にして無にしてしまうが、その半面、今までのややこしい関係を消し去って、すっきり出来ると言うメリットもある。

1.独り言コラム
 ゴルフの今年最後のメジャートーナメントである全米プロ選手権が始まったが、日本期待の石川遼選手は大荒れで、池ポチャを6度も繰り返し、2ボギー、5ダボ、1トリプルの15オーバーと云うプロ入り最悪のスコアーで目下最下位である。これでは、ファンの期待のぶち壊しだ。まだまだ安定した力がついていないということなのだろうか。これで、先日筆者が行なった近未来予想(1694回ご参照)の石川選手への期待は、脆くも大外れとなってしまった。
 その近未来予想で、高校野球の優勝高予想を京都代表の龍谷大附属平安高校だとの強気で自説を掲げていたが、何と、富山県の新湊高校に完敗して、外れ第一号となっていた。近未来予想のぶち壊しが相次いでいる。要するに、直感的な予想というには、当てずっぽうと同類で、自分の期待を強引に示しているだけなんだ。
 さて、このところの株価も大変な乱高下の繰り返しは異常である。ここ7営業日の米国ダウの動きは、-266、30、-513、61、-635、430、-520(単位はドル)といった激しい動きで、今朝も422ドル高といった凄い動きだった。こんな激しい乱高下は今までに類もなく、これでは、速やかな景気回復へ期待も、ぶち壊し的な異常な感じである。どうなってゆくのだろうか。
 大きな借金を抱えていた阪神、巨人が一旦は完済したものの、昨日は共に敗れ、巨人は再び借金生活に、阪神も貴重な貯金はゼロに戻ってしまった。優勝を期待するファンには、まだぶち壊しといった状況ではないにしても、苛々感を深めているのではなかろうか。
 ここに来て、次期総理を選ぶ民主党の代表選挙に注目が集まって来ているが、昨日、国会では連立与党の国民新党の顔を立てて、「郵政法案」を自民党の欠席のまま委員会付託を行うことを決定した。そのため、自民党は今日以降の審議には応じないとしており、せっかく纏まりかけたエネルギー再生法案などの審議の行方が心配されている。その結果次第では、菅総理の退陣タイミングなどがぶち壊しになル可能性もあって、大いに心配である。
 不適切な表現の「怪しいお米」「汚染されたお米」「セシュムさん」などで、テレビ局の面子をぶち壊した東海テレビが、その番組「ぴーかんテレビ」の打ち切りを発表し、関係者らの処分を行ったという。冗談もほどほどでは済まされない。
 映画「夜明けの街で」の完成会見が行なわれ、主演の岸谷五郎さんや深田恭子さんらが記者会見に応じていた。その中で、「不倫」について聞かれた深田さんは「身近には起こって欲しくない出来事です」と無難な答えをしていた。若し、あの沢尻エリカさんだったらどんな答え方をしていただろうか。場合によっては、期待通り(?)の、ぶち壊し的なセリフが飛び出していたかも、…。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床、体重、61.3Kg,お天気は不安定で変わりやすいという。
 昨日の雅子だが。落ち着いた一日のようだった。なお、昨日は武田病院訪問日で、春日先生にお会いして雅子の症状を報告し、お薬を受け取る日なのだが、この日を以って、8年間に渡ってお願いして来たパーキンソン病の診断について、入院中の琵琶湖大橋病院に移管することを申し入れて、了承して頂いた。ともかくも、およそ100回に渡ってお世話になった春日先生には感謝、感謝だった。
 琵琶湖大橋病院に戻って来て、雅子にその時の模様を報告すると、しっかりと大きく目を開けて私の報告に聞き入っていた。珍しいくらいの注目度だった。自らが専門書から探し出し、伝を探してお世話になった先生だけに、替わることへの抵抗があったのだろうと思う。雅子には申し訳なかったが、止むを得ない事情で私が独断で決断したのだったが、雅子の顔を見ていて、改めて複雑な心境になった。

3.カラオケ奮闘記(8)
 第4回(6月10日)にはカラオケへの関心も相当に高まって来ていて、14曲も歌っている。その中で童謡の「花」が新たにV曲となった。また、同じく童謡の「みかんの花咲く丘」は86.159という高得点で一回目のパスした記録を大幅に更新した。どうやら、童謡の成績がよさそうだという傾向に自信を深めたのである。
 しかし、その一方で、現役当時は18番と自らが認識していた石川さゆりの「能登半島」や八代亜妃の「愛の終着駅」は、いずれも前回は撃沈、この日に「愛の終着駅」は2回目のトライアルを行なったが、やはり全国平均に及ばず、自らの買いかぶりに自信喪失だった。

4.連載、なんたるちあ(20)
 4.単身生活視察 (5)

 「あなた、何をそんなに感心しているの?」夫の意外な反応に、雅子は戸惑いながら、その訳を尋ねた。
 「理屈抜きに面白いじゃないの。無傷の切符だからキャンセルも効くだろう。君は、今日は西大津から京都の乗車券代二三〇円と乗車券のキャンセルフィーの二一〇円だけで、ここまで来たことになるね」
 「え! そうなの。乗車券もキャンセル出来るの?」
 「そう。未使用同然の切符だからね。君は、そのつもりで、この切符を私に見せたのではなかったの?」
 「違うわ。私は単に、無傷の切符が手元にあるということをあなたに見せたかっただけよ。キャンセルしてお金を回収するなんて思ってもいなかったわ。そんなことをしたら、不正行為としてペナルティになるんじゃない?」
 「ペナルティになるかどうかは分らないが、予定が変わったのでキャンセルしたいと言えば可能だろうね。」
 「大丈夫なの? それって、嘘をつく訳でしょう。詐欺罪に当たるのではないの?」
 「そうかも知れないね。知識が無いから法律的にはどう扱われるか分らない。嘘も方便って言うけれど、道義的には引っ掛かるね。しかし、誰にも迷惑を掛ける訳じゃないんだけれどね。JRの方がしっかりとしたチェックを怠ったのがいけないんだけどね」
 「そうは言っても、未使用だなんて嘘をついたりすることは、私には合わないし、許せない」
 「分った。君の言う通りだよ。僕も値上げの件で公正取引委員会から独占禁止法違反ということで法を侵した前科者だから、李下に冠を正さずで、二度と法を侵すようなことは避けなくちゃ。じゃあ、分った、このまま、明日、この切符使って東京に行けばいいよ。いずれにしても、これは実に珍しいケースだ。確率論的に言えば、極めて低いと思うね。こういうケースが成立するのは」
 「そうなの?」
 何だか雅子は狐にだまされているような会話に大いに戸惑っていた。(以下、明日に続く)

