「さあ、どうなる」と興味を掻きたてる、長編、中篇、短編の三つのドラマが始まっている。
その一つが、注目のインド洋での給油に関する新法案が、今週から審議に入る予定だ、民主党がどう出るかが鍵で、その行方は極めて不透明だ。タイミング悪く、
守屋元防衛省次官の山田洋行との癒着の問題が発覚したことや、20万ファロン、80万ガロンの隠蔽問題もあって、野党はそちらに議論を持ってゆこうとしていて、水面下での駆け引きが大変なようだ。
結論的には、衆議院での再可決に対して政府は弱腰のようだが、ここは国益を前面に出して、これに果敢に取り組む姿勢を打ち出すべきではないか。世論の動向を見てではなく、世論を誘導するくらいの気合が大事だと思う。さあ、どうなるか、長いドラマの幕開けだ。
今日、間もなく始まる短編ドラマも面白い。ワールトシリーズ出場を賭けての
レッドソックスとインディアンスの最終戦だ。今シーズン、あれほどの鳴り物入りで入団した
松坂大輔投手は、今までにピリッとした結果は出ていない。せめて、この日の登板が巡ってきたチャンスを生かし「さすが」と言わせる結果に結びつけて欲しいと願っている。結果は遅くても昼過ぎには出る。
もう一つ中篇ドラマもある。女子ゴルフの賞金王争いだ。これはここ数週間で答えが出る。
上田桃子さんか
横峯さくらさんか、或いは他の人が出てくるか、興味津々だが、横峯さんは、お父さんの事があって。あまり応援したくない気持ちもある。筆者のファンである
不動祐里さんは、残り試合に殆ど出ないので残念ながらチャンスはなさそうだ。
いずれも、じっくりとドラマの展開を楽しみたい。
連載(275) 難病との闘い
第十章 笑うに笑えないエピソード (17)
(8)犯人の名前
映画などでもよく「結末だけは、誰にも明かさないで下さい」と注が付いていることがある。サスペンスドラマでは、それが一つの良識でルールとさえされている。
相坂一考の本、「
執念」が一考の元に届いた二日後だった。姉の久子が血相変えて母屋から、雅子のいる部屋に飛び込んで来た。ちょうど、一考と話している時だった。
「何で、犯人の名前に、選りにも選って二郎ちゃんのお嫁さんの名前を使ったの!!」久子がマジに怒っているのだ。余程、面白くなかったらしい。
「そんな名前は何処にでもありふれた名前じゃないか。それに、二郎は私の子供だよ。君にとやかく言われる筋合いは無い」一考が、出鼻を挫くようにその苦情を一蹴した。
「あなたの息子のお嫁さんだから、言っているのよ。気分が悪いじゃない。犯人の名前に使われるなんて」
「そうなの? 私はまだ読んではいないけど、そうだとすれば、お姉さんのおっしゃる通り、息子の嫁の名前を使うって、もってのほかだわ」思いのほか、雅子も真剣に怒って、厳しい顔で口を挟んだ。
「何を言っているんだい。親しみがあるから使わせてもらったんだ、それが悪いのかい?」一考も、苛立ってきているせいか、言葉が粗くなっている。
「名前なんで幾らでもあるじゃない。何も、自分の息子の嫁の名前を使う理由はないんじゃない!」久子もしつこく繰り返す。
「煩いな。ほおっておいてくれよ。私の家族の問題なんだから。それよりも、そんなことをまた姉妹たちにべらべらしゃべっているんじゃないの? 推理小説で、読む前に犯人をばらすようなことは許されない。ルール違反だよ」
「他人の名前を勝手に使うのはルール違反じゃないの?」久子も負けてはいない。ああ言えば、こう言うタイプだから頂けない。
「一般的な名前を使っちゃいけないのかい。君とはもう話してられないよ」一考は、そう言って雅子の顔を見た。
正直言うと、原稿を書き上げて出版社に送る直前になって、その名前を決めた。原案では、モデルにしていた女性の名前を使っていたのだが、それは不味いだろうということで、急遽その名前を変えることにしたのだが、なかなかいい名前が思い浮かばなかった。その時、頭に浮かんだのが、息子の嫁の名前で、これならいいと決め込んでしまったのだ。改めて嫁には、読後感を聞いておく必要があると、一考は考えていた。(以下、明日に続く)
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