マンネリを回避するには、出し物を変えるのも一つの手法である。それが、新たな情熱を生むことにもなる。
1.独り言コラム
今朝は日経新聞を見るのが楽しみだった。珍しく、その配達を今か今かと待っていた。
先ずは最終面から目を通した。高樹のぶ子さんの連載小説「甘苦上海」最終回をじっくりと楽しんだ。51歳の女性はまだまだ情熱に満ちた身体である。最後の一行が、読者の想像を逞しくさせてくれる辺りがさすがである。一年以上に渡ってを楽しませて頂いたことにお礼を申し上げよう。
続いて、その左上のコーナー、私の履歴書に目を移した。今月は、安居祥策元帝人社長の半生が紹介された。筆者は東レにいたことから、その内容に特別の関心を持って読ませて頂いた。
今朝の最終回の冒頭で、自分の人生は「はからずも」の連続であったと書いておられる。同期生よりも周回遅れで最終列車に間に合ったという形でトップに登りつめられたその歩みには、ちょっとした感動を覚えた。それにしても、帝人は、多くの企画がうまく行かず撤退をして来ていたという事実にびっくりしたのも事実である。
かくして愛読していた日経の最終面が、明日の11月から出し物が変わる。筆者も気分を改めて、頑張って行きたいし、世の中を眺めていこうと思う。
さあ、今日から日本シリーズが始まる。巨人と日本ハムとの対決だが、この組み合わせは28年ぶりだという。今年のプロ野球も出し物は豊富で、WBCから始まり、ペナントレース、交流戦、そしてクライマックスシリーズと盛り上げてきたが、これが今年最後の出し物だ。しかし、筆者にはさほどの関心はない。
一方、海の向こうでも、ヤンキースとフィリーズとの間で、いわゆる、ワールドシリーズが一足先に始まっている。昨日はヤンキースの松井秀喜が決勝ホームランをかっ飛ばして、対戦成績を1勝1敗に持ち込んだ。かつては、筆者もMLBには関心が高く、松井選手がヤンキースに入団した頃は、ほとんど毎日、同氏の成績をフォローし一喜一憂していたことがあった。しかし、その情熱も萎えてしまっている。思えば、多くの一流の日本のプロ野球の選手が憧れて海を渡ったが、来年は城島選手が戻って来るなど、イチロー選手の活躍を除けば、MLBへの関心も薄らいで来ている。
昨日のドラフト会議では花巻東高校の菊池雄星投手が注目され6球団が一位指名した。同君は、初めからMLBをと考えたこともあったようだが、先ずは日本のプロ野球からスタートを切る事にしたという。ここに来てMLBという世界も、マンネリ化してきているのではなかろうか。果たして、菊池投手は、10年後においてもMLBへの情熱が残っているかどうか、気になるところである。
情熱といえば、自民党を立て直そうと勇躍として総裁に立候補した河野太郎氏だったが、今は静かに戦況を見守っているようだ。その時の総裁選で、河野崩しの思惑で、立候補した西村康稔政調副会長が、臨時国会の代表質問というご褒美をもらっていたが、さすがに、その時には河野太郎は議場を退席したようだ。自民党も、本当に出し物を変えなくては、復活は覚束ないだろう。
そんな中で、07年に第一線から引かれてはいた落語家の五代目三遊亭円楽さんが、昨日亡くなられた。かつては、落語協会から脱退され、情熱を持って自力での独立を模索されたご尽力はご立派だった。ご冥福をお祈りしたい。六代目円楽は、腹黒のギャグで人気者の三遊亭楽太郎さんが継ぐことになっているが、同氏は、出し物的には、異色の存在であり、その手腕に大いに注目したい。
2、プライベートコーナー
4時20分起床。体重、60.6Kg。因みに10月度の平均体重は、60.8Kgで前月度より0.1Kg減少した。天気は晴れ模様だ。
昨日は、雅子に対し、引き続き、筆者が呼びかけたり、冗談を言ったりして、彼女の反応を懸命にフォローした。それに対して、何回かに一度は、顔の表情の変化で応えてくれた。そして、一度は、一考が飛ばした冗談に、笑ってくれたことでほっとはしたが、その機能が以前よりも衰えて来ていることは確かだ。しかし、反応がまだあることで希を繋いでいる。
注目の雅子の体温は、朝方に37.7度まで上がったが、午後になって平熱に戻っていた。また、お尻に出来ている傷の診断を受けた。一進一退が続く。
3.連載、難病との闘い(1015) 第三部 戦いはまだまだ続く(309)
第七章 しつこい敵(25)
2.再びアウエイでの闘い(9)
(2)治療の始まり (その4)
その日、午後になっても先生の方からは何も連絡がなかった。一考は時計を見ながらじっと呼び出しの掛かるのを待っていた。2時になっても、3時が近づいて来ても、呼び出される気配がなく、場合によっては、5時ぐらいになるのではと思うようになっていた。そこで、思い切って大阪に電話をいれ、夕方同席してくれる仲間に、遅くなる可能性があるが、必ずゆくから、先に始めていて欲しいという連絡を入れた。
それから間もなくだった。3時を少し過ぎた時点で、待望の呼び出しを受けた。二人の看護婦さんがストレッチャーに雅子を移し、1階のX線室に運んでくれた。どうやら、手術はその部屋で行なわれるようだった。間もなく、K先生が顔を出し、直ちに手術が始まったようだった。3時15分だった。一考は、緊張してその部屋の付近にある椅子に腰掛けて成り行きを待っていた。
ほんの15分ぐらい経過した頃だった。部屋のドワが開いて、K先生が姿を現した。その手には、チューブの付いた球状のものが握られていた。先生は、一考の座っている椅子の隣に腰を下ろすと、その手にしたものを見せながら説明を始めた。
「これが、今、取り出した胃ろうです。こういう具合に少し曲がった形で入っていましてね。それに、その位置が、十二指腸に近い位置で、それが下痢の原因になっているかもしれません」雅子のお腹から取り出したばかりというピンポン玉サイズの球状のものに、チューブが繋がっている現物を披露してくれた。
「ええ、こんな大きなものなんですか。びっくりしました」一考は率直な感想を述べた。それよりもこんなに手早く抜き出せるのにもびっくりしていた。
「もちろん、このふくらみはあとで膨らしたものですが、身体の中ではこんな形で納まっているのです。それで、同じチューブのサイズのものと入れ替えました。タイプは最新式のボタン式になっています。取り敢えずは、これで様子を見ることにしましょう」
手品のような先生の早業に、一考はあっけにとられて、直ぐには言葉が出て来なかった。(以下、明日に続く)
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