1699 いよいよ本番

 今日で東日本大震災からちょうど五ヶ月である。しかし、復旧、復興活動はまだまだで、本格的な本番を迎えるといった状況にはない。

1.独り言コラム
 夏本番である。横浜で行われたタレントの上地雄輔さんの本の出版記念イベントで集まった多くのファンが次々に熱中症で倒れて、病院に緊急搬送されるという事故が起きた。本のタイトルである「KY」の人文字を作って写真撮影をしようとしていたという。言ってみれば、この行為こそ「KY」だった。横浜の昨日の気温は34.4度だったという。
 さあ、政治の舞台でも次期総理選びがいよいよ本番を迎える。昨日、宿題になっていた二つの法案「エネルギー再生法案」と「特例公債法案」の成立の見通しが固まったことで、粘っていた菅総理が漸く退陣の意向を明らかにしたからである。
 昨日発売された文芸春秋で、財務相の野田佳彦氏が政権構想を発表して立候補の意思を明らかにしたが、他にも、馬淵澄夫氏や小沢鋭仁氏も既に立候補の意向を明らかにしていて、戦いは本格化することになる。注目は、元代表の前原誠司氏の動向と党内最大グループの小沢一郎グループの動きである。月末には代表が決まる段取りが話し合われており、短い、熱い夏本番決戦となりそうだ。
 プロ野球セ・リーグも独走していたヤクルトに加えて、阪神、巨人も勝率が5割ラインに到達した。優勝争いも漸く本番を迎えたと言ったところである。不調だった原辰徳巨人軍が、今期初の7連勝と勢いに乗って来た。阪神も投打共に好調だ。ここからの戦いが熾烈な本番になることは必至だろう。
 サッカーでは、昨日大事な国際試合2試合があった。ザックジャパンはW杯を目指した強化試合で、宿敵の韓国に3-0で快勝し、勢いをつけた形で、9月からのW杯ブラジル大会のアジア予選に臨む。もう一つのU-22の日本代表も、エジプト戦に2-1で逆転勝ちをして、やはり勢いをつけた形で、9月からのマレーシア、バーレーン、シリアとのロンドンオリンピックアジア予選に臨む。サッカーの本番は、いよいよ9月から始まるのだ。
 ゴルフでは今年最後のメジャーである全米プロ選手権が今夜から始まる。先週トップ争いをした石川遼選手にとっては、今期最後の海外ツアーでの本番である。先ずは、今夜の出だしが鍵を握っている。頑張って欲しい。
 米国株価が今朝も、500ドルを越す暴落だった。昨日、下げ止まりだと思われたのだったが、とんでもない誤りで、株価、為替の激動は、これから本番を迎えるということのようだ。どうなっているのだろうか。不安だけが募ってくる。神様助けて、である。
 
2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床、体重、61.8Kg.お天気は崩れるという予報である。
 昨日の雅子だが、見かけは前日並みだったが、先生のお話では少し炎症が出ているので抗生剤で対応しているとのこと。痰が目立つのはそのためのようだ。暫くは様子見である。

3.カラオケ奮闘記(7)
 第3回のカラオケ挑戦(6月9日実施)では、前回失敗した「琵琶湖周航の歌」「羽田発7時50分」は高得点でV曲となったが、「朧月夜」は今回も失敗だった。新たに唄った「くちなしの花」「北空港」が一回でパスしたが、布施明の「霧の摩周湖」は、74点台と最悪の結果だった。この曲はその後も挑戦を重ねているが、未だにクリヤーラインからほど遠い成績で苦戦が続いている。なお、この段階で20曲にトライし、11Vだった。

4.連載、なんたるちあ(19)
 4.単身生活視察 (4)

 「どうしたのよ。何をそんなに焦ってるの? 何か問題でも?」雅子も、夫の意外な苛つきを弄ぶように、やおら核心に入った説明を始めた。
 「いつもそうなんだけど、あなたも知っての通り、両親を残して出て来る時は、そのためのいろんな準備をして来なくちゃいけないから、時間ぎりぎりで駅に駆けつけることになるの。今日も西大津駅に着くと時間がなかったので、とりあえず京都までの乗車券で入場し、直ぐに入って来た電車に飛び乗ったの。だから、京都に着いてから新幹線の改札に向かう途中にある切符売り場で、新幹線へ切符を買ったの。乗車券は東京、特急券は新横浜という具合に。特急券は満員で指定券が取れずに自由席券。そして、新幹線への乗換え口に向かったが、たまたま自動改札が一台故障で込み合っていたので、手動の方の改札を通ったの。そこでは、手荷物もあって自由も効かなったので、たまたま特急券だけを見せたら、改札の方がそれに検印しただけでOKとなった訳」
 「なるほど。乗車券には検印されなかったんだ。それで、車中での検札どうなったの?」
 「それが自由席には来なかったの。ずいぶんと混んでいたから、来れなかったのと思うわ。だから、そのまま新横浜に着いたの。そして、ここでも、これもたまたまなんだけど、自動改札を通らずに、特急券だけを見せて2時間遅れの検印を押して貰って通過しちゃった。いずれにしても、ここに帰って来て、先ほど気づくまで、そんなことは全く無意識だったわ。そして、今から思うと、これがハイライトかしら、高島屋に寄ろうと横浜駅を出る時に、改札の方に切符を見せ『途中下車です』と言うと、係員の方が乗車券をちらっと見ただけで、検印も押さずに、どうぞと言ってくれたの。どう、面白いでしょう。この幾つもの偶然の重なり」雅子はここまでの経緯をやや得意げに話すと、一息ついて夫の顔を見た。
 「お見事。なかなか、面白い事例だ。偶然の重なりが作る珍しい見事な作品。ここまで来ると一種の芸術品相当だね」圭一は、雅子の話にじっと聞き入りながら、先ほどまでの苛つきから落ち着きを取り戻し、そのタネの無いタネ明かしに、思いも寄らない言葉を発したのだった。 (以下、明日に続く)

1698 歯止め

 一旦勢いに乗ると、時として手が付けられないことがある。いいことなら歯止めは不要なのだが、…。

1.独り言コラム
 リーマンショック以来の世界同時株安が続いていて心配だったが、ここに来て、漸く歯止めが掛かったようである。
 注目の昨日の東証は、午前中は前日に続いての大幅な下げで、前場の引けが400円を越す大きな下げで、どうなることかと心配だったが、後場になって急速に戻し初め、昨日の大引けは150円安だった。午前から比べると250円ほど戻したことになる。
 それを受けてのニューヨークでのダウ平均だが、一時は200ドルを越す大幅な上げを見せたものの、後場になって急降下で、一旦は一気にマイナスに転化、激しい乱高下が続いていて、日本時間4時20分現在では110ドルレベルの上げで推移中である。ここでも、差し当たっては歯止めが掛かったようだ。
 プロ野球では連勝、連敗の歯止めが掛からない偏った傾向が続いている。巨人の6連勝、阪神の4連勝に対し、ヤクルトの5連敗、パ・リーグでも楽天は、田中、岩隈の二番看板でももたず5連敗と明暗が分かれている。これで、セ・リーグは阪神が貯金2、巨人も借金1に追い上げて来ていて、一気に首位争いが目に見える形になって来た。ファンはその明暗を受けて揺れている。
 放射能の被害もとんでもない方向に走っていて、歯止めが掛からない勢いだ。被災地から送られてきた祈りの言葉が書かれた薪に放射能が含まれていると言うことで大文字の送り火が中止になるという騒ぎとなったが、その後放射能は検出されていないことが分かり、改めて燃やすことになったようだ。これも風評被害の範疇に属する影響だ。
 英国各地で起きている暴動にもまだ歯止めは掛かっていないようだ。キャメロン首相は休暇を切り上げてその対応に全力を上げるようだ。どうやら、英政府が取り組んでいる厳しい財政緊縮策が低所得者の生活を圧迫していることが指摘されているようで、政府は難しい判断に迫られている。
 何事にも、悪い動き、連鎖には、適切な歯止めは不可欠である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時起床、体重、61.7Kg.お天気は良く、今日も暑いという。
 昨日の雅子は、熱もなく、痰も少なく安定していたし、一考がベッドの傍にいるときには、目を開けて話を聞いてくれているようなシーンが多くあった。なんだか、嬉しい一時だった。

3.カラオケ奮闘記(6)
 二回目の挑戦(6月7日)では、14曲の歌を唄った。その中で「落ち葉しぐれ」「古城」は、この日が二度目の試技で、いずれも雪辱なってV奪取に成功、それ以外では、島倉千代子のデビュー曲、「この世の花」と船木一夫の「高校三年生」の2曲が一回のトライアルで全国平均をクリヤーしてVを獲得した。
 しかし、その一方で、筆者の愛唱歌だった「琵琶湖周航の歌」、それとなく気に入っていた「越後獅子の歌」「瀬戸の花嫁」「北国の春」、それに音質が似ているということから得意にしていたはずのフランク永井の「俺は寂しいんだ」や「羽田発7時50分」、加えて童謡の「朧月夜」「月の沙漠」が揃って、全国平均に及ばず、情けない討ち死にだった。今から思えば信じられない不出来の挑戦だった。

4.連載、なんたるちあ(18)

