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相坂一考

Author:相坂一考
滋賀県大津市出身
1941年1月2日生まれ
07年1月に推理小説「執念」を文芸社から出版
14年7月に、難病との戦いを扱った「月の砂漠」を文芸社から出版
2022年 渾身の愛を文芸社から出版

このブログは3部構成です。
 1.タイトルへの一言。
 2.独り言コラムで、キーワードから世の動きを捉えようと試みる。
 3.プライベートコーナー
   (2015-06-03に修正) 

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85 政治家の繰り返し言葉

 松岡農水相が問題になっている光熱水費の取り扱いで、「必要な報告は全て適切に行なっている」と発言し、それ以上の内容には言及せず「適切」を二十回以上の繰り返したという。このことで、却って、その不透明さを露呈している。
 この「適切」という言葉で、小泉前首相が靖国問題で「適切に判断します」を繰り返していたのを思い出すが、二人のいう「適切」の説得性に雲泥の差があることを改めて思う。
 同じ言葉の繰り返しでは、既に、このブログでも取り上げたが(12月23日)安倍総理が、本間税調会長の辞任に関し「一身上の都合」を13回繰り返したことを思い出す。
 要するに、弁解する時の「繰り返し言葉」には説得性がないことがよく分かる。
 筆者も、自分の作品である「執念」(文芸社刊)の可愛さあまりに、その書名を、くどく何回も繰り返さない方がいいようだ。

連載(50) 難病との闘い 第三章 病魔が牙を剥き始めるまで(11)

 その日の夜、一考は雅子から電話で「病院を変わった」との事後報告を受けた。雅子は、普段から慎重な対応を取るタイプだと承知していただけに、一考には、まさに「寝耳に水」の驚きの報告だった。逆に言えば、それだけ、雅子が悩んでいたことに他ならず、それに気づかずにいた自分の至らなさを反省すると同時に、そんな大事なことを事前に相談してくれなかったことに若干の不満を抱くのだった。恐らく、雅子の性格から、余計なことで夫を煩わせたくないとの思いがあって、自らの身体のことは自らが責任を持つべきとの考えがあったのだろう。加えて、義姉の久子の繰り返しのアドバイス(?)に根負けしていたのかもしれない。いずれにしても、セカンドオピニオンという考え方も大事なことであり、今度の専門医の対応に新たな期待を抱くのだった。
 雅子の病気に関して、そんな大きな変更を知らされたにも関わらず、一考は、引き続き、歩き(WALK)と執筆(WRITE)の2Wにそれまで以上に熱心に取り組むのだった。
 中でも、創作活動では、大先輩の牧原氏から聴取した話を整理しながら、どのようなストーリーにすべきか、そのプロットに迷っていた。自分が描きたいポイントは、米国親会社の子会社への支配権確立への長い時間を掛けたしつっこい戦略、姿勢であり、それは取りも直さず彼らの「執念」で、そのための時機を得たうまい戦術の駆使、展開だった。特に、その最終場面での決め手として打ち出したコンピューターの切り替えプロジェクトが圧巻となっただけに、そのリーダーを務めた一考には、この難航したプロジェクトの経緯をも詳しく描きたいとも考えもあって、それらをどのように組み立てるかで、いろいろと思考を巡らせていた。若し、そのプロジェクトのことに焦点を合わせると、コンピューターの専門的な内容になってしまい、読者の関心を繋ぐのは至難の業だった。そのために、読者の関心を惹き易い推理小説に仕立てることを思いついた。
 いずれにしても、その頃は、自分の最後となるだろう作品つくりに夢中になっていたのである。つまりは、その作品への取り組みで、雅子のことは二の次になっていたと言われても反論できない状況にあったことは確かだった。(以下、明日に続く)
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タグ : 安倍総理本間税調会長小泉前首相執念松岡農水相

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