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相坂一考

Author:相坂一考
滋賀県大津市出身
07年1月に推理小説「執念」を文芸社から出版
14年7月に、難病との戦いを扱った「月の砂漠」を文芸社から出版

このブログは3部構成です。
 1.タイトルへの一言。
 2.独り言コラムで、キーワードから世の動きを捉えようと試みる。
 3.プライベートコーナー
   (2015-06-03に修正) 

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147 引退

 扇千景参議院議長が7月の参議院選挙にでないということで、実質的な引退を表明した。なんと30年もの長きに渡って参議院議員を務めたからご苦労さんというべきだろう。多くの党を渡り歩き、国交大臣などの多くの要職を務めるなど、実力以上の活躍はご立派である。人生にゆとりをもっての引退は理想的な形である。
 大関の栃東関の場合は、体力尽き果てての現役力士の引退で、これからの親方としての新しい役割が待っているので、扇さんとは少し違った引退だ。引き続きの活躍を期待している。
 仏大統領のシラク、英首相のブレアは、いずれも政治的に追い込まれての不本意な引退というべき形で、今一つ吹っ切れないものがあるのではと思う。
 そう言えば、数年前に、突然の引退勧告に「政治的テロだ」と激昂して引退した中曽根康弘元首相の場合は、本人の意思を無視された異色の引退劇だった。結果的には、今でも、重鎮としての存在感を誇っているから、決して不幸な引退ではなかったと思う。
 筆者も、今の介護する生活を引退したい気持ちがないと言えば嘘になるが、夫としての責務から引退は許されない。これからも頑張って行く。そこには、多少苦しくても、普通の生活では味わえない人間としての格別の喜び、達成感などがいっぱいある。

連載(112) 難病との闘い 第五章 衝撃の症状悪化(1)

 長い人生で「たら」とか「れば」は言って見ても意味がないことは承知の上での話しだが、この雅子の難病に関しても、その発症から悪化して行くプロセスにおいて、今から思えば、あの時、そうでなかったらの「たら」とか、そうでなければの「れば」が幾つか存在する。
 その一つは、雅子から、電話で「やはり、パーキンソン病らしい」という診断報告を聞いた2002年11月21日の時点での、一考が「今しばらく様子を見よう」ということで東京に居残った判断だった。後になって、姉の久子から、「その時点で、どうして直ぐに帰って来て、雅子の傍に居てやらなかったの。夫なら、妻のピンチにそうするのが当たり前だ。特に、もう会社をリタイアして、何も一人暮らしをする理由はなかったはず」と厳しい非難を受けた。
 正直言って、その時の一考の判断は、軸足を東京に置いていたことは事実で、それに、雅子の「日常生活には殆ど支障はない」という現状報告の甘い言葉があったからである。若し、その時、急遽、大津に帰郷していたらというどうなっていただろうか。雅子の心配を二人で受け止めることが可能であったことは確かで、そのことで、症状の悪化が少しでも食い止められたかどうかは分からないが、症状の進行を遅らせることには、多少なりとも貢献していたかも知れないと思うことがある。
 その「たら、れば」の二つ目が、これから話すうかつな事故に関するものである。それは、忘れもしない2月16日、吉田病院での2月度の定期診断を終えて西大津駅に戻って来た直後に起きた。
 この日、一考は、病院に出掛ける直前に、その日の内に振り込まねばならないある支払いを思い出し、西大津駅に向かう途中にあるジャスコ店内のATMで振込みを行なったのだが、振込み先の口座番号を間違えてメモしていたために、支払いが出来なかった。吉田病院での診察の予約時間が迫っていたこともあって、仕方なく、二人は、そのまま近くのJR西大津駅から京都に向かい、駅前近くの吉田病院に急いだ。
 診察を終えて、二人が西大津駅に戻って来た時は、2時半を少し過ぎていた。振込み時間が3時までだから、時間的に余裕がなかったことから、雅子とは、これから立ち寄る買い物先のジャスコ店内にあるS銀行のATM近くで待ち合わせすることにし、駅の改札口を出たところで一旦別れたのである。そして、一考は、スーパーの駐車場に置いてある車で家に戻り、出掛ける前にメモしておいた振込み口座番号を確認して、約束の場所に戻って来た。
 何しろ、スーパーは歩いて五分ぐらいの距離で、雅子が一人で歩いて行っても、何かが起きるとは考えてもいなかった。
 しかし、一考の考え方は甘かった。不幸にも、この短い距離の移動で、この病気の悪化の促進を誘発することになる最初の事故が起きたのである。(以下、明日に続く)
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タグ : 扇千景 シラク ブレア 中曽根康弘

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