4.単身生活視察 (3)
 「何、これ? どうしたの?」京都―東京間の未使用の切符である。京都駅発行で有効期間は4日間となっている。
 「この切符、使わなかったの? 何故、横浜でなくて、東京まで買ったの?」乗車券の行く先を確認しながら、圭一が不思議そうに問い掛けた。
 「使ったのよ。でも、使ってないと同じ結果なの。面白いでしょう。東京まで買ったのは、この滞在中に東京にいるお友達に会いたいと思って」雅子は夫の反応を確かめるような面持ちでそう言って様子を窺った。ちょっとした静寂が二人の世界を支配した。
 「友達ね。なるほど。無傷の切符ね。手品のようだね」圭一は、自分の台詞の意味を確認するかのように、独り言のごとく小さな声で呟いた。この呟きで、静寂が途切れ会話が戻って来た。
 「こういうこともあるのね。そのときは全く気づかなかったのだけど、先ほど財布の中を整理していて気づいたの。これ、珍しいでしょう?」雅子も少々自慢気である。
 「うん。珍しいね。とにかく、どうしてこうなったかの経緯を話してよ。一体、どうしたんだい」圭一は興味深げに、どうしてそうなったのかの説明を求めた。この時、彼の頭の中には、例の「新幹線を格安に乗車した事例研究会」の一つの事例になるのではとの予期せぬ期待が芽生えていた。
 「種明かしするわ。結論を先に言うと、これは、全くの偶然が重なって、こんな結果になっただけで、特に、何か工作をしたといった類のタネは無いの? 偶発的な産物とでも言うのかしら」雅子は、少し持って回った言い方で話し始めた 。
 「工作していないって当たり前じゃないか。そんなこと君がする訳がない。能書きはそれでいいとして、君が実際に経験したプロセスを知りたいんだよ。どのようにして、このように無傷で切符を確保できたかを知りたいんだ」少々苛立った顔つきと口調で、相田は具体的な説明を求めて雅子を急き立てた。(以下、明日に続く)

1697 思惑外れ

 経済界は大混乱だ。今や、思惑も予測も存在しない。神様、助けてと叫びたい心境だ。

1.独り言コラム
 日本市場が開くまにメッセージを発することで、市場の安定化を狙ったG7の緊急電話会議も、恰もその思惑に反抗するかのような大荒れの結果だった。その動きは世界に波及し、世界同時株安の様相を呈している。しかも、今朝のニューヨーク市場は、更に輪をかけたような大荒れで、634ドルというリーマンショック以来の大きな下げである。折角、少しずつ盛り返してきていた市場が、ドミノ倒しのように一気にご破算になってしまったのだ。何処で歯止めが掛かるのか、誰も予測も出来ず、今朝の東証の動きが恐ろしいくらい心配で、何とかこの辺りで下げ止まって欲しいという願望でいっぱいだ。
 思惑外れという点では、9月に予定されていた日米首脳会談は、米国側からキャンセルの連絡があったのうだ。菅総理には大変な思惑外れだったに違いない。同氏としては、最後の大舞台ということで期待していたはずだが、それが見事に裏切られることになったのだ。アメリカ側にしてみれば、辞める事が分かっている総理と話しても仕方がないと言うのは当然で、早く辞めろということに他ならない。
 野田佳彦財務相が、10日発売の文芸春秋に「私の政権構想」と題する論文を寄稿しているという。いよいよ代表選挙に正式に名乗りを上げたと言うことのようだ。さあ、同氏の総理の座への思惑は外れずに、すんなりと功を奏するのだろうか。今後の展開を見守りたい。
 今年は早くも二桁勝利を挙げていた楽天の田中将大投手だったが、一昨日は今年初めての滅多打ちにあって、7失点という最悪の結果だった。星野仙一監督が意図した連敗阻止の思惑は脆くも崩れたのだった。
 一つの思惑には、必ずそれに対抗する思惑が存在する訳で、一方の思惑が一方的に通じる訳にはいかない。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 5時10分起床、体重、61.3Kg.お天気は良さそうだが、暑そう。
 昨日の雅子は、痰の出方は相変わらずだが、症状全体は落ち着いていた。

3.カラオケ奮闘記(5)500Vへの道
 筆者の全国平均点クリアーの2曲目(V2)となった「ついてくるかい」は現役時代にも何回か唄った事があったし、嫌いな歌ではなかった。何よりもの思い出は、雅子が全く動けなくなる前に連れて行った(2006年6月)大津のカラオケ屋で、一考が雅子の前で歌ってやった最後の曲だった。もちろん、それなりのメッセージを込めて歌ったのである。
 そういうことで、第一回の挑戦会でも取り上げた。気持ちとしては、自分ではうまく歌っているつもりだったが、得点を見てみると79.441と極めて低調だった。しかし、全国平均点が77.769と低くて、図らずもV2曲となった。この歌は大変難しいようで、今まで挑戦した130曲の中で、難しい曲のベスト10に入っている。因みに、ここに取り上げることにしたのを機に、一昨日の33回目の挑戦会で久し振りに唄ってみたが、やはり、全国平均は越えたものの、初回のレベル並みの成績だった。
 『速報』一昨日の33回目の挑戦会では、山口百恵さんの歌に初めて挑戦、「いい日旅立ち」を歌ったが、今一歩でV獲得はならなかった。前回にパスしなかった「美しい十代」(三田明)には、二度目の挑戦で雪辱、また、初めて挑戦した松島アキラ「湖愁」は見事に一回でパスだった。(以下、明日に続く)

4.連載、なんたるちあ(17)

 4.単身生活視察 (2)
 「その料理というやつが問題なんだ。とにかく、ご承知の通りの不器用だからね。まあ、何か買って来て温める程度だ。時には、肉を焼いたりはするがね。いずれにしても面倒だよ。食後の食器洗らいも楽じゃない。主婦って結構大変なんだね」
 「そうよ。男の人は、その辺りの理解が少ないから困るの。いずれにしても、食事だけはしっかり取ってね。健康を損ねたら元も子もないんだから」
 「そりゃそうだ。自動車のガソリンを入れるようなものだと諦めて、味なんかは無視して必要なエネルギーはしっかりと取るようにしている。幸い、今のところ至って元気。何とかなるもんだよ」圭一は、ママと同じことを言う妻の言葉に苦笑を覚えながら、持論の食事ガソリン論を自慢そうに披露した。
 「駄目よ。食事と自動車のガソリンを一緒にしては! 人間と機械は違うんだから。人間には、機械にない繊細な感情があって気持ちで動くから、いつも精神的な充実感という支えがバックにないといい仕事が出来ないよ。美味しいものを食べて肉体的、精神的充実感を保ってないと立派なアウトプットを得られないわよ」
 「えらい難しいことを言うじゃない。分かった、分かった。充分に気をつけて、精神的充実感とかを満足させるように気をつけるよ。ところで、今日の新幹線、二時間以上の遅れで、特急券代が払い戻しだったろう?」
 「そう、良く分ったわね。二時間半ちょっとの遅れで特急券は払い戻しよ」
 「たまたま今日会った人がそう言ってたから。儲かって良かったじゃない。二時間半を五千円何がしで売ったということになる」
 「そう。そういうことね。それにね、それだけじゃないの。ちょっとした面白いことがあったの…」そこまで言って、雅子は少し口篭もり、テーブルの上に置いてあったバッグの中から財布を取り出した。
 「どうしたんだ?」
 「これなんだけど、とりあえず、これを見て頂戴」そう言って、雅子は財布から乗車券らしきものを取り出した。(以下、明日に続く)

1696 三度目の正直

 二度同じことが続いた場合、三度目は、「三度目の正直」か、「二度にあることは三度ある」に別れる。昨夜の阪神―ヤクルト戦はその展開が両方に揺れたが、阪神の見事な逆転での快勝で「三度目の正直」となった。

1.独り言コラム
 阪神がヤクルトに3タテを食わせた。このところ、2度も貯金「0」に持ち込みながら、次の試合に勝てず貯金をするに至らなかったが、遂に、三度目の正直で念願の4月22日以来の貯金達成である。このところの阪神には勢があって、首位との差が一気に縮まってくる可能性がある。一昨日のこの欄で、ヤクルトの優勝を予測した筆者にはちょっとびっくりだ。
 昨日の「たかじんのそこまで言って委員会」は「朝まで生テレビ」並みの大激論だった。その中で、広島、長崎で二つの痛ましい核の悲劇を受けたのだが、その原爆を投下させたアメリカの対応が話題だった。一貫した謝罪しない姿勢に議論は盛り上がった。
 核の悲劇という観点からは、今回の福島原発事故は、日本にとっては、まさに三度目の悲劇であった。とにかく、頑張り屋の日本人は、広島、長崎では、見事な復興を見せてくれた。今度の福島でも、「二度あることは三度ある」の精神で、時間はかかっても、しっかりした立ち直りを見せてくれるだろう。
 甲子園での熱戦が始まっているが、滋賀県代表の八幡商業高校は、山梨学院大学附属高校に8-1と快勝、幸先よい一勝を挙げた。次の相手は東京代表の帝京高校だ。因みに、夏の大会での八幡商業高校の一回戦突破は1988年、1991年に次いで3度目で、今度こそ、3度目の正直で、2勝、3勝と勝ち進んで欲しい。
 現在、米国男子ツアーのブリヂストンインビテーショナルで、昨日の3日目を終って、石川遼選手が1打差の2位で初めて首位争いの中にいた。しかし、今現在(6時15分現在)16番を終って3打差の2位タイである。どうやら、残念ながら、何度目かの正直にはならないようだ。
 何事もそうだが、努力が結果に繋がるほど、嬉しいものはないのだが、…。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 5時10分起床、体重、61,4Kg.お天気は良い。暑くなりそう。
 昨日の雅子だが、比較的安定していた。このところの症状は日替わりメニューのように毎日変わる。安定した症状が続いて欲しいのだが、…。

3.カラオケ奮闘記(4)
 第一回のカラオケでは10曲唄ったと紹介したが、「仰げば尊し」は8番目、「ついて来るかい」は10番目に唄った曲だった。それまで、なかなか思うように全国平均点を突破できなかったことで、いささか緊張していたように思う。
 童謡は、元々、雅子の車椅子での散歩でそれとなく口ずさんだ形で唄い始めていて、既に童謡集の本を購入し、いろんな曲を楽しんでいた。その中でも、この「仰げば尊し」は、2番の歌詞に関心を持ったことから、一度、正式に歌ってみようと思っていた曲だ。気に入っていた歌詞の部分は、二番の二行目の「別るる後にも、やよ忘るな」とか、四行目の「やよ、励めよ」といった表現である。そして、何気なく唄ったのだったが、結果的には、その得点の高さにびっくりしたのである。86.205点は全国平均の80.428を大きく越えたのだった。かくして、思わぬ楽曲でV1を獲得したのである。今までに、この歌は4回唄っているが、その後の3回目の試技で、86.335を出し、それが今までのMax記録である。ここで、スペースがなくなったので、V2曲のコメントは明日に回すことにする。
 『緊急速報』昨日第33回目のカラオケを行ない、3曲の新しい歌に挑戦、その中で、童謡の「冬の夜」が89,444という今までの瞬間最高点を記録した。昨日現在の成績は、130曲に挑戦し125Vである。(以下、明日に続く)

4.連載、なんたるちあ(16)
 4.単身生活視察 (1)
 横浜の桜木町の家に着いたのは、もう十時半を少し過ぎていたが、妻の雅子は何故か機嫌良く迎えてくれた。バーで土屋が言っていたように、新幹線がやはり二時間半ぐらい遅れて着いたため、このマンションに着いたのは、つい少し前の十時前だったという。 早いもので二人が別れて生活をすることになってもう三年になる。相田が、東京を離れて大阪の責任者として赴任し、そこで五年の勤務を終えて東京に戻って来たのを機に、家族を関西に残して単身赴任することにしたのだった。それと言うのも、元々、大阪勤務になる切っ掛けが、当時の上司の配慮で、年老いた相田の両親の傍で勤務できるように配慮してくれたことであり、再び、東京勤務に戻ったからといって、更に五年の年を取った両親を放り出す訳には行かなかった。この日の妻の来訪は、相田が単身赴任してこの桜木町に転宅したとき以来で、たまたま二人の子供が共に、修学旅行や研修で数日間不在という日程のラッキーに恵まれての訪問で、見方を変えれば、少し大袈裟かもしれないが、夫の生活の実態を検証するための視察訪問と言えるものだった。
 「割ときれいにしているじゃない。もう一人暮らしも大丈夫そうね。部屋の広さもまあまあね。駅からそれほど遠くはないけど、途中のあの坂道はやっぱり大変ね」
 自分で準備して来たジーンズ姿に着替えた雅子が、自らが検証した最初の報告である。部屋は四畳半と六畳、それにダイニングキッチンの所謂2DKで、一人なら広すぎる感じである。それはともかく、今まで、あまり見たことのない妻のジーンズ姿に、相田は妙な新鮮さを感じた。二人の子供を産んだにしてはスタイルも悪くない。
「確かに、あの坂道はきつい。夏だと、あそこでしっかりと汗をかき、びしょ濡れになる」
「あなたには、ちょうどいい運動になるんじゃない?」
「冗談じゃないよ。そうでなくとも働き過ぎ、運動し過ぎで参っているのに」
「それはお気の毒さま。ところで、食事はいつもどうしているの? たまには、自分で何か作ったりするの?」 雅子は少し心配げに確認した。(以下、明日に続く)

1695 借金

 何となく、嫌な響きのする言葉である。誰でもしたくないのが借金だ。しかし、現実には消費者ローンの看板を掲げている会社が多い。したくないが、せねばならない事情も少なくないのだろう。

1.独り言コラム
 プロ野球では、セリーグでは、一昨日までは、ヤクルト以外の5チームが全て借金状態にあった訳で、交流戦でのセリーグの弱さが、こんな形で出て来ているのだ。
 そんな中で、阪神がこのところ頑張っていて、一時は11もあった借金が、昨夜、ヤクルトを連覇してまた完済した。ここ数週間で3度目の借金ゼロである。しかし、前2回はいずれも次の試合に勝てずに借金生活に戻ったのだったが、果たして今日はどうなるのだろうか。ヤクルトはダントツトップを悠々と走っていたが、それでも3タテを食わされると一気に差がつまって来る。うかうかは出来ない。差し当たっては今日の戦いが、小さな天王山だ。
 借金といえば、日米の財政が借金で賄われている。経済大国が借金苦で喘いでいるのは奇妙である。米国では先日、共和党の賛成を得てやっと借金の上限を引き上げる法案が成立して、当面の難関を切り抜けたものの、大幅な中身の改善が前提となっていて楽観は許されない。
 そういうことで、世界一安定感の大きかった米国国債が、格付け会社、S&Pが「トリプルA」から「ダブルAプラス」に一段階ランクが引き下げた。このことが世界経済に与える影響が心配である。
 日本でも、赤字国債発行を可能にする公債特例法案の審議の行方が注目されている。子供手当ての廃止、高速道路無料化、ガソリンの暫定税撤廃などの民主がマニフェストで掲げた看板が次々と外されていっている。もう一つの法案の再生エネルギー法案の行方と共に、いよいよ菅総理は辞任を決断するのだろう。国民はそれを待っているのだが、後任の選任に関する動きが見えて来ていない。永田町で言われている野田佳彦財務相の独走なのだろうか。
 いずれにしても、借金を次世代に回すようなことは絶対に避けるべきであろう。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時半起床、体重、61,4Kg.お天気は晴れ時々曇りの模様。
 昨日の雅子だが、相変わらず痰に悩まされていた。多分我慢しているのだろうと思うが、筆者が顔を出すと急に吹き出すといったケースが、何回か見られた。当面の敵は痰である。

3.カラオケ奮闘記、500Vを目指して(3)
 「古城」には、ちょっとした重厚感があって、歌っていても心地良く、現役時代にも何回か歌ったことがある。しかし、第一回の試技では、緊張したせいか全国平均に僅かに及ばず、2回目の挑戦で突破し、4曲目のV曲となった。好きな曲なので既に14回も歌っていて、結果も12勝2敗の好成績だ。最高得点は84.265である。後になって感じるのだが、童謡の「荒城の月」と非常に雰囲気が似ている歌だ。
 ところで、正式にV500を目指す奮闘記を始めた第一回のカラオケでは、10曲の歌を唄ったのだが、全国平均を上回ってVを勝ち得たのは、僅かに二曲だった。V1曲が「仰げば尊し」(童謡)、V2曲が「ついてくるかい」(小林旭)である。明日はその2曲について少し触れてみたい。(以下、明日に続く)

4.連載、なんたるちあ(15)

 3.過去の汚点(2)
 「仕方がないよ。勝つ人がいれば、負ける人もいるんだから」再び、席に戻ったママが諭すようにそう言って慰めた。
 「でもね。相ちゃん。どんなゲームでも『下駄を履くまでは分らない』って言うでしょう。気を取り直して最後まで頑張ることね。奥様に大変な苦労を強いているのだから、このままじゃ済まされないわよ」
 こんな単純な言葉に男達は意外に弱い。むしろ、このような店に来る連中の中には、そのような単純な気休めの言葉を求めている者もいるのかも知れない。客達へのそのような配慮で、この種の店も成り立っており、客と店との相互の妙で、バランスの保たれた助け合い関係にあるというのが実態とも言える。
 「なかなか、言ってくれるじゃない。尤も、手を抜くってことをしないのが自分の信条だから。とにかく頑張るよ」
 相田も満更でもなさそうに健気にそう答えて、急に慌てて、自分の腕時計に目をやった。「いや、いかん、いかん、今のママの奥様で思い出した。今夜、女房が来ることになっていたんだ。すっかり忘れていた。帰らなくちゃ」そう言うと、相田は今までのペースから一転し、慌しく立ち上がった。
 「あら、あら、大変ね。そんなことを忘れているなんて、いけない人。何が敗北記念日なの」ママも立ち上がって、急いで、例の大き目のサムソナイトの鞄を取り出して相田の帰り支度を手伝った。
 「有難う。ママ来週の金曜日、六時からね。例の第一回目の研究会、場所を借りることになってるよね。宜しく。土屋さん、お先に失礼します」相田が、ママに研究会の日程を確認しながら、奥のボックス席にいた土屋にも手を振って大きな声で挨拶した。
 「もうお帰りですか。いい事例を期待していますよ」急に飛び立つ水鳥を見つめるように、純と密やかに話していた土屋が立ち上がって手を振った。純も立ち上がって挨拶した。相田はママに送られて急ぎ足で外に出た。幸い、雨は小ぶりになっていた。(以下、明日に続く)

1694 先行きが全く見えない

 政治も経済も先行きが全く見えない。東日本大震災、福島原発事故で瀕死の重傷を負っている日本は、まさに四面楚歌の中でうめいている。そんなことなので、今朝は思い切って、お遊びで今年から来年にかけてのいろんな予測をして楽しんでみようと思う。

1.独り言コラム
 リーマンショック以来の株安が世界を席巻している。前日に500ドル以上も暴落したニューヨーク株は、日本時間昨夜からの市場で、大幅な乱高下を経て、およそ60ドルの上げで引けている。とりあえず、大幅な下げが止まったとの見方は出来るが、非農業部門の雇用者数が11万人増加、失業率の低下にも歯止めが掛かったなど、経済指標が予測よりも高く改善された割には、株価の戻しは低調だった。一方、為替も財務省の介入効果が多少は見られるが、円高レベルは78円台が基調の高値が常態化していて、今や、1ドル80円台は遥か遠くなってしまっているのに驚きを覚えている。
 とにかく、何事も先行きが読めない。そこで、今朝は、お遊びのつもりで、いろんな世界の筆者の直感による先行きの予測を楽しんでみたい。
 ・年末での東証株価の予想は、11000円(±500円)
 ・年末時での為替レートは、1ドル、85円(±1円)
 ・次期総理は、野田佳彦氏の予想が多いが、敢えて、前原誠司氏。
 ・今年の夏の高校野球の優勝高は、竜谷大平安高校。
 ・今年のプロ野球優勝チームはセ・リーグがヤクルト、パ・リーグが日本ハム。日本一は巨人軍。
 ・イチロー選手は、今年は200安打は達成出来ずに終る。(185本?)
 ・今年のゴルフの賞金王は男子が池田勇太さん、女子が有村智恵さん
 ・アメリカ女子ツアーで宮里美香さんが年内に初優勝をする。
 ・来年のお正月の箱根駅伝は早稲田大学の2連覇
 ・今期のフィギュアスケートグランプリ優勝者は、男子が小塚崇彦さん、女子は村上佳奈子さん。
 ・将棋界は、来年には、渡辺明新名人(竜王)が誕生する。
 さあ、幾つぐらい当たることになるのだろうか。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時起床、体重、61,7Kg.お天気は曇り時々晴れの模様。
 昨日の雅子は入浴後に体調が戻ったのか、目を大きく開けて筆者をじっと見つめてくれて、話を聞いてくれていた。ほっと、である。なお、一昨日体重測定があって、漸減していた傾向に歯止めが掛かり、これまた、ほっと、である。

3.カラオケ奮闘記(2)
 この三浦洸一さんの「落ち葉しぐれ」については、それまでカラオケでの経験は全くなく、音痴の筆者には難しい曲だったが、この500曲挑戦プロジェクトを始めるに当たって、それに相応しい正統派の歌ということで、思い切って、最初の選としたのである。しかし、案の定、初めてのトライアルでは、僅かながら全国平均には及ばなかったが、2回目の挑戦で、84.882点を出し、その時点での全国平均の83.684点を上回り、筆者にとっては3曲目の平均得点のクリヤー曲となった。
 この歌は、なんとなく気に入っていて、その後も繰り返し歌っていて、今までに歌った回数は26回を数えているが、勝ったり負けたりで、今までに13勝13敗という結果である。そう言う意味では、その日の調子、体調を占う格好の曲目として扱っていて、今後も回数がどんどん増えていくだろう。なお、本曲は、その後のトライアルで、86,011を記録している。さて、選曲の順番だが、今までは、あくまでもその時点での思いつきで選んでいたが、2曲目には、何となく気に入っていた三橋美智也さんの「古城」に挑戦した。
『速報』昨日第32回目のカラオケを実施、新たに4曲に挑戦し、3曲(湯の町エレジー、チューリップ、きしゃぽっぽ)は、初回で全国平均点をクリアーしたが、1曲(美しい十代、三田明)だけは、僅かに得点が足りず、クリアーできなかった。この結果、127曲に挑戦し、122曲が全国平均点をクリヤーしている。(以下、明日に続く)

4.連載、なんたるちあ(14)

 3.過去の汚点(1)
 「冗談は別にして、ママに言われた通り、これで同期の競争相手には、相当な遅れを取ることになった。マラソンで言えば、第一グループから完全に離脱といったところかな」
 相田は、自虐的にそう言って、二年前に、自分の部下であった根元が突然自ら命を断った事件に思いを馳せるのであった。
 五年間の大阪勤務から東京に呼び戻され、今の建設事業部長に選任され大いに意気込んでいた頃である。その時点では、相田はこの会社の設立時からの生え抜きだとの自負もあり、同期の仲間の中では、間違いなくトップ集団の先頭に近い位置にいたと買いかぶっていた。それは、今日決着を見た談合事件で査察を受ける一年ほど前のことで、難しい課題はいろいろとあったが、全体としては、何事も全て順調に進んでいた。
 しかし、まさに「好事魔多し」だった。今でも忘れないのは、翌日に米国への出張を控えた金曜日で、もうそろそろ寝ようかとベッドに入りかけた時だった。当時単身赴任で仮住まいしていたワンルームマンションの備え付けの電話がけたたましく鳴ったのが事件を告げるきっかけだった。何気なく取り上げた受話器から耳に飛び込んで来た話が、何と、部下の根元の行方が掴めないという大変な不安を掻き立てる話だった。奥さんに「最後の撮影に行く」というメモを残して外出したまま、まだ帰宅していないと言う。根本が趣味として写真をやっていることは誰もが承知していたが、「最後の撮影」というのがキーワードだった。
 相田は、上司に電話で、予定の米国への出張は、急遽代理を出すことをお願いし、相田自らも翌日からその捜索に加わった。しかし、その捜索の甲斐もなく、翌日の午後になって、銚子に近い屏風ヶ浦で根元は遺体となって発見された。本当の原因は、未だにはっきりとはしていないが、仕事に絡んで悩んでいたことも大きな原因の一つであることは確かだった。本当に悲しい出来事で、直属の上司であった相田の責任は免れることは出来ず、この事件で既に仲間から一歩遅れを取っていたが、今回の敗北で二つ目の大きな黒星を重ねることになったのだった。(以下、明日に続く)

1693 菅江田の確執間にNYで株価が暴落

 舌が辛いと書いて「辞」で、広辞苑には幾つかの意味が記載されているが、その中の一つに「ことわりをいうこと、やめること、しりぞくこと」とある。今朝は「辞任」「辞退」そして「更迭」の話題である。
 なお、今朝から、このブログの内容を一部変更し、新たに「カラオケ奮戦記」の連載を開始した。

1、独り言コラム
 ニューヨークの株価が今朝、500ドルを越す大暴落だ。何が起きているのだろう、不安で、「心」偏に「驚」とか、「心」偏に「怖」と書きたい心境だ。今朝の東証の動きが心配である。
 さて、そんな心配な激変が進んでいる裏で、子供手当の扱いや菅総理と海江田大臣のねちっこい確執が続いているのが頂けない。管・海江田の闘いは、経産省の役人の「更迭」人事を巡る形で、二人の間に主導権争いが演じられている。まさに、菅江田の最後っ屁のようだ。
 菅総理も海江田経産相の二人とも、既に自らの「辞任」を口にしているが、然るべきタイミングと云うことで、今のところ、まだ辞める気配がない。原発政策を巡って二人の確執は相当なもので、過日の国会での海江田大臣の号泣には多くの国民がびっくりした。
 昨日は、経産次官、保安院長、エネ庁長官の更迭に関して、海江田経産相が緊急記者会見を開き、「人事権者は私です」を二度繰り返し、人心一新を訴えた。そして記者の質問に答えて、3役人の「更迭」人事を匂わせた。しかし、自分の「辞任」については全く触れず記者たちに肩透かしを食わせ、何だか変な流れであった。
 菅総理も、この3役人の更迭については、ぶら下がりインタビューで質問を受けていたが、苦虫を噛み潰したような表情で全く答える様子はなかった。赤字国債の関連の特例公債法案が通れば「辞任」するという約束(?)だが、果たして、本当に辞任するのだろうか。
 そんな中で、南相馬市が国から受けている原発に関する交付金を「辞退」すると発表した。はっきり言って原発事故のとんでもない大きさ、厄介さに舌を巻いての「辞退」なのだろう。
 こうした辞任、辞退の具体的な事例から、「辞」という漢字の本当の意味が何となく分かるのである。
 
2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時半起床、体重、61.3Kg.お天気は雨模様だ。
 昨日の雅子は、朝は痰で苦しんでいたが、午後には通常の症状に戻った。散歩を行なったが、終始、眠ったような状態であまり目を開けなかった。少し寂しい思いだった。

3.カラオケ奮闘記(1)
 一人カラオケで楽しみ、発散し、全国平均得点クリアー500曲を目指すドギュメントを今日から連載する。このカラオケ談義については、冒頭のコラム欄で既に2回(1642、1688)も取り上げたが、ここでは改めて、最初からその戦いぶりを細かく実況中継並みに面白可笑しく取り上げてみたい。
 歌には時代があり、それぞれの曲にはそれぞれの思い出があり、言ってみれば、それらには自分史が投影されているといえる。500曲を目指すので、取り上げる曲には、大抵はそれなりに思い出がある曲だ。
 一回のカラオケでは、2度以上の歌い直しはしないことを原則としているが、歌う曲は、その時に歌いたい曲を何の連携もなくランダムに選んでいる。とにかく、歌って、発散し健康保持に努めようという大儀で、妻の付き添いの合間、特に昼休みを利用しての楽しい挑戦の奮闘記である。
 正式には5月の連休明けから始めたが、既に31回も楽しんでいて、取り上げた曲は123曲、全国平均をクリアーした曲が119曲となっている。詳しい分析などは逐次紹介して行く。先ずは、このカラオケで最初に歌った曲、三浦洸一さんの「落ち葉しぐれ」から取り上げてみたい。(以下、明日に続く)

4.連載、なんたるちあ(13)

3.過去の汚点(1)
 「蘭」のママの阿部真奈美の登場を切っ掛けに、相田とママ、土屋と純の二つのグループに分かれて、それぞれ別のボックス席に移った。相田は、純に話したと同じように、この日来た目的が敗北記念の区切りをつけるためだとママに話して聞かせた。
 「敗北記念なんて、のんびり構えていてもいいの? 失格の駄目押しにならなければいいんだけれど。ついこの間じゃない、部下の方が仕事で悩んで自殺されたのは。大事なタイミングでの大きなこの二つのポカは取り返しがつかないかもよ」
 ママは慰めるというよりは、その場を白けさせまいとして、自分流に半分冗談めかせた慰めの言葉を送った。  「その通りなんだが、部下の自殺は、何も仕事だけが原因ではなさそうなんだけど、いずれにしても痛い、痛い、取りこぼしだ。もう、立ち上がれないかも。だから、ママに慰めて貰らお~と、この激しい雨の中を駆けつけて来たのに、これだからね。もう少し優しい言い方はないの」痛い、痛いの部分を強調しながら意識して不満そうに呟いて見せたが、顔は穏やかに笑っていた。
 「明日の来ない今日はないって言うじゃない。くよくよせずに思いきり飲んで発散することも健康的な方法だわ。今夜はたっぷりと飲んで、売上に貢献して頂戴」
 相変わらず、ママはそんな軽口を叩きながら席を立って、相田のグラスを新しいお湯割に取り替えた。相田は、ママの慰めの言葉に気分を軽くさせながら、差し出された新しいグラスを勢いよく口に運んだ。熱い液体が喉を流れる感触を味わいながら、大分前に、ママがお湯割を勧めてくれたことを思い出すのだった。
 「今の健康的という言葉で思い出したが、あれ以来、すっかりお湯わり党になっちゃったよ。お湯割の方が身体にいいとママが勧めてくれたからね」
 「その方が悪酔いしないでいいでしょう。サラリーマンは体が第一と言うじゃないですか」
 「そうだけど。でも、本当に体のことを考えるなら、飲まないことが一番なんだよ」
 「ダメよ。それじゃ、私達が困るじゃない」ママは間髪入れずにそう言って相田の顔を見て笑った。(以下、明日に続く)

1692 ガイドラインは正しいとは限らない

 政治、経済など、全てで赤信号がいっぱいの今の日本である。今朝は、話題のしりとりで、幾つかの事例を拾ってみた。先ずは「それで、大丈夫?」からスタートする。

1.独り言コラム
 日立がテレビの生産を全て海外に委託するという。研究開発部門は残すとしているが、かつての儲け頭だった商品が、日本で生産されなくなるという。何だか、心の中に大きな空洞が出来たような寂しさ、不安を覚える。それで、大丈夫(?)なのだろうか。
 それで、大丈夫(?)なのか、と云う点では、目下設置を検討中の原子力安全庁が環境省の外局として設置される方向にあるということだ。経済産業省にある安全委員会、保安院を分離すると言う考え方は大事で、その方向は間違っていないが、温暖化ガス削減を目指す環境省は必ずしも脱原発ではない。この辺りの矛盾をどうするか。まだまだ紆余曲折があるだろう。
 まだまだ、紆余曲折ということでは、原子炉の廃炉に関する先の長い話しがある。完全に燃料棒を取り去るまでには数十年は掛かると言うのだ。あのスリーマイル島の場合もまだ廃炉に至っていない。こんなはずじゃなかったと地元の住人の不安は、底なしといったところだろう。
 不安が底なしといえば、食料不安である。放射能汚染は牛肉、お米などの主食にまで拡がっている。牛肉は全頭検査が行なわれることになったし、米については、放射線量の検査方法や、その結果に基づいた対応の指針、ガイドラインを紹介している。果たして、このガイドラインで大丈夫なのだろうか。
 ガイドラインといえば、今の筆者にはカラオケのガイドラインを連想する。ここで、筆者が苦しんだ馬鹿馬鹿しいエピーソードを紹介したいと思う。ご存知のように、カラオケではモニター画面に歌い出すタイミングを示してくれるガイドが歌詞にそって走ってくれる。そのガイドに合わせて歌えばいいと言うわけだが、昨日になって、そのガイドラインがずれている事を発見した。と云うのは、幾ら忠実に歌っても得点が滅茶苦茶悪い曲に出遭って、悪戦苦闘を繰り返していた。曲目は童謡の「里の秋」で、筆者が自信をもっての熱唱を繰り返しても、どうしても全国平均の得点をクリヤーできない。仕方なく、歌うたびに色々と工夫を試みたのだが、却って得点が悪くなると言う悪循環、どうしても全国平均に及ばない結果が続いていた。そこで、昨日咄嗟に思いついたのが、そのガイドラインが間違っているのではないかということだった。そこで、それを見ずに、伴奏に耳を傾けて歌ってみたところ、何と、一気に大幅に全国平均を越えたのである。試行錯誤を繰り返しての20回目のトライでの快挙(?)だった。この3ヶ月間の苦労が報われて溜飲を下ろした昨日のカラオケだった。カイドラインが全てでないこともあるという事例である。(メーカーの第一興商さん、ご確認願えますか?)
 蛇足だが、このところ毎日耳にする放射線量に関しての基準値、暫定基準値などのガイドラインも然である。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 4時10分起床。体重は61.1Kg.お天気は良さそうである。
 昨日の雅子は、午前中は少し熱があったが、午後に平熱に戻った。このようなパターンが最近は多い。午後の車椅子での散歩は、いつもより長めに行った。毎朝、病院を訪ねると、前日のこと、その日のことを話してあげると、それなりに時々目を開けて聞いてくれている、ように見える。呼び掛けへの反応は弱いなりに、時々、視線を送って見てくれる。それが貴重な生きがいである。

3.連載、なんたるちあ(12)

 2 飲み仲間(6)
 「そうです。キックオフミーティングは六時からで、七時半まではこの店を貸切にしてもらうように、ママには頼んであります。時間に遅れないように。ところで、相田さん、正直な話、言い出しっぺの私なんですが、まだいい事例が準備できてなくて思案しているのですよ。まあ、第一回ですから、焦ることもないだろうとのんびり構えていますが」
 「それでいいんですよ。私も以下同文ですから」アルコールが回って来ているせいか、相田は楽しそうに明るく笑って見せた。
 「ところで、純ちゃん、ママはどうしているんだね?」土屋が、激しい雨でママが遅れていることに気になったようで、改まった口調で確認した。
 土屋は、ママがこの店をオープンする前に勤めていた店からのファンのようで、その付き合いは相当な期間に及んでいるようだが、相田はその二人の付き合いの深さについての正確なところは知らない。相田自身は、この店のオープンのときに、同僚に連れて来られて紹介されたのが切っ掛けだった。値段が安サラリーマンにとってそこそこということもあって、相田も、この店に通う頻度が次第に増え、何となくママのファンになっていた。ママの話だと、最近の二人のこの店へ通う頻度は、他の客よりも群を抜いているという。二人が、そのことを相互に意識しているから、ますますその回数が増えることになっているようだった。
 「ちょっと遅れると連絡があったけど、もう来る頃だと思いますよ」純がそう言ったとき、ちょうどドアが開いて、どちらかと言えば、地味な紺のスーツに身を包んだ小柄のママがタイミングよく姿を現した。見た目にはそんなに濡れていない。雨が小ぶりになっているのかもしれない。「ナイスタイミング」という二人の男達の声が店内に明るく響いた。(以下、明日に続く)

1691 心配、不安がいっぱい

 国も国民も安全、安心があっての幸せなのだが、その大事な二つが何処かへ消えてしまって姿が見えない。困ったものだ。

1.独り言コラム
 ミスター・マリノスと言われていたサッカーの人気選手の松田直樹選手が練習中に急性心筋梗塞で倒れて緊急入院した。昨日の午前中のランニング中に異常を覚え「やばい、やばい」との言葉を発して倒れたという。プロサッカーで鍛えたスポーツマンにもそんな危険が背中合わせに存在しているのだ。同氏は、マリノスから今はJAFの松本山雅に移っていて再起を期していたという。速やかな回復を祈念したい。
 今回の原発事故では、いろんな危険がいっぱいなのだが、ここに来て牛肉の放射線汚染が話題になっていて、全頭検査が行なわれることになったという。一方、福島原発の建屋間のつなぎの部分から、10シーベルトという強い放射能が検出されていて、改めてその危険性が取り沙汰されている。そんな中で、昨日は人間が生涯受ける放射線量の許容量についての説明会があって、そのレベルが100ミリシーベルトだという。その根拠は、広島、長崎、チェルノブイリでの実績データに基づいたものだとされている。赤ちゃんや子供については別のレベルの設定が必要ではないかとの質問が出ていたが、生涯の許容量という観点からは、意味のない質問だと思うが、…。
 危険が身近に潜んでいるという意味では、日本丸が嵐の中を航行中なのだが、その舵取りの船長が無能だということだ。近く辞めると言いながら、なかなか辞めようとしない。嵐はますます厳しくなっており、不安がどんどん増している。困ったものだ。
 困ったものだという意味では、巨人軍の脆さである。昨日も伝統の阪神戦で、センターの長野選手がなんでもない飛球をまさかの落球で失点、後半に高橋由伸選手のホームランで迫ったものの、1点差で敗れてしまった。あまり弱いので、アンチ巨人の筆者も応援したくなってしまう。困ったものだ。
 経済でも大変である。円高、株安の動きが加速されている。米国では、共和党との合意が成立し、気掛かりだったデフォルト(債務不履行)を免れたのだが、その後も円高、株安傾向は変わっていない。米国株価は今朝も260ドル以上の安値で、この7営業日連続で株安が続いている。この7営業日で850ドルを越す大幅な株安となっていて先行きが心配だ。要するに、米国経済が低迷が明らかになり、その深刻さが反映されているのだという。その影響を受けて、日本経済も極めて深刻である。
 不安、危険がいっぱいの日本丸は、本当に大丈夫なのだろうか。困ったものだ。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 3時半起床。体重は61.4Kg.お天気は今日もはっきりしないようだが、夏の暑さが戻って来ると言う。
 昨日の雅子は、痰の出方も少なく比較的落ち着いた症状だった。このような症状が続いてくれれば、と思う。

3.連載、なんたるちあ(11)

 2 飲み仲間(5)
 「純の言う通り、そんなうまい話がころころと転がっているとは思わない。そこまで、JRも抜けてはいないだろう。いずれにしても、自分一人だけの経験では高が知れている。それとなく仲間などから悟られないように情報を集めることになるのだろうが、そんなに容易なことではない。まあ、のんびりとお酒を飲んで楽しくやることになるだろうね」相田がもっともらしいことを言ってお茶を濁した。
 「とにかく、いろいろと勉強して見るわ。必ず、メンバーにして頂戴ね。お願いよ」純は念を押すようにそう言って、二人のお酒を新しいものに取り替えた。相田は相変わらず先ほどからウイスキーのお湯割だが、土屋はビールからウイスキーの水割りに変えていた。飲み物も二人は体つきと同様に対照的である。
 「土屋さんも、JRの社員でありながら、自らもその種の事例を収集されることになるのですね」純は、この種のことに興味が旺盛なようで、結構鋭い問い掛けで踏み込んで来る。少し開いている胸元の肌がピンク色に染まり始め、スーツのピンクとマッチしてとても色っぽく見える。
 「もちろん、自分も違った角度からJRを見てみたいと考えている。相ちゃんと違った見方ができれば面白いんですがね」土屋も、その辺りで戸惑っているようだったが、相田の顔に視線を送りながらそう答えた。
 「会社に対し、そのような前向きの提言をされると、大変な評価に繋がるんじゃないですか?」純が土屋を持ち上げた形で会話を誘導する。
 「そうなれば、いいんですけれどね」土屋も満更でもなさそうである。
 「それで、研究会は、毎月の最終金曜日の夕方ということでしたから、第一回は来週の金曜日になりますね。土屋さん」相田がそれとなく日程を確認した。(以下、明日に続く)

1690 終生の好きライバル

 長い人生で、素晴らしいライバルに出会うことは幸せなことである。相互に意識して切磋琢磨することで、自らの人生をより輝やいた、充実したものにしてくれる。

1.独り言コラム
 コラムニストの勝谷誠彦氏が、昨日の自分のブログで、同氏の数少ないレギュラーである日本テレビの朝の帯番組「スッキリ」を降りることにしたと書いていた。頭を下げて頼んだにも関わらず、自分の出版記念パーティーに取材に来なかったと怒り心頭での決断だというのである。
 筆者の関心は、番組の中で、どんな具合に最後の挨拶をするのかだったので、その番組を録画予約して妻の病院に向かった。夕方になって帰宅してその中身を確認したが、番組の冒頭でも、最後の部分でもレギュラーを降りることについては何も触れられることはなかった。最後の画面では同氏の笑っている顔がアップされていただけである。ブログを配信してから変心して、番組を降りるのをやめたのだろうかと思ったが、事実関係は確認できていない。
 思ったことをづけづけと発言する同氏だけに生番組で同氏を起用するテレビ局は少なく、「スッキリ」がなくなると、読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」と準レギュラーだが「たけしのテレビタックル」しかない。
 筆者は、そんなエキセントリックな勝谷氏を応援している。良く似たタイプのコメンテーターに宮崎哲弥氏がいるが、テレビ局の扱いには雲泥の差があって、宮崎氏は各局でもてもてだ。宮崎氏も同じように突如として興奮した発言もするのだが、彼の場合はその内容が一線を弁えているとの見方があるようで、テレビ局は同氏を丁重にもてなしている。どうして、そんな扱いに差があるのだろうか。三宅久之氏は、勝谷氏に、なかなかいいことを言うが、少し下品なのがいけないと冗談ぽく言うのだが、…。また、選挙に関しても、宮崎氏には各党から引く手数多なのに対し、勝谷氏にはほとんど話が来ないという。ことほど左様に二人は扱われ方に置いて大差があるようだ。筆者から見れば、二人はなかなかの素晴らしいライバル関係にあるようで、互いに素晴らしい人生の好敵手だと思う。事実、お二人は仲がいいという。お二人の更なるご発展を祈念したい。
 人生の好敵手の最近の事例では、ゴルフの二人の宮里さん、藍さんと美香さんである。共に沖縄県の出身だが、そのデビューの仕方には雲泥の差があった。宮里藍さんがプロのトーナメントにアマチュアで優勝するといった離れ業の華々しいものであったのに対し、宮里美香さんは、一人アメリカに渡って苦労し努力の積み重ねで、じわじわと頭角を現してきたゴルファーだ。昨年は日本の女子オープンで初めての優勝を飾り、今年は米国の4つのメジャーツアーで全て上位に食い込んでの活躍だった。恐らく、同姓であるが故に、二人は終生のライバルとして競ってゆくことだろう。因みに、筆者は謙虚な姿勢を持っている美香さんのファンである。
 甲子園を湧かせた斉藤佑樹と田中将大の二人の投手も終生のライバルである。高校からプロ入りした田中投手と早稲田大学を経てプロ入りした斉藤投手の活躍が、ファンからは興味深く注目されている。別の見方をすれば、高卒、大卒のこの世界での活躍具合を比較する歴史的な生実験でもある。二人の今後の活躍を見守ってゆきたい。
 政界では松下政経塾出身の方々の活躍が目立って来ている。最近になって、菅総理の後継者として有力候補として頭角を現してきた野田佳彦氏、かつて代表の経験者である前原誠司氏、更にはあの豪腕小沢グループの一角に属する原口一博氏、更には内閣府特命担当大臣の玄葉光一郎氏など、なかなかの逸材が揃っている。彼らは互いに好敵手だと認識していると思う。今のところ、永田町では野田氏が有力だが、国民からの支持率では前原氏の方が人気がある。今後のこれらの松下政経塾出身の政治家はどんな具合な活躍を見せてくれるのだろうか、興味深い。筆者は、今のところ、前原氏、玄葉氏をサポートしている。
 良きライルを持つことの素晴らしさを改めて思うのである。

2.今朝の一考、昨日の雅子
 1時半過ぎに目覚め、このブログの下書きを書いて転寝。5時半に正式に起床。体重は61.6Kg.お天気は今日もはっきりしないようだ.
 昨日の雅子は、午前中は少し熱があったが、クーリングをしてもらったので、午後には平熱に戻り、散歩はいつものように行なった。最近は、夕方に注入食が始まると寝てしまい、安定した症状になったことを確認して、途中で失礼することにしている。

3.連載、なんたるちあ(10)

 2 飲み仲間(4)
「いろいろと、尤もらしく長々と説明をして来たが、その心はね、そんな話題を大儀名分としてお酒を楽しもうというのが本当のところなんだよ」土屋は最後にそう言って長い説明を締めくくった。
 「面白そうなお話ね。そのような事例を知っちゃうと応用が効きそうじゃない。趣味と実益が期待される一石二鳥の結構なお話ね」純が思わぬ興味を示し土屋の顔を見た。
 「おい、おい、純。だから、困るんだよ。応用なんて勝手な早とちりは止めてくれよ。誤解されると捕まっちゃうかも知れない話だからね」相田が間髪を入れずにその種の悪用への警告を発した。
 「ごめん、ごめん。つい口が滑っちゃった。それで、お二人の他は、どなたがその研究会のメンバーですか?」純はにこりと笑って口先でそう詫びながら、この研究会の話しに乗って来た。
 「そこなのだが、今、相ちゃんが注意をされたように、話が話しだけに、あまり余計な人を入れる訳には行かないからね。だから、私と相さんの二人の他は、場所の提供を受ける必要があることから、ママに入って貰うことにした。知っての通り、ママは青森の出身だから、東北新幹線を使うことも多いので、大いに関心があるというんだよ」
 「すごい。私も是非加えて頂戴。私だって、結構、新幹線を使うんですよ。友達が大阪にいるから。いいでしょう?」
 純のこのストレートな申し入れは、全く考えてもいなかったことだった。土屋と相田は思わず顔を見合わせて笑った。
 「まあ、考えておこう。若いお嬢さんだから、我々とは違った経験もあるかも知れないからね。しかし、メンバーに入る以上は、先ほども言ったように、秘密の厳守とそういった実例の紹介もお願いすることになるかも知れないよ。お友達にも内緒だよ。いいかい?」土屋は完全にいつもの優しい土屋に戻っていた。
 「勿論、分かったわ。でも、実例の紹介って言われると少し不安だわ。そんなに面白い実例ってあるのかしら」純の言うのも尤もである。問題はどのようにしてそのような実例を探して来るかである。(以下、明日に続く)

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